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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼ち、き、ゅ、う、の、じ、け、ん、としてのグローバリゼーション
(「文化人類学解放講座」より転載)

▼ち、き、ゅ、う、の、じ、け、ん、としてのグローバリゼーション_d0017381_8371721.jpg後期の「文化人類学解放講座」の
最初の数回の講義では、
みなさんたちもたぶん、もう、
耳たぶでタコヤキが焼けるくらい
聞きあきてしまったコトバだと思う
「グローバリゼーション」というものを
もういっぺん、その原点のほうまで
ズルズルとひきづりもどして、そこから、
「グローバリゼーション」というものを
もっとより遠くまで考えぬいてゆくための
長い序奏/助走のようなものとして、
スケールの大きな映画をみます。
まず最初にまとめて見るのは次の3本です。

ゴドフリー・レジオ監督
「コヤニスカッティ」(1983年)

ブルース・コナー編集
「クロス・ロード」(1976年)

ウィリアム・バシンスキー撮影
「ディスインテグレーションループ第一番」(2001年)

とんで、12月頃の講義では、ファーストフード(マクドナルド)や
ブランド・シューズ(ナイキ)、キャラクターズ・グッズ(ディズニー)など、
ぼくたちわたしたちの日常生活の現場とその身のまわりにころがってる
モノから「グローバリゼーション」を至近距離で考えてゆきますが、
(そのときは「ザ・ビッグワン」「ミッキーマウス、ハイチへゆく」などを観ます)
そこではたぶん、すっきりとした出口や解答がみえにくくなってしまう
と思いますので、そこで思考を窒息させてしまわないために、
まずスケールの大きな地球サイズの映画をみておいて、
それを、思考がとまりかけたときに想像力でもういっぺん
そのねじをまきなおすための糧にしたいと思います。

そこでまずはじめに、「グローバリゼーション」という、
まだ見通しの立ってない、そして、ついつい、あたまでっかちな話に
なりがちな問題を「グ ・ ロ ・ ー ・ バ ・ リ ・ ゼ ・ ー ・ シ ・ ョ ・ ン」
という感じにひらいてゆくために、それを「ち、き、ゅ、う、の、じ、け、ん」
としてとらえ、ちょっとカタイいことばですが、「文明批評」という古くからある
ジャンルのはなしに、いったん、つなぎなおしてみたいと思います。

▼ち、き、ゅ、う、の、じ、け、ん、としてのグローバリゼーション_d0017381_8373723.jpg
そこでまずは「コヤニスカッティ」という映画をみて、
「グローバリズム」の「ブローブ=地球」そのものに
目をひらいてみるということからはじめようと思うのです。。

次にみる「クロスロード」は、「コヤニスカッティ」のような、
人類に警告をうながすような映画が制作されたいきさつや
その時代背景を知るためのものであると同時に、今年は
原爆投下から60年目の年であり、また来年は
第五福竜丸事件から50年目の年でもあるので、
その意味でも、いま、特に観ておきたいと思います。

最後にみる「ディスインテグレーション・ループ第一番」は、
はじめはどこかステキなものに思えた「グローバリゼーション」
というものが、やがてその圧倒的な負の部分をおもてに
さらすことになっていった、そのきっかけとなった事件を
しずかに記録した作品としてみることにします。

参考として、この3本のアート系ドキュメント・フィルムをつづけて
みるときのキーワードは「文明」「バランスのこわれた世界」
「テクノロジー」「悪魔の発明」そして「黙示録的予言」がそれです。
実際、この3本の映画には、ストーリーも、ナレーションも字幕も
なんにもありません。唯一例外として引用されるのは、
アメリカ先住民ホピ族のことばと予言だけです。
ともあれ理屈や物語はあとまわしにして、まずは
目で体験し、それを記憶にとどめることから
はじめたいと思います。

その次は、視点の標高をもうすこし地面や海面の方に移し、
人間の生活サイズのことがらに焦点をしぼってゆくために、
次の2本の映画をみます。

ヴェルナー・ヘルツォーク監督
「緑のアリの夢みるところ」(1984年)

スカイ・ヴィジュアルズ制作
「クラ・島々をめぐる神秘の輪」

▼ち、き、ゅ、う、の、じ、け、ん、としてのグローバリゼーション_d0017381_8375817.jpg
「緑のアリの夢みるところ」はオーストラリアの先住民と
企業との衝突を描いたフィクションです。この映画には、
物語のなかの登場人物として文化人類学者が2人でてきますので、
前期の「文化人類学者になりしました人たち」のつづきとしてみてください。

「クラ・島々をめぐる神秘の輪」は、前期の講義でみた
トロブリアンド諸島の「クラ」のその後のはなしとしてみると同時に、
テクノロジーの問題などにひきつけてみてもよいかと思います。

以上が10月から12月にかけての講義のおおまかなプログラムです。
あとの具体的な内容のはなしは、そのつど教室で。

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*注意:
映画の上映は10月3日(月)の講義から開始します。
前日はよく睡眠をとり、体調をととのえた上で、
定刻どおりに教室に集まってください。
by illcommonz | 2005-09-26 06:15
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