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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼帰省
d0017381_2352746.jpg今晩、帰リマス

ゴハン、用意シテオ
イテクダサイ。
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by illcommonz | 2009-08-15 02:40
▼ネガティヴキャンペーン2009
d0017381_4523143.jpgうわ、
これはひどい。
▼【自民党ネットCM】プロポーズ篇
http://www.youtube.com/watch?v=kZpSfahQ--0

こういう、ぃゃ~らしぃ~感じのものをつくる党にも、なにも預けたくない。

こっちはソフトな「恐怖政治篇」

▼【自民党ネットCM】回復を、止めない篇
http://www.youtube.com/watch?v=Qo0fqn8MHBY
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by illcommonz | 2009-08-14 04:56
▼鼻をつまむか、海賊か
d0017381_4414353.jpgネットで自民・公明・民主・社民の「マニフェスト」をみて/きいてみた。自民と公明がpdf、民主がmp3、社民がwma だったということ、そして、どのマニフェストも「著作権」をどうするかにふれてなかったということ、その程度しか記憶に残ってない。結局のところ、どのマニフェストをみても、これといって、うまい思いつきや好いアイデアはなにもなく(思想やイデオロギーは別になくてもいい)、結局のところ、どの党にしたら「いちばん、お得か」という損得勘定でしか政治や社会を考えさせないのだなと思った。基本的に「金でなんとかする」「もののごとは万事、金次第」という考えが底流にあるようで、まるで旅行代理店のパッケージツアーの旅行プランや携帯電話のサービス・プランをみせられているような気がした。どこかの広告会社がマーケティング・リサーチしてつくったような「マニフェスト」だと思った(そもそも「マニフェスト」ってなんだったっけ?)。独裁政党が圧倒的過半数をとって強権政治を発動しそうな危機的状況の時だけ例外的に「鼻をつまんで対抗勢力に投票する」のがアナーキストだが、今回、鼻をつまむかどうかは思案中。とはいえ数の力にまかせて「有事関連三法」や「教育基本法」の改訂などを強行採決してきた積年の禍根があるので、とりあえず自民・公明にはこの際、ぐうの音も出ないくらい、こてんぱんに負けてもらいたいが、民主が図にのるのも癪だ。どうせすぐ保守化するに決まってる。かといって、積極的に投票したい第三党、第四党もない。いっそのこと「海賊党」のような党がでてきたら、そこに投票するのだが。

d0017381_4415647.jpg「スウェーデンの Pirate Party、
欧州議会の議席を確保」


「6月7日に行なわれた欧州議会への選挙において、特許の廃絶、ファイルシェアリングの自由化、著作権法の改正、DRMの違法化を謳ったスウェーデンの Pirate Party が、欧州議会の議席を獲得した。最終的な得票率は今週末にならないと確定しないが、Pirate Party の現在の得票率は約7パーセントである。これにより、1議席の確保は確定的となった。更に、一部のメディアは出口調査により得票率は8から9パーセントまで最終的に伸び、2議席を確保すると予測している。スウェーデンは欧州議会に18議席を持っており、今回の選挙において Pirate Party は第5党となった。2006 年に設立された Pirate Party はその年に行なわれたスウェーデンの総選挙においては、1パーセント以下の得票率に終わり議席を確保できなかった。しかし、今年4月のThe Pirate Bay の4人の判決後急速に支持者を伸ばし、現在党員数においてスウェーデンの政治団体中3位にあたる。次の総選挙は2010年に行なわれる予定であり、 Pirate Party はこの選挙にも参戦することを計画している。なお、今回の欧州議会の選挙では各国緑の党も順調に議席数を伸ばし10議席を上積みした。」

▼「著作権は5年で十分」欧州議会で議席獲得した海賊党、主張の根拠を語る
http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000055954,20397501,00.htm
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by illcommonz | 2009-08-14 04:50
▼「今日一日のエピローグ」
d0017381_1333163.jpg「街も深い眠りにはいり、
今日もまた一日が終わろうとしています。
昼の明かりも闇に消え、
夜の息遣いだけが聞こえてくるようです。
それぞれの想いをのせて過ぎていく、このひととき。
今日一日のエピローグ。
クロスオーバー・イレブン。」

津嘉山正種「クロスオーバー・イレブン」(OP)

先週は毎晩11時になるとラジオでこの番組をきいてた。

▼特別番組「クロスオーバーイレブン2009」
2009年8月3日(月)~7日(金) 23:00-00:00
「NHK- FMで1978年11月から2001年3月まで放送され、深夜音楽番組の先がけとして一世を風びしたFMならではの名番組を、5日間限定で復活させる。長きにわたって質の高い音楽と朗読のコラボレーションを送り続けてきた名番組「クロスオーバーイレブン」は、現在もファンサイトが運営されているほどの人気。今回はFM40周年を記念して、名物キャラクターの「モヤシくん」と「遊民爺さん」を復活させる。朗読は番組終了まで最も長くナレーターを務めた津嘉山正種が担当。選曲は同じく長年にわたり携わっていた小倉エージと大伴良則が担当する。名物番組の精神を生かしつつ、新しい時代のエッセンスを盛り込んだリニューアル版として、復活を熱望している多くのリスナーの皆さんの期待にこたえる。」

「クロスオーバーイレブン」を聞いてたのは、津嘉山正種がナレーションをやってた1980年代の初頭から2001年の最終回まで。当時は、新聞のラジオ欄にセットアップ・リストが載ってたので、よくラジオから録音(当時は「エアチェック」と呼んでた)してた記憶がある。オープニングとエンディングにかかるアジムスの楽曲がいい。「オクトーバー」は真夜中のはじまりを告げるサウンドトラックであると同時に、夜ふかしのはじまりの合図だった。いまにして思うと、良質のチルアウト番組だったと思う(90年代後半は、この番組の後に、モーリー・ロバートソンの「アクロス・ザ・ビュー」をきいてた。久しぶりに聞いた津嘉山正種の声は、昔とちょっと変わったかなという印象をうけたが、また来年もやってほしい。

「もうすぐ時計の針は、十二時を回ろうとしています。
今日と明日が出会うとき、クロスオーバー・イレブン。」
津嘉山正種「クロスオーバー・イレブン」(ED)

--------------------------------
[追記] 毎年8月のこの時期になると「ラジオ深夜便」で沖縄戦や被爆の体験談や、収容所生活や引き揚げのときの話が放送されるので、それを聞いてる。土曜の夜は「ラジオ深夜便」の後に「Earley Morley Bird」を聞いてる。
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by illcommonz | 2009-08-13 01:35
▼ふりだしジャンキー
d0017381_9231379.jpg
イルコモンズの思想と表現にはラディカルなところもあるが、暮らしの基本である衣・食・住については、つとめて保守的(一年中だいたい同じものを着て、毎日だいたい同じようなものを食べて、よほど事情がない限り引越しをしない)なので、"だし"と"しょうゆ"は子どものころから慣れ親しんだものを、福岡の実家から送ってもらって常用している。特に"だし"はコレでないとダメで、ストックがキレないように常に自宅に常備している。特に"ふりだし"はおすすめで("ふりだし"という名前もいい)、たいてい何にでも使えるし、ハードコアなユーザーは上の写真のように紙パックからとり出して粉末をそのまま使う。また、高齢者の方や乳幼児にもおすすめで、理由はこのだしをつくってる丸三食品のサイトと社長ブログ「最初に知っておいていただきたいこと」を読んでおいていただければ、おわかりいただけるかと思います。

「丸三食品について」
「昔々、人と生き物は、良い関係で共存していました。山々はうっそうと繁り、川には澄んだ水が流れ、海は生き物であふれ、人々は優しく「健康」でした。当社は、料理の基本の「だし」を「ふりだし」に戻す努力から始めました。できればやめたい化学調味料(うまみ調味料)を減らし、「天然原料」を多くすることを「40年間」続けてまいりました。もちろんこれからも、続けてまいりますが、味を落とさないで、価格もお求めややすくが条件ですから、次のような努力が必要となります。」

■国産原料で作ります
原料は外国製のものでも、日本の会社が製造販売している材料しか使いません。責任がうやむやになりにくいことが、安全な原料供給につながっています。

■生き物と仲良くします
微生物も鯨も仲間です。殺さなくてよい生き物は殺しません。農薬や、必要以上の加熱処理などで無差別に殺してしまうことは、味を悪くしたり、病気を呼び寄せたりします。優しく加工することで、素材の持ち味を残します。

■生き物の命を無駄にしません
食べることの大部分は、他の生き物の命を受け継ぐことです。あらゆる努力で無駄にしないようにしなければなりません。経済性だけで判断して無駄にしないよう心掛けて製造しています。

■科学技術は厳選して利用します
生物が長い年月をかけて確かめてきた食品の安全性とつきあわせて新技術を取り入れます。いくら世間でもてはやらされる技術でも、安全が確認されなければ使いません。

■「純粋だし」
発売以来の念願だった「人工調味料を全く使用していないだしの素」を発売することになりました。昔、人工調味料が無かった時代、食べ物の持つ「味」は、体の役に立つものを知らせる信号でした。今、人工調味料は、本物の味でもないのに、偽の信号を出して体を狂わせています。人工調味料は、最初は食べ物の味を強める手伝いだけの役目でしたが、だんだん食物が持っている本来の味を追い払い、いつの間にか主役になってしまいました。大事にされた天然原料が醸し出す味は、他の食材と調和して更に大きな深い味を作りだします。人工調味料は、他の食材の味を押さえつけて消すように働き、一色に塗りつぶしてしまいます。天然調味料は、一つ一つが違う色ですが、混ぜ合わされると虹のように一つの輝きになります。塩分も、原料が元々持っていたもの以外は無添加で、「微塩」に仕上がり、少し高価になりましたが、こんなに体の役にたつものが出来ました。」

.............................................................................

「私の家族4人は、特殊な化学物質過敏症です。過去24年間にわたり、無農薬米・有機栽培野菜、天然魚、動物薬ゼロの鶏、卵、豚肉、選り抜きの牛肉で生活させていただいた結果です。つまり、50年以上前の食品での生活を24年間続けて来たことになります。結果として、14年前から、ごくわずかの農薬、食品添加物、水道水のトリハロメタン、カビ毒、殺菌剤などに反応して、声が出なくなる者、胸の脇の筋肉が痛くなる者、喉が痛くなる者、息が苦しくなる者と4通りの症状が出ます。幸いなことに、無農薬の果物、野菜を食べれば、短時間で症状が治まりますし、ここ14年間での病状の進行はわずかで、健康上の不安はほとんどありません。症状が出始めた14年前から、様々な食品を2000種類ほど試食して反応を見て来ましたが、反応の強さで、私たちの体に対する害の程度が測定できることがわかり、記録を取って来ました。ある時、この症状で、「まるさん」が使っている材料の選択をすると、お客さまの健康や安全の役に立つのではないかとチェックしましたが、ほとんどの原料が無害であることがわかりほっとしています。椎茸、いりこ、鰹、ゴマなどにごくわずかに問題のあるものもありましたので、改善を続けて来て、完全に無害のものを揃えることができるようになりましたし、有害なものは排除し続けてくることができました。(仕入価格が高くなったのが悩みの種ですが……)今後、このブログを続けて行く途中で、機会があるごとに、行き当たる物についてくわしくご説明することにします。今後、ブログの中で、「無害」または「○(まる)」、「有害」または「×(ばつ)」という言葉を使いますが、私共家族の症状に対してのことであり、一般的にあてはまるものではありません。反応の強さは、水道水に対する反応で測定すると、約1000倍ぐらいの過敏さのようですから、一般の方々に取っては短時間でどうなるかはご心配になることはないと思われます。」(まるさん食品社長 前田澄夫「最初に知っておいていただきたいこと」より)
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by illcommonz | 2009-08-11 09:29
▼サイケトランスはよい
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▼サイコフスキー「ダ・バンダット」

「お恥ずかしい話ですが、このアルバムをはじめてきいたとき、とても最後まで聞くことができませんでした・・・。気づくとCDの再生は終了しており、横には一緒に聞いていた友達が倒れていました。BPMがどんどんあがってきて、意識がもうろうとしてきたところまでは覚えているのですが、あるポイントで意識がプツっと切れてしまい、そのまま床に倒れてしまったようです。というわけなので、みなさんも聞くときは倒れてもいい場所で聞いてくださいね。また、いきなり大音量で聞くと失神したり、発狂してしまうことがあると思いますのでお気を付け下さい。高齢者の方や乳幼児には聞かせないほうがいいと思います。理由はCDを聞いていただければおわかりいただけるかと思います。」

というディスク・レヴューをよんだので、サイコフスキーの新譜を聞いてみた・・・気づくと、まる一週間こればっかり聞いてた。こぼれるリキッド、あふれるアシッド。深い時間向けのダークなサイケ・トランス。イルでトランシーな電気成分がたっぷり詰まってる。ペラペラの金属板でできたヘッドフォンの大音量で聞くより、低音をブーストしたワイドレンジ・スピーカーの小音量で聞くのがいい。ハイのないプラトー状態で、一晩中、何度でも聞ける。夜なべの仕事もはかどる。

d0017381_8242355.jpg[追記]
アルバート・ホフマン生誕100年を祝う
このコンピレーションもよい。

▼VA "Project Eleusis -
The Bible of Psychedelics"
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by illcommonz | 2009-08-11 08:25
▼ラジオがいちばん
d0017381_5344032.jpg
NHK(なんかへんな感じ)ではなく、NHKのラジオ放送がいちばん速かった。
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by illcommonz | 2009-08-11 05:37
▼ストリートの思想家、イルコモンズ
d0017381_22433819.jpg▼毛利 嘉孝
「ストリートの思想―
転換期としての1990年代」
NHKブックス 2009年

こないだNHKブックスから出た「ストリートの思想」という本の第四章で、著者の毛利(嘉孝)さんがイルコモンズについての文章を書いてくれた。それによると、イルコモンズは「ストリートの思想家」であるらしい。それは、こういうことである。

▼第四章「ストリートを取り戻せ」
「二〇〇三年のイラク反戦運動において、中心的な役割をはたして知識人はいない。もちろん大江健三郎を代表とする、岩波・朝日知識人と呼ばれる人たちは積極的に発言していた。こうした伝統的な知識人の影響はなくなったわけではないが、少なくとも現在の若者文化の中ではきわめて限定的である。その代わりに登場したのが、ミュージシャンやDJ、作家やアーティスト、あるいは匿名性の高い無数の運動を組織するオーガナイザーである。こうした人びとは岩波・朝日知識人のようにマスメディアを通じてしか知ることができない有名人ではない。むしろの身のまわりのちょっとした「有名人」であり、目に見える交友関係の延長線上にいる。また政治活動を組織するだけではなく、同時に文化的実践者であることもその特徴だ。こすいた新しいタイプのオーガナイザーを「伝統的な知識人」に対して「ストリートの思想家」とでも呼んでおこう。(...) 「ストリートの思想家」と名づけるのは、彼ら・彼女たちの匿名性とその高い移動性のためである。この新しい思想家たちは変幻自在にストリートに顔を出す。神出鬼没の存在だ。二〇〇三年の反イラク戦争デモ以降の社会運動では、こうした複数の「ストリートの思想家」が重要な役割をはてしていく。(...) ECDと並んで二〇〇〇年代の「ストリートの思想家」として重要なのは、小田マサノリである。小田マサノリは、イルコモンズという名義でアクティヴィストとして活動するほか、「なりそこないの文化人類学者」、「元現代美術家」を自称している。先に紹介したイラク戦争の反対運動の際には、美術批評家の椹木野衣たちと一緒に「殺すな」という反戦運動を組織した。その後も多くのデモに参加するとともに、自ら運動を組織し、二〇〇〇年代のパフォーマンス的な戦時運動のひとつの形をつくってきた。パフォーマティヴなデモもさることながら、小田マサノリを特別な存在にしているのは、そのメディアの使い方である。デモや集会、シンポジウムや反対運動があるたびに、小田マサノリは、いろいろな映像をサンプリングして、時にユーモラスで、時に痛烈な批判精神溢れる映像作品を作り、YouTubeなどインターネットにアップしてきた。また世界中で起きているいろいろな運動の形式や手法をいち早く映像で紹介してきた。こうした活動に加えて「イルコモンズ・トラベリング・アカデミー」などの名称で、さまざまな場所で出張講義を定期的に行なっている。

d0017381_2244176.jpgとはいえ、小田マサノリの活動は、既存のメディアであるテレビや新聞、雑誌を中心に情報を得ている人には見えにくい。小田マサノリ/イルコモンズ名義で、エッセイとも論文ともつかない対話型の文章を書くことはあるけれでも、活字媒体ではほとんどその名前をみつけることができないからだ。けれども反戦運動やフリーター運動など、最近の若者の文化政治運動に少しでも関心のある人であれば、誰でも彼を知っているし、彼が今どこで何をやっているかも、日々更新されるそのブログを通じて知っている。小田マサノリも、ECDと同様に、新しい時代の「ストリートの思想家」と言っていいだろう。とはいえ、ここでいう「ストリート」は、単に在野というこ意味でも「路上」という意味でもない。むしろ社会がデジタル化され電子化され、ますます非物質的な領域に侵食されていることを意識しつつも、その情報の「流れ」や「道筋」を取り返していく思想家なのである。小田マサノリにとっては、インターネットの空間もまたひとつのストリートなのだ。

小田マサノリを「ストリートの思想家」だと言う時、それは彼がストリートをフィールドとして選んでいるということにほかならない。通常、フィールドは囲われた面で捉えられるのに対して、ストリートは線で示される。そこにはとどまるべき場所はなく、常に移動が要請される。ストリートとは、家をもたない人(ホームレス)のものである。だが、かつてニーチェが述べたように、近代人とはすべからく故郷喪失者である。フィールドワーカーとは、ホームレスという例外状態を自らの常態として引き受ける存在を指すのだ。」
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d0017381_22443320.jpg・・・という感じで全部で9ページにわたる記述がある。現代美術家を廃業して以来、最も長いレビューだと思う。内容に関しては、異論も反論も特にない(こないだ著者にもそう話した)。ネットをふくめ、そこを「ストリート」と呼ぶのであれば、たしかにそうかもしれない。ただし、いつ・どのストリートにいても、必ず「メインストリート」からハズれるクセがある。ECDは「言うこと聞くよな奴らじゃないぞ」のなかで「オダマサノリで道をハメはずし・・・」とうたっていたが、いつも道を踏み外してしまうのは、そのオダマサノリ本人だったりする。その点からすると、「ホームレス」というのもあたってる。いろんなものを書いたりつくったりするけど、どれひとつとして「本職」や「本業」でない、という意味で「ホーム(グラウンド)レス」である(いったい自分の「天職」は何なのだろう?)。たとえば学者が自らのアイデンティティとする「専門」や「研究職」を持たず、また「本」や「論文」も書かないので、学者や物書きとしては「ホームレス」である。さらに表現者が自らのアイデンティティとする「作品」や「オリジナリティ」を持たず、「個展」もやらないので(「回顧展」はよくやる)、美術家や表現者としても「ホームレス」である。「地下大学」や「夜の大学」「青空大学」などには呼ばれるが、「大学」という機関の内部には属してない。「イルコモンズ・アカデミー」や「イルコモンズ・リブートキャンプ」は「拡張された芸術」活動だったのだが、日本ではそれをアートとしてみる習慣がないので、「ギャラリー」や「美術館」で公開されることもない。どこでもたいてい周辺や境界線にいて、ホームグラウンドがなく、いつも手ぶらである。だから、さまざま雑多なものを伝えるメディアになれるし、メディアであることがいちばんしっくりくる。

d0017381_22445632.jpg「活字媒体ではほとんどその名前をみつけることができない」というのは、著書がないからだと思うが、この7年間に書いた評論文やレビュー、連載や対談、コラムやエッセイを集めると結構な量になる。もっとも、「本」がないところが「ストリートの思想家」たるゆえんなので、それはそれでいいのかもしれない。現代美術家を廃業し、文化人類学者になりそこねつづけたゼロ年代は「ストリートの思想家」だったので、テン年代はものをつくる活動をふやして「ストリートの工作者」になってみたい。

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[追記] 東浩紀は「渦状言論」のなかで、同じ時期に出版された
佐々木敦の「ニッポンの思想」とならべて、この本をこんなふうに紹介している。

▼『ニッポンの思想』と『ストリートの思想』
「この二つ、ちょうど同じ時期に出たのは、偶然ながらとてもよいことだと思いました。みなさん、ぜひこの両者を並べて読んでみてください。前者も後者も浅田彰と1980年代から始まっているにもかかわらず、じつに対照的な「思想史」を描いている。活況を呈しているらしいくせに見通しにくいと言われたゼロ年代の思想の光景ですが、この二冊が同時に出たことである種の立体的な見通しが得られ、初学者や編集者のみなさんにもとても理解しやすいものに変わったのではないかと思います。これは歓迎すべきことです。ちなみに、基本的には前者は東浩紀派(?)肯定の本、後者は否定の本です。毛利氏は同書の冒頭で「ストリートの思想」と「オタク的な思想」を対比し、後者をはっきりと批判するところから議論を始めています。ここで批判されているのが*1ぼくや『思想地図』であることは明らかですが、しかし、ぼくは毛利氏の筆致には党派性は感じず、むしろすがすがしい気がしました。毛利氏とは確か数度お会いしたことがあるはずで、どこかで対話できたらよいな、と思います。ぼくは必ずしも、「オタク的な思想」が、そこで毛利氏が総括しているほど貧しいものだと思っていません。また「オタク的な思想」がストリートや政治と無縁とも思っていないただ、つい最近まで、「オタク的な思想」のツールがそのような話題を扱えるところまで熟していなかったこと、またぼく自身が、批評市場の活性化のためにそのような話題を戦略的に避けてきたことは確かです。その点には理由もあれば反省もあります。それらの状況判断を含めて、あらためて有益な対話ができるのではないか。だれか、対談・鼎談でも組んでみませんか。この話題、ブログでやるとすぐ消費されてしまうので、週刊朝日か文學界の連載で続けようと思います。」(「東浩紀の渦状言論 はてな避難版」より)
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by illcommonz | 2009-08-06 22:48