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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼サックスの形をしたおもちゃ
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 「イルコモンズさんたちのマーチングバンドと練習してきたー!すごい楽しかったー☆ ブラバンの部活を思い出して20数年ぶりにユーフォニウム吹いたら、音出たー!でも吹き終わるとくちびるにおちょぼな跡がつくし、吹いてる顔が超イケてないから、人前ではもうやらなーい(苦笑)5/6超楽しみ!!」(こぐれみわぞう 2012年5月3日のツイートより)

 5月6日の「祝原発ゼロパレード」で、T.D.C.の仲間たちといっしょに、20数年ぶりに人前でサックスを吹くことになったので、いまから30数年前に「通信販売」で売られていた「初心者用のアルトサックス(PREMONADO製)」(それを今から数年前にオークションで2000円で手に入れたもの)を、自分でオーバーホールし、全タンポ交換し、バランス調整した(※これは「素人はやってはいけない」といわれていることなので、よい子はマネしないように)。

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▲分解中 (※これはリペア(修理)ではありません、DIY工作です)

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▲クッキーではなく、古いタンポです。ローラーが欠けてたので真鍮でローラーを自作

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▲「タンポ合わせ」と「タンポ仕上げ」(針金でガチガチに緊縛してます) 

 もともと自分はサックスがあまり好きではないのだが、アルバート・アイラーやローランド・カークが吹きちらかすサックスの音が好きで、車のクラクションみたいなけたたましい音や、おなかをこわした時に胃腸がグルグルいってるようなノイジーな音が好きなので、そんな騒がしい音が出るように改造することにした。まず管体全体(特にベル管)の素材が厚く、シルバーラッカーの塗りも厚いので、音の鳴りと抜けがよくない(ただしレスポンスはわるくない)。ヤマハのサックスのベル管を爪ではじくと、「カチャン!」という音がするが、こちらは「コツ」(え?)という音しかしない。アイラーやカークみたいに、おそろしく肺が丈夫で屈強な大男でもなければ、この鉄の管を鳴らすのは至難の業だと思う。なにより、まったく吹き込まれていない、こわばった楽器の音がする。ほかにも音が出にくい構造上の理由がみつかったので、思い切って最低音のふたつを捨てることにした(←いいのか?いいのだ。)。ベル管に固定されている屈強なキーガードとキーポストのハンダをバーナーで溶かし、ベル管から外すと、「コツ」という音が「カン!」という音に変わった。拘束具から解放された金属の響きがした。もちろん音程は多少わるくなったが、音の鳴りと抜けはよくなった。キーガードやポストの拘束からベル管が解放されたので、U管の底でとぐろを巻いていた空気がベル管に伝わり、音がベル管の中を一気にかけのぼってゆくようになった。たとえていえば、鼻ずまりがよくなった、あの感じである。さらによいことには、最低音ふたつ分のキーとカップとネジ全部あわせて、合計で200gほど軽くなった。主にクラリネットを吹いている人間からすると、サックスは重たく感じるので、これでずいぶん楽ちんになった。

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 近所の公園でこどもに吹いて聞かせたら「おならの音だ!ぎゃははは」とよろこんでいた。「ぼくも吹きたい」と云うので、こどもに吹かせてみたら、いきなり上の音から下の音までびっくりするほど簡単に音が出たので、タンポの調整もうまくいったようだ。やはり楽器は、音をだすのが「楽」で、音を出すのが「楽しい」のがいちばんである。この世のなかは苦しみや悩みに満ちているので、これ以上、楽器のことで苦しんだり、音楽のことで悩みたくはない。楽器は苦しみから解放され、音を楽に楽しむためにこそあるので、それはただしい音程よりもずっと大切なことだと思う。こどもたちは本能的にベルに耳をくっつけて音を聞きたがるので、こどもが聞きやすいように空いたトーンホールにトランペットのベルをロウ付けしたら、気のせいか(気のせいだ)すこし音程がよくなった。そこにトランペットのミュートをつけたら、もっと安定したが、どちらにせよ、もともと自分は音感がわるいので、音程のわるさはあまり気にならない。

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▲サイドベルつきのアルトサックスの形をしたおもちゃ

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▲ハーマンミュートつきのアルトサックスの形をしたおもちゃ

 もはやサックスとはよべないシロモノだが、はじめてのこどもでも楽に吹けるのだから、「楽器の形をしたおもちゃ」としては、わるくないと思う。そして昨日は、朝9時から夜9時半まで市営の音楽ホールの練習室で、T.D.C.の仲間やウラン・ア・ゲルの仲間、大熊(ワタル)さん、みわぞうさんたちと一緒に練習した。まる半日、バキバキ、ブリブリ、パフパフ、ブォォォォオっと吹きこんだら、みちがえるように音が出るようになった(もちろん音程はわるい←しつこい)。大熊さんに吹いてもらったら、舌のクリック音を使って弦楽器みたいなポンポンポンという音を出す奏法を教えてくれた。さすが大熊さん、こういう「楽器の形をしたおもちゃ」の楽しみ方を心得てるな、と感心した。さっそくマネをして練習した。たぶん公園のこどたちも大喜びするだろう。あさっての脱原発ゼロのお祝いパレードが楽しみである。

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[追記]
 「というわけで数日前イルコモンズさんたちのリハにお邪魔。と、見るからに奇妙な改造サックスが!http://p.tl/EMY2 こ、これはヘンテコさで世界レベル!でも意外に吹きやすく見かけ倒しではない。どんなに変な?持ち主でも、手塩にかけて可愛がられた楽器は幸せそうだ。」(大熊ワタル 2012年5月6日のツイート)

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(参考)
【質問】「ビンテージサックスが好きで購入予定ですが、楽器屋さんにオーバーホールを依頼すれば高額になるので自分で全タンポ交換をしたいと思っています。難しいのは承知ですが、トライするつもりです。タンポは全部で10000円以下でネットで購入できるのですが、接着剤は何を使えばよいのでしょうか?松やにとかでないとだめでしょうか?たとえば工作用の白いボンドなど。またバネも購入したいのですがどなたか入手できるサイトをご存知ありませんか?」

【回答】「半世紀以上サックスを吹いていますが、タンポ交換やバネの調整は怖くてできません…知識がないのでしたら、やめた方がいいかと思いますが。たとえ見た目はまともでも「楽器の形をしたおもちゃ」ができあがってしまう可能性があります。いっぺん騙されたと思って、一流の手によるオーバーホールを受けてみて下さい。アルトなら、タンポ交換を含めてどんなに高くても7~8万だと思います。何と言っても、吹きやすさが全く違います。うまく吹けなくて悩んでいた所も調整に出すことによって解決することも多々あります。あ、最後ですみませんがバネは楽器屋さんに注文すればいいと思います。」
(教えて!goo 「サックスのタンポ交換を自分でやります」より
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by illcommonz | 2012-05-04 14:31
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