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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼さよなら、くたばれ、マルコム
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Malcolm McLaren dies aged 64
"Malcolm McLaren, the former manager of the Sex Pistols and impresario, has died. He was 64. McLaren had had cancer for some time. His condition recently deteriorated rapidly and he died this morning in New York. His body is expected to be brought home to be buried in Highgate cemetery, north London. Born in North London, McLaren was best known as the manager of the iconic punk band The Sex Pistols. After attending and dropping out of several art colleges in 1971 he opened a clothes shop on the King’s Road , Let It Rock, with Vivienne Westwood." (The Independent Thursday, 8 April 2010)

 Give me an answer, fill in a form.
 Mine for evermore.
 Will you still need me.
 Will you still feed me.
 When I'm sixty four.
 "When I am sixty four" (Lennon&McCartney)

ピストルズのファンからも、ハードアコアなパンクスからも、そして音楽批評家からも(さらにはシチュアシオニストたちからも)「インチキ野郎!」「イカサマ師!」と罵られ、疎まれ続けてきたマルコム。でも、そのインチキくささとイカサマ師ぶりがよかった。もうこれからは誰も「くたばれ、マルコム!」と云えなくなってしまったので、残念だろう。ヒップホップとワールド・ミュージックは、トレヴァー・ホーンとの共作「ダック・ロック」で知った。どちらもフェイクだったが、そこがよかった。2007年ロンドン市長選に立候補したときの選挙公約は「マリファナの全面解禁」だった。こんなふうに、どこでなにをやっても(そういえばオペラもやった)決して一流にもリアルにも本格的にもならず、ちゃんとインチキくささや胡散臭さをぷんぷん臭わせることができるというのは、ある意味、奇特な才能だと思うし、それが「ポップ」ということだと思う。あの大きな目玉と巻き毛が、ハーポ・マルクスのそれを思わせるところがあって、にくめない存在だった。ゴッド・セーヴ・ザ・マルコム。神がこの世でマルコムに与えた天職は「こどもだまし」だったのではないかと思う。リアルな世界がどんなに「クソったれ」でも、いや、クソったれであればあるほど、「こどもだまし」は輝いてみえる。ピストルズは、当時のこどもにとって最高の「こどもだまし」だった。ピストルズがどんなにインチキなものだったとしても、あんなにワクワクしたことはなかった。世の中には「こどもだまし」が必要であり、こどもをきっちりだまして、よろこばせる、ろくでなしのオトナが必要なのだ。きっとマルコムがいなくても、パンク・ムーヴメントは起こっていたと思うが、マルコムがいなければ、パンクは「おんなこどもはすっこんでいろ!」という今よりずっとハードコアでマッチョなものになっていたと思う。メディアやドキュメント映画は、ジョン・ライドンにマルコムの悪口を言わせて、マルコムを悪者にしたがったが、ライドンはマルコムのことが好きだったと思う。サンフランシスコでのピストルズの最後のステージで、ジョンは「だまされた気分はどうだい?」と、客たちにそう問いかけたが、もしだましたのがマルコムだったとすれば、この問いに対するこたえはこうなる。さよなら「くたばれ、マルコム!」、最高のこどもだましを、ありがとう、マルコム。


▼Documinutery #327 feat. Malcom Mclaren

[参考]
▼マルコム・サンタが街にやってくる
http://illcomm.exblog.jp/2380919/
(「イルコモンズのふた」2005年12月17日)

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[追記]
「セックス・ピストルズの元マネージャー、マルコム・マクラーレンさん死去」
「1970年代に一世を風靡(ふうび)した英パンクロックバンド、セックス・ピストルズ(Sex Pistols)の元マネージャー、マルコム・マクラーレン(Malcolm McLaren)さんが8日、中皮腫(中皮細胞のがん)のためスイスの病院で死去した。64歳。AFPの電話取材にマクラーレンさんのガールフレンド、 Young Kimさんが明かした。これに先立って英メディアは同日朝、マクラーレンさんの広報担当とされる英音楽業界関係者の話として、マクラーレンさんがニューヨーク(New York)で死去したと伝えていた。マクラーレンさんはパンクロック界のリーダー的人物で、セックス・ピストルズのほか、ニューヨーク・ドールズ(New York Dolls)やバウ・ワウ・ワウ(Bow Wow Wow)のマネジメントも務めた。
 セックス・ピストルズの元フロントマン、ジョン・ライドン(John Lydon)さんはバンド活動時の「ジョニー・ロットン(Johnny Rotten)」名義で、「マーク(マクラーレンさん)はいつも楽しませてくれる存在だった。そのことを覚えていてほしい。何にもまして、彼はエンターテイナーだった。彼を失い寂しくなる。皆さんもそうに違いない」と追悼した。
 マクラーレンさんの元パートナーで、ロンドン・キングスロード(King's Road)にのちに「セックス(Sex)」と店名を変えるブティックを出した英ファッションデザイナーのヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)さんも8日、英紙デイリー・メール(Daily Mail )に追悼コメントを語った。ヴィヴィアン・ウエストウッドさんはマクラーレンさんとは久しく連絡を取っていなかったとしながら、「とてもカリスマ性のある、特別に才能のある人だった。若く、マルコムと恋に落ちたころ、わたしは彼を美しいと思ったが、今でもそうだ。亡くなったと思うと、とても悲しい」と話した。」(AFP通信 2010年4月9日)
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by illcommonz | 2010-04-09 05:22
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