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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼こどもたちにもっと映画を
d0017381_5281317.jpg「ジュリアンほどではないが先生も不幸だった。早く大人になりたくて仕方がなかった。大人は何でも出来る。不幸なら、よそへ行って新しい生活も出来る。子供には許されない。子供には自由がない。不幸だから親を捨てるなんてことは出来ない。子供は不幸を親や大人のせいに出来ない。大人に許されることが子供には許されない。実に不当な仕打ちだ。このような不正と闘わなければならない。世の中は変わっていくが、すぐには変わらない。政府は何事にも妥協しないと言うが、実際には色々な圧力に妥協ばかりしている。みんなの要求が強いと何かが変わる。そのことがやっと分かり、人々は街に出て叫び始めた。大人はその気になれば、闘って自分の生活を変えることが出来る。自分の運命も。しかし子供はその闘いに参加出来ない。ジュリアンも君達も。その理由は、子供には選挙権がない。選挙権があれば子供も政治家に尊重される。冬は一時間遅く学校が始まる制度も作れる。先生は、実は学校が大嫌いだった。だから学校が好きになれる仕事を選んだんだ。教師の仕事を。生きることは苦しい。苦しみに耐えなければならない。自分の苦しみにも、他人の苦しみにも。子供時代に苦しんだ者ほど生命力に恵まれる。幸福にも恵まれる。生きるのはつらいが、人生は美しい。生きている喜びは、健康な時には分かりにくい。体が動かなくなった時に初めて分かる。……明日からは夏休みだ。初めての土地に行き、初めての人に出会う。9月の新学期にはみんな上級だ。それに来年からは男女共学だ。それから、やがてみんなも子供を持つ親になる。子供を愛する親になれ。子供を愛する親は子供にも愛されるはずだ。人生とは、愛し、愛されることだ。人間は愛がなくては生きられないものなんだ。では、みんな、楽しい夏休みを」
(フランソワ・トリュフォー「おこずかい」(邦題:「トリュフォーの思春期」)より)
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こどもたちの自殺がとまらなくて、どうにも居たたまれないので、映画をみた。
自殺したこどもたちはたぶん、この映画をみずに死んだと思う。ほかにもまだ
みてない映画が山ほどあると思う。「生きることは苦しいが、人生は美しい」と
いうことを教えてくれるのは映画だ。もし、あの映画やこの映画がなかったら、
とっくに死んでただろう、とまでは云わないが、映画があったおかげでどうにか
こうやって生きのびてこられた気がする。これを書いてるいまだって、そうだ。
トリュフォーのこの映画をみなおしたおかげで、こうしてまたものを書く気にも
なった。そういう映画が山ほどあるのに、それを見ないまま、こどもたちが次々
に死んでいくのがやりきれない。いまは昔とちがって、見ようと思えば簡単に
みれるのに、ばかげたテレビ番組や無意味なゲームが、そうした映画に出会う
機会を奪っているのが腹立たしい。それにまた、この世界には、なにをおいても
一度は必ず見ておくべき映画がある、ということを、こどもたちにちゃんと伝えて
やれる大人がいないのが情けない。いっそのこと、もう授業は全部つぶして、
1時間目から6時間目まで、大人もこどももいっしょになって映画をみた方が
いいんじゃないかと思う。「生きることは苦しいが、人生は美しい」ということを、
大人が教えてやれなくても、そのかわりに、ちゃんと映画が教えてくれるだろう。
簡単なことだ、明かりを消して、黙って一緒にスクリーンをみてればいいのだ。
それで、自殺やいじめがなくなるとは思わないが、文科相のメッセージなんか
よりは100倍ましだと思う。ゴダールがいうように「映画はうそをつく」ものだが、
うそが必要なときや、そのうそによってすくわれるものもあるのだ。どうせ学校や
教師はうそをつくのが下手だろうからから、映画にうまいうそや素敵なうそを
ついてもらってはどうか。そのくらいしないともう本当にとりかえしのつかない
ところまできてるような気がする。

自殺 福岡・桂川町と宗像市で中2男子が首つり(11月17日)
高2女子が飛び降り自殺=マンション10階から-遺書見当たらず・横浜(11月18日)
ニッポン自殺列島 校長、生徒次々
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[追記] トリュフォーのこの作品については、ソウルフラワーユニオンの中川敬が
すばらしいレヴューを書いてるので、そちらをぜひ (冒頭の引用はそこからカット
&ペーストしました)。ひさしぶりに、この映画をみなおしてみて思ったのは、
こどもたちにトランジスタ・メガホンを持たせてやってはどうかということだった。
それがどういうことなのかということについては、どうか映画をみてください。
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by illcommonz | 2006-11-19 07:02
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