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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼ニュージェネレーション・オブ・アクティヴィスト
▼ニュージェネレーション・オブ・アクティヴィスト_d0017381_16344949.jpg
▼「ニュージェネレーション・オブ・アクティヴィスト」
(This is What New Generation of Activist Looks Like)
[YouTube] http://jp.youtube.com/watch?v=NK03w-ysS5U

*今日からExiteブログでも、YouTubeの動画をブログのなかに
埋め込むことができるようになりました。こちらからどうぞ。
 ↓


インディ・メディア・センター+ビッグノイズ・フィルム監修
「デモクラシーとはこういうもの」(This is What Democracy Looks Like)より
[日本語版編集] イルコモンズ [字幕制作協力] 吉田香織

今から二年くらい前に編集して「イルコモンズ・アカデミー」や「イルコモンズ・キャンプ」の最後にいつも上映してきた映像。1999年11月30日からシアトルで開催される予定だったWTO(=世界貿易機構)の閣僚会議を阻止するため、世界中から大勢のアクティヴィストたちがシアトルに結集した。新自由主義政策をさらに推し進めようとするWTOの会議が開かれれば、大企業とひとにぎりの資本家たちの思いのままに不公正な貿易がおこなわれ、世界の貧困はますます拡大し、地球の環境は壊され、第三世界の人びとの暮らしは大きな被害をこうむる。「会議を開いても、どうせろくなことしか決めないのだから、それなら何も決まらない方がずっとましだ」。そう考えたアクティヴィストたちは、会議に出席する閣僚たちがシアトルに入って来れないように先回りして街を占拠。レッド、グリーン、ブラック、イエローの複数のブロックに分かれ、機動隊が撃ちこんでくる催涙弾やマスタードスプレーの攻撃に耐えながら、それぞれ多様なアイデアと戦術で非暴力の抵抗を続けた。シアトルのラディカル・マーチングバンド、インファーナル・ノイズ・ブリゲートがストリートでライブを行って人びとをもりあげ、街のあちこちに「人間の鎖」がつくられた。このときシアトルの街の壁には「このままだと、われわれが勝ってしまいそうだ、急いで警察を呼んでくれ(笑)」という落書きが書かれたが、実際その通りになった。この直接行動により、WTOの会議は「開会宣言」すらできず、最終的に会議は中止においこまれた。グローバリゼーションに対抗する行動がはじめて勝利をおさめた、このシアトルでの直接行動のことを人は「シアトルのたたかい (Battle of Seatle)」、別名「N30」と呼ぶ。「もうひとつのグローバリゼーション」を求めるグローバル・ジャスティス・ムーヴメントの「一番目のサイクル」はここからはじまった。

▼ニュージェネレーション・オブ・アクティヴィスト_d0017381_5257100.jpg
この「シアトルのたたかい」で逮捕され勾留された仲間たちを元気づけようと、12月3日の夜、シアトルの留置所の前でストリート・パーティが行われた。このパーティに思いがけない人物がひょっこり姿をみせた。1968年、ベトナム戦争に反対し、シカゴで開かれた民主党大会を妨害するデモを組織した容疑で逮捕され、後にジェリー・ルービンやアビー・ホフマンたちと共に「シカゴ・セブン」と呼ばれるようになったトム・へイデンである(トム・ヘイデンはゴダールの映画「ONE AM」(1968年)などにも出演。現在はスウェットショップを撲滅する運動を続けている)。いまでは旧世代に属するトム・へイデンが、このときシアトルに現れた「新しい世代のアクティヴィスト」たちを前に、まるでその誕生を祝福するかのように行ったのが、このコール・アンド・レスポンスのスピーチである。この映像をみるたび、「このとき、この場にいたかった」と思うが、同時に「そうではなく、こういう場をまたつくればいいんだ」といつもそう思い直してきた。ほんとうなら「洞爺湖映画祭」の大きな野外スクリーンで、この映像をみんなで一緒に観たかったのだが、札幌のデモで逮捕されたため、その夢はかなわなかった。とはいえ、その逮捕をきっかけに起きたいろんな出来事や行動を知り、日本でもようやく「新しい世代のアクティヴィストたち」が生まれつつあるという感触を得ることができた。すこしまぬけだけど(でもそこがいい!)、新しいスタイルのムーヴメントが、のびのびと、いま、はじまりつつある。札幌のデモで逮捕される数日前にYouTubeにアップして、そのまま今日まで紹介しそこねていたので、あらためてこのヴィデオを紹介してみたい。

  夢にまでみたこの時がついにやってきた!
  新しい世代のアクティヴィストたちが
  大きな流れの中から現れてきた。
  巨大な流れに理想を飲み込まれず、
  いま、こうして目の前に現れた。
  笑顔をみせ、闘うこと!
  大きな声で笑い、踊って見せること!
  デモをやって、市民的不服従を示すこと!
  アメリカのデモクラシーを新しく書き換え、
  具体的に表現するのは、
  連帯だ!
  このアメリカだけでなく、
  この地球のすみずみで、
  メディアの目の届かないところでも。
  そう、わたしたちは、
  おそるべき破壊装置のスピードをダウンさせた。
  しかし、まだここで立ちどまってはいけない。
  破壊のスピードをダウンさせるだけでなく、
  本当に望んでいるのは、
  創造のスピードをアップすることだ!
  新しい世界の創造と、
  よりよい世界の創造のために!
  ありがとう!

こういうのはあまりにロマンチックで夢想的すぎる、現実の世界はそんなに
簡単には変わらない、といわれるかもしれない。しかし来たるべき世界の
夢や理想をこんなふうにのびのびと語れない社会運動って何だろう?
(現実がそんなにいいのか?) 世界を変えるには、まず社会運動から
変わらなければならない。もっともっと創造的に、もっともっとのびのびと。
そして、その変化のサイクルをアップさせなければならない。社会運動
にも夢とファンタジーが必要だ。メルヘンやロマンスがあってもいい。
そういうものを受けいれない硬直した世界が来たら、それこそこまる。
シアトルのあの晩のように、「世界は変わる」という、ワクワクする情動を
多くの人たちが共有するところから世界はすこしづつ確実に変わってゆく
と思うし、新しい世代のアクティヴィストたちが誕生したことで、世界は
もうすでに変わっている。精密な受信機はふえてゆくばかりなのに、
世界のできごとは一日でわかるのに、知らないことがまだ多すぎると、
もうひとりのあなたに、もういちど告げてみたい。
by illcommonz | 2008-08-20 05:12
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