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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼「マークがなければ破壊しろ!」と東谷は云った
▼「マークがなければ破壊しろ!」と東谷は云った_d0017381_2185152.jpg
▼DOMMUNE 「未来の体温 after AZUMAYA」 開催記念 追悼番組」
[日時] 2013年10月9日 21:00~24:30 
[URL] http://www.dommune.com/reserve/2013/1009/
第一部:「東谷隆司とは誰だったのか?」出演:椹木野衣、矢野優、山川冬樹)
第二部:「生きてゐる東谷隆司」(生前の東谷隆司によるDJ PLAY世界初配信)

 「昨年鬼籍に入られたキュレーター東谷隆司氏を偲び、かねてから親交の深かった美術批評家の椹木野衣氏にキュレーションを依頼し、5名のアーティストを選出、構成した白金アートコンプレックス2FARATANIURANOと3F山本現代による合同グループ展「未来の体温 after AZUMAYA」。この展覧会開催を記念して、氏の一周忌を目前にした追悼番組「東谷隆司とは誰だったのか?」をDOMMUNEにて配信致します。東谷隆司氏は1999年に世田谷美術館にて「時代の体温」という日本の美術史に残る展覧会を企画し、その後も、横浜トリエンナーレ、東京オペラシティアートギャラリー、森美術館といった首都圏の現代美術の中心となる施設の立ち上げに関わった後に独立。「ガンダム 来たるべき未来のために」「釜山ビエンナーレ2008」などを手がけ、国内外での活躍を期待されておりました。また、キュレーターとしてだけでなく、執筆家・音楽家・アーティスト・パフォーマーでもあり、多彩な才能を持つ希有な存在でした。「未来の体温 after AZUMAYA」の企画者である椹木野衣氏が、矢野優氏、山川冬樹氏をゲストに迎え、東谷氏の「原点」と「結幕」を遡り、そして氏の見据えた「未来」を考察します。また第二部では、「生きてゐる東屋隆司」のタイトルで、生前の東谷隆司によるDJ PLAYを世界初配信!その本人のDJ PLAYを背景に、氏と生前縁のあった方々からの追悼文を朗読!絶対必見!」

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 故人のDJ PLAYにボイス・オーヴァーする追悼文を頼まれたので、リーディングしやすい感じの短文を書いて寄せた。著作権の関係でボツになるかもしれないが、東谷さんといえば、イラク戦争のさなかに「殺すな」のメンバーたちでよくやった「狂気のカラオケ」を思い出すので(あの狂いっぷりは、いまにして思うと「カラオケ・ダダイズム」だった)、当時、東谷さんの持ち歌だった、ある曲の歌詞をサンプリングしてリミックスした文を寄せた。あいにく家庭の事情で、都心まで番組見学にいけないので、今日は家でみることにする。東谷さんと知り合ったのは、たしか2001年の「横浜トリエンナーレ」のときだったが、いちばんつきあいが多かったのは、2003年から2004年にかけての「殺す・な」のときだった。



 イラク戦争に反対する路上でのデモ活動のほか、水戸芸術館の館内でデモをやったり、ジョン・ゾーンのCOBRAをやったりした。そういえば、青森の恐山に一緒に旅行に行って、みんなで「人生ゲーム」もやったこともあった。波乱万丈すぎるゲームの展開に思わず自分の実人生を重ね合わせ、すっかり落ち込んでいた東谷さんの真剣な顔を今でも憶えている。そのころの「殺す・な」のデモの写真がまとめて出てきたので、故人を偲んで、ここに載せておこう。

▼「マークがなければ破壊しろ!」と東谷は云った_d0017381_1541100.gif
▼「マークがなければ破壊しろ!」と東谷は云った_d0017381_154292.gif
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[追記]
▼「マークがなければ破壊しろ!」と東谷は云った_d0017381_156392.jpg
 ピストンが一本しかないこのデモ用のトランペットをつくったとき、念頭にあったのは、東谷さんが「殺す・な」のデモでいつも使っていた、一本しか弦を張ってない黒のストラトのギターだった。「デモには一本あれば、十分なんだよ」と、そのときに教わったのだと思う。

▼「マークがなければ破壊しろ!」と東谷は云った_d0017381_1555434.gif










東谷隆司
(1968-2012)

 「何年、何十年、何百年先になるかわからないけど、原発が撤廃された時代の人々に知ってもらいたいこと。「原発がある時代にも、それに反対する人々は数多くいました」。少ない文字数ですが、このメッセージを書いている人間、転送している人々は、その意思を表明していた人たちです。」(東谷隆司 ‏@AxZxMxYx on twitter 2011年4月11日)

 そういう彼もまた、原発と戦争に反対し、その意志を表明した人だった。

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[関連1]
▼「マークがなければ破壊しろ!」と東谷は云った_d0017381_21683.gif
「未来の体温 after AZUMAYA」
[日時] 2013年10月5日-11月2日
[場所] 東京・白金アートコンプレックス3F 山本現代
[キュレーター] 椹木野衣
[出品作家] 赤城修司・竹内公太・高橋大輔・吉村大星・東谷隆司

▼椹木野衣「本展によせて」
 「本展は、昨年の10月16日、はからずも自死に至ったインディペンデント・キュレーター、東谷隆司(以下、東谷と敬称略)に捧げる企画である。私と故人との最初の出会いは、東谷が東京芸大在学中に学内で開かれた特別講義終了後、熱っぽい表情で挑むように質問にやってきたことに始まる。私が最初の著作『シミュレーショニズム』を出す前であったから、まだ1990年のことだ。以来、東谷とのつきあいは紆余曲折を経ながら20年以上にわたった。私がかつて大森に所在したレントゲン藝術研究所で日本の美術界に向けた具体的な活動を始めたとき、彼の顔はすでにそこにあった。1999年という世紀の節目を控えた年に、水戸芸術館で「日本ゼロ年」展を開いたときも、設置の段階からたびたび彼は会場を訪れていた。その後、当時、大阪のアートの拠点であったキリンプラザ大阪では、大竹伸朗「ダブ景」展を初め、いくつもの展覧会を共同で開催した。2003年3月にイラク戦争が始まったときに始めた反戦デモ・ユニット「殺す・な」には、毎回黒い一弦ギターと革ジャンで豪雨のなかでも参集してくれた。狭いカラオケボックスで、何度朝まで飲み、歌い明かしたことだろう。僕にとって東谷は友であり同志であり、そして弟のような存在でもあった。
 そんな東谷は、もうこの世界のどこにもいない。草の根を分けて探しても、二度とその姿を見ることはない。しかしだからこそ、この展覧会のキュレーションを受けてみようと強く思った。
 本展は、東谷が生前に交流の篤かった作家を集めたものでも、彼の考えを斟酌し、できるだけ忠実に展覧会として再構成したものでもない。そんなことは不可能だ。そうではなく、東谷があの震災と原発事故の直後に「未来」の人たちに向けてツイッターに残した短い一文をひとつの導入として、私自身がまったく新たに作家の人選をし、立ち上げたものだ。その際、故人が最初にキュレーションを手掛けた展覧会「時代の体温」(世田谷美術館、1999年)にならって(=after①)、本展を「未来の体温」と名付けた。東谷のいなくなった世界(=after②)から、私たちが未来へと向かう「時代の体温」をもういちど計ってみようと考えたからだ。また「未来」の一語には、東谷の仕事を代表するもうひとつの展覧会「GUNDAM ―来たるべき未来のために―」(サントリーミュージアムほか、2005年)も掛けている。
 東谷は自身のことをインディペンデント・キュレーターと名乗ることを好んだ。日本では馴染みの薄い響きだが、東谷にとって、語の力点は「キュレーター」ではなく「インディペンデント」であることに置かれていたはずだ。インディペンデントとは、「自らを頼る」野良の精神に通じている。実際、東谷は「野良のキュレーター」だった。組織に殉ずることをせず、分け隔てすることなく人と接し、ブルースメンのように時と場所を移動し、その果てに姿を消した。
 その東谷を、もう一度私たちの「未来」に向けて胚胎させてみよう。私たちひとりひとりの脳髄のなかで、もう一度まっさらな胎児となり、いつかふたたび血まみれで再誕してくるのを待とう。その最初の兆しを捉えるのが、本展のねらいである。 (2013年8月23日・記)」

[関連2] 未遂の企画(2006年)

▼「マークがなければ破壊しろ!」と東谷は云った_d0017381_2464986.jpg
▼東谷隆司企画「PSE法記念フェス:マークがなければ破壊しろ!」
 「2001年に可決されたPSE法(電気用品安全法)が、2006年4月より施行されます。同法律は電気製品による危険や障害を未然に防ぐ素晴らしいものであるにも関わらず、市民の皆様から十分な理解を得ていないのが現状です。そこで、PSEマークのない電気製品がいかに危険であるかを印象づけるためにも、ここに市民参加型の大規模なイベントをご提案いたしますので、ご査収ください」

[会場] 屋外スポーツ競技場など
[日時] 夕方
[参加費] 無料
[概要] 「全国からPSEマークのない電気製品を大量に集め、一般から破壊したい製品と破壊方法を公募し、実際に観客の前で破壊。破壊方法と破壊された製品のインパクト、パフォーマンス性を競い合う。ゲスト審査員には、サンフランシスコからマーク・ポーリンさんを招待。演出としては、PSEマークのない製品の品目を強調するために、破壊する際には、巨大モニターでメーカーのロゴを映し出し、メーカー名、品番を大音量で読み上げる。発売当時のCM映像などが上映できれば、さらに望ましい。(中略)」

[例]
 1. 上空100メートルのヘリコプターから1000台のテレビが雨のように降ってくる
 2. ヴィデオデッキとモニターを50セット積みあげた塔が、強烈なプレス機で一瞬で厚さ1mmに(プレス機メーカーのプロモーションに最適です)
 3. 電子レンジでなんでも加熱(猫とか動物は不可、ダイナマイトなどの無機物はOK)
 4. ジミー・ヘンドリックスの「パープルへイズ」を大音量で再生しているステレオコンポ100セットをガソリンかけて燃やす
 5. 大量の電化製品をあり得ない配線で繋いで次々に爆破
 6. ドリンクフリー:会場にある自動販売機はどれも破壊OK
 7. 山のように積んだ電気製品をカラシニコフで乱射(ゲスト;テロリストの皆さま)
 8. 洗濯機爆破オーケストラ
 9. バック・トゥー・ザ・ストーンエイジ:会場の一角では石器時代のコスプレした人たちが、黙々と電気製品を次から次へと石斧で破壊(一般参加OK)
10. 電気闇鍋:大量の電気温水器で沸騰させたプールで、電気かみそりなどのあらゆる小型電気用品を煮込む

#荒天決行、会場での事故については、観客の自己責任

▼「マークがなければ破壊しろ!」と東谷は云った_d0017381_2463485.jpg
 当時、当日、この幻の企画に賛同して勝手につくったフライヤー。故人はまた、PSEマークのない電気楽器を愛した人物でもあった。

[関連3]
▼【東谷隆司ナイト】
http://illcomm.exblog.jp/17265448/
※追悼映像の上映は未遂
by illcommonz | 2013-10-09 02:54
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