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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼東京で生きのびる
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 「東京に住んでる音楽家が考えてる個人的な考えということで読んでください。16日から2週間ほど予定されていた(...)欧州ツアーに行くことを先ほどキャンセルしました。ほかのメンバーがどうするかはわかりませんが、それぞれが自分の考えで決めようということで、どういう決断であれそれぞれの考えを尊重しようと思ってます。行こうかどうしようか、地震のあと今日までずっと悩みました。でもいくら自分に聞いてみても、自分の答えは、今は日本を出たくない…でした。理由はいくつか言う事は出来ますが、でも正直どれも合理的なものではない気がしてます。とても個人的な感情だと思います。ひとつはっきり言えるのは、今の状況だけでなく、これから起こることを自分の住んでる街で自分の目でしっかり見て体験しておくべきなんじゃないかという感情です。大げさな言い方はしたくないけど、ここでみなと運命をともにしたいという感情です。今までこんな感情は持ったことがありませんでした。だからその感情に自分でも驚いてます。多分ここでいうみなというのは、顔の見えない日本人といったような巨大な集合のことではなくて、それより自分の大好きな人たち(...)だったり、あるいは大好きな場所(...)、そういうかなり漠然としたものだと自分では理解してます。もちろん、先方とそんな団結の約束を結んでるわけじゃないので、あくまでもわたしの中のきわめて個人的な勝手な普段は出てくることもない感情です。この感情を前に、たった2週間なのに、日本を離れたくないと強く思ってしまいました。今も東京電力の人の会見がつづいています。原発、僕らの予想以上に深刻な事態なのかも。ほんとうに僕らはどうなるんだろう・・・って思います。被爆なんて他人事だとずっと思ってたのに。 この3日で日本だけじゃなく世界中の音楽仲間から心配するメールが沢山きてます。みな日本のことを心配するメールです。中には避難場所まで提供するというメールも。本当にありがたいことです。今、助けが必要なのは東京に住んでる僕等ではなく、多分これを読むことすらない人たちだと思います。どうか少しでも状況がよくなりますことを。(大友良英「少しでも状況がよくなりますように」2011年3月15日より抜粋。※全文をよまれることを強くおすすめします)

 「私は東京からは逃げない。福島の原発で生産された電気は地元の人に供給されることはなく東京で全て消費されてきたからです。東京のために福島を汚染してしまった・・・」
(travellinmagro myu 2011年3月15日のツイート)

 福島で原発が暴れている。そして今も地震で家が大きくゆれた。震源は静岡で、東京の震度は4だという。ラジオは「余震に注意してください、耐震性のよわい古い木造住宅は倒壊のおそれがあります」と注意をうながしている。そんななかで、自分も同じようなことを考えていた。倒壊のおそれのある家の中で、これからどうするかを考えていた。そして揺れがおさまったとき、その答えが見つかった。自分はいつも、突然なにかが起きて、それに対して自分はどこで何をすべきだろうと考えるとき、個人としてではなく、自分が何であるか、ということから考えはじめる。自分は音楽家ではない、詩人ではない、自分は人類学者であり、現代美術家であり、アクティヴィストである。現代美術家として、音楽家が「日本を出たくない」という理由はよくわかる。アクティヴィストとして、詩人が「東京からは逃げない」という理由もよくわかる。そして、似たような思いや同じような気持ちを持つ人類学者として、そうした人たちが住む場所に最後までいて、ともにそれを見届けたいと思う。したがって、地震にゆさぶられた後、転がり出てきた答えは、おのずとこうだった。最後まで東京にとどまる。ただし自分が東京にとどまろうとする理由には、政治的な側面が強くあり、そしてそれはぜんぜん合理的なものではない。というのも、自分は原発が嫌いである。嫌いなだけでなく、原発に反対である。猛反対である。断固反対である。そして東電だけではなく、この国の政府の原発政策はまちがっていると思っている。東京のために誰かが苦しめられ汚されるしくみはまちがっていると思う。それなのに自分は、原発の電気を使って暮らしていて、いまもその電気の明かりに照らされ、その電気の力でこれを書いている。これ以上まちがいないくらい明らかな矛盾である。しかしそういう大きな矛盾にまみれることから生まれてくるものがあることを知っているので、矛盾は矛盾として受けとめるつもりだが、いまは、そのことで自分を罰したいと思っている。そして放射能にまみれ、それを、忌々しいコモンとして共有することで、なにかとつながりたいと思っている。矛盾と放射能にまみれた身と心で、原発に対してこれまで以上に強く抗議したいと思っている。よくいわれるように、非常時に人間の考えることはまったくもって非合理的である。だからこそ、普段は出てくることもない、その非合理な何かからうまれてくるものを最後まで見届けたいと思っている。そのためにも生きのびようと思う。政府がなにを云おうが、東京で生きのびようと思う。

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[追記] これは東京に住んでいるひとりの人間の非合理な考えとしてよんでください。そして大友さんと同じく、自分とは考え方も生き方もちがう人たちがどうするかは「それぞれが自分の考えで決めようということで、どういう決断であれそれぞれの考えを尊重しよう」と思っています。

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by illcommonz | 2011-03-16 00:34
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