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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼みてごらん、これが本当の(直接)民主主義=直接行動だよ

▼「ウォールストリートの合意形成」
(Consensus :Direct Democracy @ Occupy Wall Street)

 直接民主主義は可能だし、こんなにたのしい。それは議員のいらない政治、D.I.Y.の社会。そしてこれが原発をとめるひとつのやりかた。

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0:00-0:10 「リーダーは誰?とよく聞かれますが、誰も、というか全員です」。

0:10-1:40 (ワシントンスクエアパーク=Occupy Wall Streetの2つ目の集合場所にて)「マイクチェック!」(何かを発言する人の最初の合図、それを聞いたみんながその人の言うことを大声で復唱することになっている)。「一人一人の声を全員で大きくしてみんなの声を聞こう」。この手の運動を大きくするには全員の声が尊重されたコンセンサスプロセスという上下関係のない意志決定という「過程」が大事だと思います。

1:40-2:00 (リバティプラザ=Occupy Wall Streetのメイン会場にて)運動の目的(どんな社会をつくりたいか)だけでなくその思想を反映した手段も重要です。政治経済システムの中で人々の声がより反映されるように求めている私達にとって、私達自身の意志決定はすべて全員参加型の総会(general assembly)と個々のワーキンググループでやっています。

2:00-3:00 現在の政治経済システムでは決定はどれほどの利益が上がるかを基準にトップダウンで行われるが、ここでは直接民主主義ですべての人が決定者、みんなが思いや決定を共有する。これがないと人々は離れていく。

3:00-4:00 (ワーキンググループのメンバーが手を挙げた人の名前をメモって発言の順番を管理している)

4:00-5:00 直接民主主義をつくる過程で産まれた手を使った意思表示方法。手を挙げて指を揺らす動作=支持、水平に指を揺らす=微妙、指を下に=同意できない、三角マーク=論点がずれている、上に人差し指&親指を横=聞こえない、人差し指のみ上に=関連情報あり、Qマークに似た手の形=質問あり、両手でバツ=このままの決定なら自分は協力できないといった強い反対、など。

5:40-6:10 人々はみんなが納得できる決定をしたいという思いでミーティング(総会)に参加します。「自分があまり人気のない話題をしたときに誰かが私の意見を尊重してくれたときの喜びを知っているので、誰かが違う観点で話しても私は喜んでそれを尊重したいと思えます。そしていくつかの決定はあまり同意できないことも正直あります。でも私は意志決定の過程を共有している決定者の一人であるし、その決定の目的意志自体は良いと分かっているので、そうした決定も尊重はしています」。

6:30-7:00 (直接民主主義は)よく話がとっちらかるし、複雑になるし、時間がかかりすぎるようにも思えますが、それをやらないといけないんです。すべての人が議員となり聞いてもらえると思える。そこから情熱が出てきます。これが社会システムを実際に変えていく唯一の方法だと思うんです。

7:00-8:00 これまでと全く異なる思考を!みんながエンパワーされてそれぞれの地域で総会をつくり自分が問題だと思うことを語りあらゆる場所を占拠していこう!

※以上、ウォール街占拠運動の意志決定、主に総会についての特集でしたが、以下のようなワーキンググループがより細かな日常的運営をおこなうことで自治的な空間を築いています。個々のグループ内でも同様な直接民主主義が実践されています。

【メディカル】 医療に専門知識のある人達のボランティア、発電機・WiFi常設
【法律】 市当局との交渉や警察の不当弾圧に対する法的対抗措置を行える専門チーム
【フード】 無料の食事を提供している(労組などが資金的支援している)
【物資】 主に寄付された毛布などがストックしてあり寝泊まりする抗議者に貸し出しする
【メディア】 リアルタイムに24時間ストリーミング配信、世界中のオンライン参加者とのコミュニケーション、発電機・WiFi常設
【直接行動】 様々な抗議活動の準備をおこなう
【インフォメーション】 総合案内、いろんなグループ・個人間の連携を促進
【衛生】 占拠している場所を定期的に清掃する

(レイバーネット「ウォール街占拠より:8分で分かる直接民主主義のつくり方」より)

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[参考] デヴィッド・グレーバー「合意形成の歴史」
 「北米では、ヨーロッパと同様に、マルクス主義者と初期のアナーキストグループが「多数決」を主に用いた。しかしアナーキストとのグループの多くでは、提案に反対票を投じた者は評決の結果に束縛されることはないと考えていた。アメリカでは、ソサィエティーオブフレンズが非常に初期の段階から「合意形成」による意思決定を行なっていた。クエーカー教徒は非常に初期の段階から1950~1960年代の平和運動にいたるまで活発な社会運動を行なったが、多くの場合、他のグループに彼らの形式化されて「合意形成」を伝えることはなかった。1970年代に現代的な「合意形成」の方法が生まれ、はじめてこの状況に変化が生じた。急進的なクエーカー教徒が、形式化された「合意形成」のトレーニングを提供しはじめ、1970年代の終わりから1980年代初頭にかけての反核運動の直接行動を指向するグループの形成においてカギとなる役割を果たした。このときはじめてアメリカで、形式化された「合意形成」「アフィニティ・グループ」「スポーク会議」などの、いまやおなじみとなっているパーツが全て出揃うことになった。結果は、戦術的なレヴェルにおいて、目をみはるような成功を示した。「合意形成」による意志形成は、この10年で世界中にひろがった。ヨーロッパの直接行動を指向するグループは、少なくとも2001年のプラハのIMF抗議行動以来、アメリカ型の意志決定の進行方法を多く採用するようになった。」(イルコモンズ「アナーキスト・ドラム・ギャザリング」より)
by illcommonz | 2011-10-19 23:40
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