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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼[追・追記版] 2016年、あなたの「F度」改メ「P度」と、あなたの今の心の状態。
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リアルタイムF尺度測定ページ

 「本書(『権威主義的パーソナリティ』)は、社会的差別についての研究書である。私たちの主要な関心は、潜在的なファシスト的な個人、つまり、反民主主義的な宣伝に特に動かされやすい個人にむけられている。つまり、ファシズムが、将来また、かなり強大な社会運動になるようなことがあれば、容易にそれを受けいれそうな人である。というのも、人類の伝統的な価値や制度に対して、ファシズム以上に重大な脅威をあたえる政治的・社会的傾向はないと思われるからである。ファシズムをうけいれやすいパーソナリティについての知識は、ファシズムとの攻防でかならずや役にたつだろうと思われる。」 (マックス・ホルクハイマー「はじめに」 『権威主義的パーソナリティ』 1950年 )

 「権威主義的性格」は、エーリッヒ・フロムが提示された概念で、硬直化した思考により、強者や権威を無批判に受けいれ、マイノリティを憎む社会的性格のことを指す。フロムは、このような性格を持つ人びとが、ファシズムを受け入れたとした。これを「民主主義的性格」の対置概念としてとらえようとしたのがテオドール・アドルノである。彼は「Fスケール=ファシズム尺度」をはかる方法を開発し、ファシズム的な心理傾向の一覧表を作成した。(ウィキペディアより抜粋)

「Fスケール」のネット診断はここから→ http://cloudy9.fc2web.com/fscale.html(※全30問)

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【アドルノによる性格診断】

[F度が高い人……権威主義的性格](例:ネットトロール、レイシストなど)

 ①強い者にへつらい、弱い者に威張る。

 ②人種的・宗教的などの偏見と差別意識にとらわれやすい。

 ③自分の集団だけに忠誠心を感じ、他の集団には冷淡である。

 ④善玉か悪玉か、敵か味方か、白か黒かというように全てのことを
  二分法的に決めつけ、中間や第三の立場を認めない。

 ⑤型にはまったステレオタイプの考え方にはまりやすい。

 ⑥人間を人柄ではなく、肩書き、生まれ、家柄、学歴などの
  外面的な特徴で判断してしまう。
 
 ⑦特に人間を序列化してタテの上下関係で捉えようとし、
  優秀な人物と劣等な人物とを区分しようとする。

 ⑧「正しい」ということを「強い」ということにすり替え、「勝てば官軍」の考えで、
  権力や金力、腕力のある者になびいていく。

 ⑨人間をモノのように考え、人を利用しても平気でいる。

 ⑩人間を信用していない。

 ⑪「現実主義」を自称して、理想主義的な努力にたいして皮肉で、
  冷笑的な態度をとる。

   --------------------------------------------

[F度が低い人……民主主義的性格] (例:リベラル)

 ①偏見や差別意識にとらわれない。

 ②自分と違った考え方や生き方に対しても理解する能力を持ち、
  それぞれの良さを評価することができる。

 ③善玉か悪玉かを性急に決めつけることなく、さまざまな観点から
  柔軟にものを見ることができる。

 ④人間の善意を信用し、理想主義的な努力に対して希望を失わない。

 ⑤権威も認めることはあっても無批判に盲従しない。

 ⑥自分の集団以外にも心を開き、友情と誠意を持って接する。

---------------------------------------

 「権威主義的な人は、啓蒙されていながら、同時に、さまざまの迷信につきまとわれているのであり、ひとりの個人主義者でありながら、すべての他者と一心同体化した存在でなくなることへの恒常的な恐怖にかられているのであり、さらには、みずからの自立性さえもうとましく思い、すすんで権力と権威に従属してゆこうとするのである。」(マックス・ホルクハイマー)

 E・フロムからT・アドルノやM・ホルクハイマーたちがひきついだ、この大衆心理の分析法を、手軽なネット診断風にリミックスした、この「F尺度測定」は、学問的にはいろいろあるだろうが、なにはともあれ、手軽に自分のファシズム度を診断できるのでよい(近々、大学のアクティヴラーニング講義でも使おうと思っている)。ただ、ファシズムを意味する「F」のままだと、「まさか、いまどきそんなことは、」とか、「21世紀の現代にファシズムなんてありえない」とか、「ほかのひとはともかく、自分はちがう」といった、いろんなバイアス(正常性バイアスなど)がはたらいてしまうので、「F」ではなく、「ポピュリズム」を意味する「P」にかえたほうがよいと思う。同じく、「権威主義的性格」というフロムたちのネーミングは、「権威主義」ということばが強すぎるし、ファシズムへひきつけられる心理は「性格」のように恒常的で固定的なものではないので、いっそのこと、「ドナルド支持度」(ファーストネームにすることが重要)とか、「安部さん支持度」(さん付けにすることが重要)にしたらどうだろう。同様に、あくまでこれは「性格」や「信念」ではなく、あなたの「いまのこころの状態」だということにすれば、診断結果も、よりうけいれやすくなると思うが、どうだろう。

[追記] アドルノたちの「権威主義的パーソナリティ」という本は、原書で約900頁、二段組の日本語訳で約500頁という分量で、しかも内容も高度に専門的なので、読みとおすのはむずかしいと思う。そこで、手軽によめる関連本として、次の2冊がおすすめしておこう。

 エーリッヒ・フロム 「自由からの闘争」(翻訳あり)
 テオドール・アドルノ 「ミニマモラリア」(翻訳あり)










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by illcommonz | 2016-12-07 12:51
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