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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼WE ARE SUN FLOWERS
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天にましますわれらが道化の神たちよ
われらに日々の糧を今日もあたえたまえ
われらに罪をおかすものを
われらがゆるすごとく
われらをゆるしたまえ
われらをこころみにあわせず
悪よりすくいだしたまえ
抵抗と笑いと悪知恵は限りなく
われらのものなればなり
(以下省略)

▼レッツ・バイ・ナッシング・ショッピング!
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▼ウィール・マート・ウィズ・ゴースト
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▼パチンコ・ゾンビー・ウォーク
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▼ゴールデン・アーチ帝国領へ潜入
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▼「スマイル、0円、プリーズ!」
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▼ジャンク・バーガーで急性食中毒
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▼・・・・  ・・・  ・・・  ・・ ・  ・・・・
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以上、日本で最初のクラウン・アーミーによるバイ・ナッシング・デー・アクションの記録をここにしるす。

................................................................................
[追記] 所轄の方へ、もう二度とそちらへはまいりませんので、ご安心ください。たいへんおさわがせいたしましたが、反省はしておりません。この地上に消費文化の続く限り、われらは不滅です。クラウンアーミーより愛をこめて。



今回は90分ですみました。

[おまけ]
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美術館の孤独なマスターピースよりも、路上のクラウンたちと共にありたい。
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by illcommonz | 2010-11-28 02:56
▼ハッピー・メリー・バイ・ナッシング・デー2010
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▼「無買日:どうして次から次へと買ってしまうんだろう?」
「かつて日本には「もったいない」という言葉がありました。お金を使う ときは本当に必要なモノだけを買っていたのです。いま、本当に必要なモノは、身の回りにほとんどそろっていますよね? それでもわたしたちは、どうして次から次へと色々なモノを買い込んでしま うのでしょうか?まるで何かに突き動かされるように。あたかも心の底から欲しいと思っ ていたかのように。無買日(Buy Nothing Day)は、1年で1日だけ、「余計なモノを買わ ない日」です。そして「消費」について考えてみる日です。わたしたちのサイフとココロ、そして地球環境に優しい日です。お金で買えないモノを取り戻してみませんか? 」(「無買デージャパン」より)

▼「バイ・ナッシング・デー2010」
[日時] 2010年11月27日(土)
[場所] (マスコミとテレビを除く)世界中のいたるところ


▼[PV]イルコモンズ編「BUY NOTHING DAY 2009 PV - STILL ALIVE?」(2009年)


▼[PV] イルコモンズ編「LIFE AFTER LEEHMAN SHOCK」(2008年)

▼[ブログ] 「世界初のバイ・ナッシング・ベンディングマシン」(2009年)
http://illcomm.exblog.jp/10499436/

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▼「バイ・ナッシング・ベンディングマシン」(2009年)

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▼「バイ・ナッシング・カート」(2009年)

▼[ブログ] 「BND沖縄DFS」(2008年)
http://illcomm.exblog.jp/8992849/

▼[ブログ] 「京都の無買日」(2007年)
http://illcomm.exblog.jp/6636185/

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▼[短編映画]「無買日 京都二〇〇七」(Buy Nothing Day Kyoto 2007)
http://video.google.com/videoplay?docid=-4844554132003349272&hl=en#
カラー/モノクロ 13分23秒 2007年
[出演] ガービ・クロース ダニエル・クロース スザンヌ・クロース 
     イルコモンズ・クロース ケンジ・クロース シロー・クロース ユリ・クロース
[撮影] 甲斐賢治+小田マサノリ
[編集] イルコモンズ
 「買うものであなたが決まる(You are what you buy)」という丸井のクレジットカードのCMを見たイルコモンズ。「そんなことあるものか! このCMは人間に対する冒涜だ!」と腹をたて、毎年、クリスマス・シーズンに行われるアドバスターズの「BUY NOTHING DAY」に参加することを決意。 早速、自作のキャンペーン・ポスターをつくり、YouTubeにキャンペーン・ビデオをアップし、さらに、「資本主義への日々の投票用紙」であるレシートで覆われたマネキンまでこしらえるが、それでもまだ腹の虫がおさまらない。そこで、毎年、「BUY NOTHING DAY」に京都四条河原町の阪急百貨店前で行われる「禅タ・クロースの座禅」イベントに参戦。はたしてそこでイルコモンズが見たものは何か? そして、「僕らがどんな人間かを決めるのは何なのか?」という問いにイルコモンズが出した答えは何か?現代美術家で民族誌家でメディア・アクティヴィストのイルコモンズが、クリスマスに贈るヒューマン・ドキュメント」

▼アドバスターズ「バイ・ナッシンング・デー」サイト
http://www.meetup.com/Buy-Nothing-Day/35204/
▼無買デージャパン「無買日」サイト
http://www.bndjapan.org/japanese2/index.html

...................................................................................
と、こんなふうに、ここ数年、BND(バイ・ナッシング・デー)が近づくと、キャンペーン・ヴィデオをつくり、BND当日は、京都、沖縄、横浜などのアクションに参加してきました。また昨年は、世界で最初の「無買機」を制作し、横浜の国際映像展で展示しました。そして今年は、東京で、ドイツからやって来たクラウン・アーミーたちと一緒に、なにかやろうと、いま計画中です。みなさんも、それぞれの場所で、それぞれのやり方で、よい「無買日」をお過ごしください。

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[追記2] クラウンたちの希望で、今年のバイナッシングデーは、まず山谷のブックフェアにゆき、そのあと、どこかでBNDのアクションをすることになりました。クラウンアーミーの道化の仮面とコミカルな衣装はあくまで世を忍ぶ仮の姿、クラウン・アーミーの基本は、ポリティカルアクションなので、BNDの日にこういうイベントに参加するのは、クラウン・アーミーらしくていいと思います。それに、グローバル企業のショップやストアがひしめくメトロポリスではなく、こういうローカルなエリアで活動するほうが、ほんとうの「THINK GLOBAL, COUNTER ACT LOCAL(=グローバルに考え、ローカルに反撃する」になるかもしれないと思います。そして、云うまでもなく、街のアルミ缶を回収してまわることは犯罪ではないし、アルミ缶の回収を犯罪にしてしまうような条例のほうこそまちがってる。クラウンアーミーならそう考えます。さて、そう考えるクラウンたちが、何をしでかすか、何が起きるか、たのしみです。

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「墨田区のアルミ缶・古紙持ち去り禁止条例に反対するブックフェア&トーク」
[日時] 2010年11月27日(土)
[場所] 山谷労働者福祉会館 台東区日本堤1-25-11

「10月1日から、墨田区では空き缶・新聞の持ち去りに20万円以内の罰金を課す条例が施行されました。私たちは、野宿の仲間の大切な仕事を違法とするこの条例に反対し、2度のデモやシンポジウムなどの取り組みを続けて来ました。この条例は、一見するともっともらしい理由をつけていますが、実質的には貧しい人の生業を罰するよう機能しています。「貧乏であること」が犯罪とされ・罰則が課されるのです。こんな条例は、どう考えても間違っています。この条例に反対する企画への、多くの方のご参加を呼びかけます!!」

[ブックフェア]
人文系・運動系の古書約500冊を大放出!
昼過ぎ2時くらいから山谷労働者福祉会館1Fにて。
[トークイベント]
山谷労働者福祉会館2Fにて。18:00開場 18:30開始
[ゲスト] Love Kindstrand (ラブ・シンズトラン)さんほか

d0017381_12445186.jpg■北欧社会でのロマニーに
対する差別と排除
昨年、スウェーデン西海岸にあるイェーテボリ市の郊外にあるキャンプ場が行政に買い取られて、そこに住んでいたロマの人々が排除されました。キャンプ場にあった水道、電気などの生存インフラへアクセス出来なくなった何十人かのロマの人たちがキャンプ場を出ざるを得なくなり、駅などで厳しい冬を乗り越えました。この事件は、「差別がない社会」を建て前とするスウェーデンにおいては、存在自体が起こってはならないことであり、多くの人々にとって認めたくない事実でした。そんな空気の中で、この事件をもっとも精力的に取り上げたメディアが、ホームレスが売っている*FAKTUM*(日本のビッグイシューにあたる)です。ホームレス運動と、マイノリティ問題の関係、その可能性について、スウェーデンで活動されてきたラブさんが報告します。

d0017381_12452841.jpg■2001年以後のサミットと、アクティビストのトラウマサポート
99年以後のサミットにおいて、精神的な痛手(トラウマ)を負った人々を支援するトラウマサポートという活動が行われています。サミットなどの大規模な抗議行動では活動家に対し、物理的な暴力に限らず様々な警察からの嫌がらせが頻繁におこります。このアクティビストトラウマサポートの活動は、救援連絡センターやアナキスト・ブラック・クロス (政治囚支援の組織) の仕事が終わった後でも、アクティビストが精神的なストレスで活動を辞めたり、運動から離れたりすることを防ぐ必要性から生まれた取り組みです。この活動に関わってこられて人々が、ちょうど来日していますので、お話をしていただくことになりました。

.........................................................................

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[追記1] いま、アドバスターズから届いたメール

Jammers, creatives, revolutionaries,

Our rebellion is in full swing and this Friday/Saturday/Sunday we hope it
reaches an exhilarating climax Š Let's deliver a blow to the consumer
capitalist system from which it will never fully recover.

This Buy Nothing Day, up the ante. Shut off your lights, disconnect your
television, lose your cellphone and walk away from the internet. Go out into
the streets, protest wildly and live like a cat on the prowl for a few magic
hours.

There are 400+ Buy Nothing Day actions scheduled in more than 45 countries.
Join up with your fellow rabble-rousers at Meetup.com/Buy-Nothing-Day.

Ultimately, though, the secret to our cultural coup is the tens of thousands
of solitary acts of rebellion that will sparkle all over the globe. Without
warning, without telling anyone of their plans, countless lone jammers will
rise above the illegitimate laws of the consumer state. They'll leave their
mark for posterity with daring pranks, surprising acts of monkey-wrenching
and provocative mind-shifting moments of truth.

For twenty years, our movement has been building towards this moment. Now,
we are calling on you to muster all your creativity, summon up your courage
and do something!

Good luck from all of us here at Culture Jammers HQ

========================
Adbusters.org
[PR]
by illcommonz | 2010-11-26 02:31
▼クラウンアーミーが自転車にのってやってくる

▼ロストックG8サミットでのクラウンアーミーのたたかい
 「私はこの4年間、「笑顔で抗議する」ことを提案してきました。私は数千もの人々と一緒に座り込み、ブッシュ、メンケル、福田康夫など、G8リーダーたちの巨大なパペットをパレードさせ、彼(女)らの行く手を阻み、「笑いのめす」という抗議行動を構想してきました。これは二〇〇七年のドイツでのハイリンゲンダム・サミットで、クラウン・アーミーたちによる素晴らしい戦術のひとつになりました。クラウン・アーミーたちは見事に非暴力行動を実践したのです。そして、私たちはそれをもう一度、やることができるはずです。大事なことは、メディアの注目をひきつけ、私たちの考えを伝えることであり、私たちが、ユーモアのセンスを持った真面目で建設的な人間であることを世界に示すことです。私たちは、彼(女)らではなく、「私たちこそが未来である」ということ、彼(女) ではなく、私たちこそが、貧困な世界が本当に求めているものを知っていること、彼(女)らではなく、私たちこそが建設的な変革がどうようなものであるかを知っているということを示すために、象徴的な方法を見つけ出す必要があります。」(スーザン・ジョージ)


▼「2wheels4change」プロモーション・ヴィデオ

 ドイツのクラウンアーミー「道化師の叛乱軍(Clandestine Insurgent Rebel Clown Army 略称=C.I.R.C.A)」が、「2wheels4change(=変化のための二輪車)」というプロジェクトで、ベルリン~ポーランド~スロバキア~ウクライナ~ロシア~モンゴル~中国~日本へと遊動して来ました。彼/女たちの東京到着を祝福して、一緒に自転車を創ったり、パフォーマンスをしたりして歓待します。」

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▼「2wheels4change のトール・バイクワークショップ」
[日時] 2010年11月20日(土)14:00-22:00
[場所] 東京・桜台 Pool http://pool-sd.tumblr.com/
[料金] 500YEN(ワンドリンク・オーダーお願い)
・参加者でトールバイクを創り上げるスキルシェアリングワークショップです
・自転車部品/道具の持ち込み大歓迎です

[ウェルカムパーティ]
[日時] 2010年11月20日(土) 18:00-
[場所] 東京・桜台 Pool
[料金] 500YEN(ワンドリンク・オーダーお願い)
・2wheels4changeのキャラバン報告
・無料食事会

「自分の庭で育った野菜や、近所の河原で獲れた野草、廃棄されていた食べ物、お隣さんからもらった果物、実家から送られて来たお米、などなど、お金を使わずに手に入れた食材を持ち寄ってください。鍋かスープを作ります! 調理済みの食べ物ももちろん歓迎です。」

[パフォーマンス]
[日時] 2010年11月20日(土) 19:00-
[場所] 東京・桜台 Pool
[料金] 入場無料(※投げ銭お願い)
[出演] ブロークン・サーカス・モンキー・バンド (ドイツ)
     寺田亮平(トゥパ共和国)
     ウラン・ア・ゲル・ニカッ(東京西側)(※イルコモンズ参加)

[お願い]
・会場内は禁煙です。喫煙は指定の喫煙所でお願いします。
・会場付近にはなるべく溜まらないで下さい。苦情が増えたりするとpoolの存続が危うくなってしまいます。
・自転車で来てくれる人はビル脇のスロープに止めて下さい。
・poolは手づくりのスペースです。みんなで協力して盛り上げていきましょう!

【参考】
▼「2wheels4change」サイト
http://www.2wheels4change.com/
▼「Clandestine Insurgent Rebel Clown Army (C.I.R.C.A)」サイト
http://www.clownarmy.org/


▼「クラウンアーミーの愛と抵抗」(ドイツ・ハイリゲンダム 2007年)


▼「クラウンアーミー解放」(日本・札幌 2008年)

 「ドイツには「トラック一杯の新薬より一台の自転車」という諺があるのだそうで、それくらい自転車は健康にも良い乗り物とされている。僕が自転車に乗るのは、健康よりも財布の中身の心配(移動費がかからない)からだが、東京のような都市で自転車に乗ることが健康に良いとは、あまり大きな声では言えない。クルマの排気ガスを大量に吸い込むことになるし、簡単に人を殺傷できる速度で傍らを走り抜けるクルマに、常にビクビクしながら、小さくなって走ることを強いられるからだ。 現行の道路交通法において自転車は、自転車道がある区間と「歩道通行可」の標識がある歩道を除き、原則として車道の左側を通行しなければならない。たしかに、自転車は車両だから、歩道を走るべきではないだろう。じっさいヨーロッパの都市では、自転車の歩道での走行は危険なので禁じられ、代わりに自転車レーンがあることが多い。では、法律どおりに車道を走れるかといえば、車道はクルマに占拠されてしまっていて、自転車で走行するには障害が多すぎる。これだけ利用者が多いのに、自転車の立場は非常に曖昧なままだ。放置自転車の撤去など、表面的な対策に力を入れてる場合ではない。人や環境を脅かし続けるクルマを最優先するような交通システムは、「トラック一杯の新薬より一台の自転車」という諺がちゃんと通用するくらいに、根本的に改められるべきなのだ。」(成田圭介)
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by illcommonz | 2010-11-19 03:45
▼進め、人間ども! 進化よ、一歩前に、変化は、後からついてこい
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東谷隆司がアート・ディレクションした今年の「釜山ビエンナーレ」がすごくいい。グッとくる、ツーンとくる、ガツンとくる。同時代の空気の脈動を感じる。現代美術はこうでなくてはいけない。現代美術全開である。そのビエンナーレが明日で終わってしまう。韓国のG20と横浜のAPECがなければ観に行きたかった、くそっ!(いや、そうではない、観にいかなければならなかったのだ)。これを書いている今も、たまった用事や仕事を全部放り出して飛行機に乗ろうか乗るまいか迷ってるくらいである。今回、アートディレクターとして東谷がうちだしたテーマは「リヴィング・イン・エヴォリューション=進化を生きる」である。

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それは、狂ったように進化し続けるこの時代との正面対決、待ったなしの真剣勝負である。この格闘のなかで東谷がくりだしてみせたディレクションには、パンチがあり(←死語)、ガッツがあり(←死語)、プライドがある。現代美術の起死回生をかけたストラグル・フォー・プライド。「進め、人間ども!」「進化よ、一歩前に、変化は、後からついてこい」。そんな気迫さえ感じられる渾身の展示である。「いいぞ、東谷、もっとやれ!」と東谷キュレーションの完全復活を祝いたい。

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よいところはいろいろあるがを、ひとつあげるなら、国際展の常連作家たちが少ないところだ。「進化」をテーマにした展示なら、展示も「進化」しなければならない。いつもと似たような顔ぶれの、かわりばえのしない作家たちの作品ばかりでは「進化」は感じられない。ピオトル・ウクランスキ、ザドク・ベン=デヴィッド、ローランス・デルヴォー、ジン・メイアーソン、アーヌルフ・ライナー、MADELN、デニス・ショール、デヴィッド・ヴォイナロヴィッチ、こうした決して著名ではない作家たちの作品に、特にいいものが多いところに「進化」を感じる。こうした作家たちの作品をみるにつけ、どうしていま自分は釜山ではなく、東京なんかにいるのだろうか、どうせ参加するなら、こういう展示に参加したいものだと思う。なによりも、こういう展示をみると、自分も「進化」したいと思いはじめる。そう思わせる展示はいい展示だ。この釜山の展示をそのまま日本に持ってくることは不可能だとしても、凱旋展示をぜひやってほしい。そこでさらに進化した「東谷ビエンナーレ」をみせてほしい。

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東谷隆司「Living in Evolution」
「今、「情報革命」というにふさわしい変化が起こっている私たちの時代は、18世紀の産業革命を後の人が「近代」の幕開けと設定したように、遠くない未来の人にとって「現代」よりも次の時代区分の始まりと認識される可能性は大きい。いや、少なくとも2001年の9月をもって、ある時代の幕開けと記録されることは、間違いないだろう。今、我々は、後に観測されるであろう、人類の進化過程の一部として重要な時間のうねりの中にいるのだ。
 かつて数百年、あるいは数千年以上も昔の人類に比べ、我々はきっと知的な進化を遂げているだろう。一方で、その時代の人々が知っていたことを我々は忘れてしまっているに違いない(語義的には、何かを失うこともまた「進化」の一部である)。そう考えれば、遠い未来の人々は、きっと我々の知らないことを知っていて、我々の知っていることの一部を忘れてしまっているだろう。しかし、その進化の鍵を握っているのは、それぞれの時代を生きている人たちであり、我々もまた、その一員なのだ。つまり、我々は進化の中に生きている。そういった人類の進化という時間軸を考えたとき、人間一生分の時間にも近い、「近代」「現代」といった時間区分は、農業革命、産業革命、情報革命という3世紀に渡る進化の中では、さしたる意味をもたないのかもしれない…
 以上のような観点から、Living in Evolutionという展覧会は出発した。展覧会において、このテーマは、2重の意味を持っている。ひとつは、まず美術作品そのものが、作家という一人の人生と、人類の進化が交差するポイントであるという考え方。美術は、文字や数式と違い、視覚的・造形的な要素で構成されている。それゆえに、言葉や数量化できない感動を与えることがあるだろう。もし作品を見て感動したとき、あるいは、感動ともいえない不思議な感覚に陥ったとき、それを言葉にできたならば、新しい概念が生まれるかもしれない。その概念が人類単位で共有されたら、それ自体が人類の知的な進化だ。そういう思いもあって、文字的、説明的な要素を含む作品は、あまり多く選ばれてないはずだ。
 もうひとつは、我々が「生きている」という時間軸や空間をどのくらいの単位で考えるか、ということ。多くの作品は、「生命」や「個人の生を超えた何か」に関わっている。それらの美術を目の前にして、自分もまた生命体であるという実感が持てるかどうか。そして、自分が生きていることが、古代から未来へと続く壮大な時間、あるいは「社会」や「自然」といった、個人を超えた大きな力とどんな関係にあるのか。
 進化という言葉に生物学的なことを連想する人もいるかもしれないが、「人類の知的な進化」、あるいは人間という個人の「人生」を超えた、長大な時間軸、として、とらえてもらえたら、と思っている。その上で、今、我々が生きている時間に起こっている様々な変化や我々の行動が、歴史や未来において、そのように作用するのかを考えるきっかけになれば、と考えている。」

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[追記] このところ「不作為の活動」や「不本意な仕事」が続いていたので、かなりフラストレーションがたまってきているようだ。こういう気合のはいったディレクションのもとで、思う存分、展示をしてみたいものだ。
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by illcommonz | 2010-11-19 03:20
▼今年も反撃がはじまった、反撃は止まらない


 今年の「文化人類学解放講座」も、残すところあと数回になりました。このへんでそろそろ「反撃」の話に転じたいと思います。1989年からはじまった「まちがったグローバリゼーション」のいろんな話を聞いて、だんだん気が滅入ってきたり、気持ちが暗くなりかけていた人も多いと思います。しかしそれらはすべて、この「反撃」の話のためのイントロダクションであって、いよいよこれからが本番です。マスメディアが伝える情報やニュースが、この世界で起きていることのすべてではありません。「真実」はつねにひとつではなく、マスコミやテレビの向こう側に複数の「事実」があります。あなたの知らない世界があります。あなたの知らない異文化があります。ゆたかな反撃の文化があります。それを知らないのは、あなたがマヌケだからではなく、そうした世界を伝えないだめなマスメディアと、それを放置してきただめな世代のせいです。世界に絶望し、生きるのをあきらめる必要はありません。大学の勉強は、就職のためにあるのではなく、高校までの勉強で学ぶことができなかった「人間」のことや「世界」のこと、そして、これから社会にたちむかってゆくための知恵とそこでのたたかい方を学ぶためのものです。マスメディアにだまされないようにすること、流行にながされないようにすること、誰かになにかを云われたときに言い返すことのできることばと考えを持つこと、大学の勉強はそのためにするものです。あなたは、そしてあなたたちは、こんな世のなかにしてしまった者たちに反撃してよいのです。あなたたちが知らないとこおr、あるいは、知らされていないところで、「まちがったグローバリゼーション」によって損なわれてしまった人間らしい生き方をとりもどそうとしている人たちがいます。いま目の前にある、グローバリゼーションによって「こわされてしまった世界」とはちがう、生き生きとした「もうひとつの世界」を、自分たちの手でつくりだし、それをすでに生きはじめている人たちがいます。人間らしい生きたかをとりもどすための「反撃」は、遠くで近くで、さまざまな場所で、すでにはじまり、その動きは、いまも止まらずに続いています。いったい誰がこんな世のなかにしてしまったのか、なにがまちがっていたのか、どうすれば、そのまちがいをくりかえさずにすむのだろうか、それを知り、学び、考え、そして、ほんのちょっと自分が動きだしさえすれば、「もうひとつの可能な世界」は、自分の前にもひらけてくるのだ、ということを、たくさんの映像や資料を使いながらお話してゆきます。就職活動も大事ですが、就職がすべてではない、もっとゆたかな世界や人生があることを知った上で、就職活動をすることの方が、長い目でみれば、ずっと大事です。ロックンロールをはじめとする、さまざまな反抗の音楽と同様、「文化人類学解放講座」もそれを求める人がいる限り、決して鳴り止みせん。「くれよ。」という人には、その気持ちがある限り、いくらでも話をしてあげます。どうか、友だちや同じクラスの人たちに声をかけ、メールして、明日からの講義に積極的に出席してください。あるいは、友だちには、こう云えばいいかもしれません。「反撃がはじまった」らしいよ、と。

 以上、いきおいにまかせて一気に書いたので、乱筆・乱文・乱言については、なにとぞ、ご容赦ください。されど、知は乱調にあり 狂えば狂うほど調子がよくなるパンクな知恵もある。ひとはそれをイルコモンセンスと呼ぶ、「文化人類学解放講座」の成分は、そうしたイルコモンセンスでできています。

【参考資料集】(※画像と多数動画あり)

[文化人類学解放講座篇]
▼「反撃がはじまった」
http://illcomm.exblog.jp/10426949/
▼「続・反撃ははじまった」
http://illcomm.exblog.jp/10477432/
▼「続・続(ぞくぞく)反撃がはじまった」
http://illcomm.exblog.jp/10491356/

[世田谷市民大学篇]
▼「豊かさ」をうたがい「貧しさ」をたのしむ若者たちの反乱
http://illcomm.exblog.jp/11134210/
▼反乱のレッスン
http://illcomm.exblog.jp/11182378/
▼反撃のレッスン
http://illcomm.exblog.jp/11182411/

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[今日のニュース]
「大学生の就職内定率、1996年度以降で最悪 57.6%に」
「来年春に卒業予定の大学生の10月1日時点の就職内定率が57.6%で、前年同期を4.9ポイント下回ったことが16日、文部科学省と厚生労働省の調査で分かった。「就職氷河期」と呼ばれた2000年前後を大きく下回り、現在の方法で調査を始めた1996年度以降で最悪となった。調査は全国の国公私立大学と短大、専門学校など112校の計6250人を対象に、就職希望者に占める内定者の割合をまとめた。大学生は男子が59.5%で、前年同期に比べ3.8ポイント低下。女子は同55.3%で同6.3ポイント低下した。文系は同3.8ポイント減の57.4%、理系は同10.2ポイント減の58.3%で、落ち込み幅が大きかった。地域別は九州が最も低く、同8.2ポイント減の51.5%。落ち込み幅が大きかったのは中部で同9.5ポイント減の51.9%。近畿は4.6ポイント減の60.5%、関東は同1.9ポイント減の61.0%だった。専門学校生を含めた全体の内定率は54.0%で、同5.1ポイント低下した。一方、厚労省によると、来春高校を卒業する就職希望者の内定率は9月末時点で40.6%で、前年同期を3.0ポイント上回った。求人倍率は 0.87倍で0.02ポイント低下。同省は「厳しい状況を受け高校とハローワークが例年以上に早く動き出し、内定率が上がった」と分析している。」(日経新聞 2010年11月16日)

 こうした就職難の状況を、マスメディアは「就職氷河期」とよく比較してみせるが、就職難は「氷河期」のような自然の歴史ではないし、自然の災害でもない。これは、まちがったグローバリゼーションとそれを後押しした者たちが起こした「事故」であり、「人災」である。いったい誰がこんな世のなかにしたのか(それは大学生たちのせいではない)?それを問い、責任を追及し、代償を払わせなければ、若者たちが気の毒でたまらない。面接試験に100回も落ちる気分はどんな気持ちだろうか?想像するだけで胸が痛くなる。若者たちは怒っていい。すこしくらい暴れたってバチはあたらないはずだ。そのツケはこんな世の中にした者たちにまわせばいいのだ。若者たちに反撃のチャンスをあたえよう。give youth a chance to make a counter attack.

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コンナヨノナカニダレガシタ!!??

「はじめは無視されるでしょう、それからバカにされ、笑われるでしょう、そしてあげくのはてには、たたかれもするでしょうが、しかし勝つのは、あなたたちなのです。」(マハトマ・ガンジー)
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by illcommonz | 2010-11-16 22:40
▼RLATとILCAAの展示
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▼変容人類学研究室「トランス-フォーメーション-サイクル」展
[日時] 2010年10月29日-2011年1月30日
[場所] 東京・東京都現代美術館2階

 「いま、地球全体を覆いつくし、人間と非人間の区別なく押し寄せている多種多様な変化の中で、私たちは自らの内側にあるものを進んでさらけ出そうとし、また、外側にあるものを自らのうちに夢中で組みこもうとしています。一見、何も変わらないようにみえて、すべてが移行しつつある世界。「R.L.A.T.=変容人類学研究室」は、世界中の神話、文学、SF、美術、アニメ、映画、マンガ、民族誌などから、古今東西の〈変身=変容〉にかかわる資料を収集・分類し、「トランス・フォーメーション・サイクル」というテーマのもとに行った研究の一部を「アーカイヴ展示」として公開いたします。」

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[Twitter評]
・「pi_ge_on: トランスフォーメーション展、二階のアーカイブコーナーがいちばんよかった!」
・「ohashitakashi: トランスフォーメーション展行ってきた!二階のアーカイブを見た後に改めて作品見ると色々見方が変わって面白いです。」
・「R_h_l: トランスフォーメーション展、私にはどぎついものだったけど、アーカイヴの「TREE OF LIFE」気になった」

※諸般の事情で、R.L.A.T.のアーカイヴ展示の詳細は、プレスリリースや展覧会カタログに掲載されておりませんので、こちらをご覧ください。

「R.L.A.T.「トランス-フォーメーション-サイクル」展」
「R.L.A.T.公式ブログ」

[再掲載]
「18名のかたに無料招待券をさしあげます。ご希望のかたは、コメント欄の「非公開コメント」を選択し、お名前と送り先と入力してください。非公開なので名前と送り先を書いても大丈夫ですが、念のため、お名前と送り先を確認したら、コメントは消させていただきます。なお、ご「招待」券ですので、こちらから郵便でお送りさせていただきます。切手代などは要りません。招待券で同時開催中の「トランスフォーメーション展」と「常設展」もご覧いただけます。なお都合により、招待券の発送は11月15日以降になることをご了承ください。」(「イルコモンズのふた」2010年11月7日より)

 今日までに15名の方々に招待券をお贈りしました。まだあと3名(×2枚)分あります。11月29日にアーカイヴカードの補充をしますので、29日以降のご来場がおすすめです。なお、ひとことでも結構ですので、展示の感想をこのエントリーの公開コメント欄やTwitterなどに書きのこしていただければ、今後のR.L.A.T.の活動の励みとなりますので、R.L.A.T.のこの展示にかかわったスタッフのひとりとして、どうぞお願いいたします。

 また、ILCAA(アジア・アフリカ言語文化研究所)主催の「ドリームマシン」展も今週末から開催されます。こちらは入場無料ですので、こちらにもどうぞお越しください。展示の詳細については、下記のエントリーの他、公式ブログの「来場者の声」などをご覧ください。ILCAAのこの展示にかかわったスタッフのひとりとして、ご来場とご感想をお待ちしています。

「ドリームマシーン・リターンズ」(「イルコモンズのふた」2010年11月7日)

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▼「スタジオ・フォトグラフィ・アズ・ア・ドリームマシーン~夢を創る機械としてのスタジオ写真
―ケニアのスタジオ写真家たち1912-2001」展
[日時] 2010年11月19日(金)~11月23日(火)午前11時~午後5時
[場所] 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所一階資料展示室
※土・日・祝日開場 ※入場無料
[公式サイト] http://www.aa.tufs.ac.jp/dream-machine/

[再掲載]
 「東京外国語大学「外語祭」期間中(11月19日(金)~11月23日(火)、キャンパス内には、各語学科の学生と留学生たちが腕をふるう、世界各地(中国、ロシア、ベトナム、タイ、マレーシア、カンボジア、チェコ、フランス、アラブ世界、韓国、ブラジル、インド、ドイツ、イタリア、日本、インドネシアなど)の料理を味わうことのできる模擬店が多数出店されます。国の関係と人の関係は別、国家と民衆も別、政府と国民も別、そして政治と胃袋も別と、そんなことを感じることのできるグローバルな学園祭です。展示とあわせておたのしみ下さい。」
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by illcommonz | 2010-11-16 22:19
▼「ゴダール・ソシアリスム」とその二つの予告編
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「私はゴダールが好きで嫌いで、ヴィスコンティやパゾリーニが神さまで、ゴダールを悪魔と思う。映画を手段にしている論説家、だから大嫌い、そう思う。ところが、そう思いながら、ゴダールとなると駆けつけるのは、澄みきっている映画を見せるからである。ゴダール以外、つくれぬ映画を。」(淀川長治)(「イルコモンズ・レイトトークショー「〈一〉なる国家と歴史の孤独に抗する〈二〉であることの愛とそのはじまり」」より)

 映画の守護天使・淀川長治がかつてそう書いたように、ゴダールは「映画を手段にしている論説家」である。だからゴダールが大好き。そう思う。そのゴダールの待ちに待った新作「ゴダール・ソシアリスム」は、どうやらこれまでの作品以上にその傾向が強そうなので、マイケル・ムーアの「キャピタリズム」と同じくらい、たのしみでたのしみでたのしみで仕方がなかった。それがようやく来月みれる。東京ではこの新作の公開とあわせて、過去の作品を集めた「ゴダール映画祭2010」も開催されるらしいが、そのラインナップをみると、どの作品もこれまで映画館とヴィデオとDVDで何度も何度何度も何度も何度もみてる作品なので、もうみなくてもいいはずなのだが、ところが、そう思いながら、ゴダールとなると駆けつけるのは、ゴダールの映画がいつみても色あせない澄みきった映画だからである。それは今回の新作も同様、というか、どうやらこれまでの作品以上にそうなっているようで、ゴダールがはじめて全編デジタル・ヴィデオカメラで撮影した(前作「アワー・ミュージック」では「0か1か」しかないデジタル表現にケチをつけてたはずだが、このへんの首尾一貫性のなさが、いかにもゴダールらしい)」という今回の作品は、相当に「澄み狂った映画」のようだ。


▼Jean-Luc Godard 「FILM SOCIALISME」オリジナル予告編(英語字幕つき)

 「ゴダール・ソシアリスム」の日本語版サイトは、まだできたばっかりで、「劇場情報」しかコンテンツがないため、どういう映画なのかよくわからないが、このオリジナル版の「予告編」をみる限り、以前ゴダールがゴーモン社(映画の創成期からあるフランスの映画配給会社)からつきかえされたという下の「アイディア」がベースになっているようだ。

 「アイディアは次のとおり、それはまず、社会主義者が権力をにぎった時代に展開される、次に、社会主義者たちが女たちによって、ドレスに熱湯がこぼされるようにこぼされ、かわって女たちが、国家で、ベッドで、台所で、そのほかのあれこれのところで権力をにぎるときに展開される。その次の時代、今度は子供たちが女たちを、病人が看護婦を打破するように打倒し、女たちの悪魔的な権力を奪取するような次代に展開される。それは最後に、こどもたちがもはや権力をもてあそぶのをやめ、ひどく不安になるときに展開される。暗がりや家畜小屋、衰弱した森、地下鉄、打ち捨てられた工場などで動物たちが動きまわっているのだ。飼いならされている動物たちの攻撃は次第に、連携がとれていて、しかも野生的なものになってゆくが、こどもたちは、それをはねかえすために、かつての敵である社会主義たちや女たちと同盟をむすぶことには躊躇する。」(ジャン=リュック・ゴダール「動物たち」)(「イルコモンズのふた「ゴダールの「社・会・主・義・映・画」」2009年6月16日より)

 フランスの公式サイトをみると、映画全体は「のようなものたち」「われらがヨーロッパ」「わたしたちの人間性」という3つのパートから構成されているようなので、おそらくは上の「アイディア」をおまけ程度のストーリーとしつつ、古代エジプトから現代、ナポリからパレスチナへと難破をくりかえしながら、「人間性」についての前代未聞の論説を展開してゆくという、まさに「ゴダール以外、つくれぬ映画」をみせてくれるのだろう。今回の作品ではじめてデリダが引用されたのは、「ヨーロッパ」や「動物たち」がテーマになっているからなのだろうが、ゴダールのおもしろさというか、おかしさは、まともな哲学者ならとても口にしないような大胆で破天荒な論説を、考証も論証も何にもなしに、こどものような無邪気さで云いきってしまうところにあって、このゴダールの悪魔性というか野蛮さがたまらなくおもしろいのである。それはまるで「未開人の脱論理的な映像詩的思考」を見ているようでもある(ゴダールがパリ大学ソルボンヌ校時代に民族学を専攻していたことについては「文化人類学解放講座」の「文化人類学者になりそこねた人たち」をご覧ください)。

 ちなみにゴダールは、カンヌ映画祭「ある視点」部門のために、もうひとつ別の予告編をつくっていて、それは映画のほぼ全編を早回しでみせてしまうという、これまた前代未聞の予告編(おそらくゴダールは「予告編は全編を短く縮めればよいのだろう、縮めれば...」ということだけで、これをつくったのだろう)となっていて、これも「ゴダール以外、つくれぬ野蛮な予告編」だと思う。


▼カンヌ映画祭「ある視点」部門のための予告編

 はたして、この「前代未聞の論説映画」と、その「野蛮な予告編」を前に、日本語版予告編の製作者がいったいどんな予告編をつくってみせてくれるのか、これもまたたのしみである。


d0017381_3483739.jpg▼ジャン=リュック・ゴダール監督
「ゴダール・ソシアリスム」
[日時] 2010年12月18日(土)~
[場所] 日比谷TOHOシネマズ シャンテ
[公式サイト] http://www.bowjapan.com/socialisme/

d0017381_3491842.jpg「ゴダール映画祭2010」
「ゴダール映画祭2010」では「勝手にしやがれ」、「気狂いピエロ」、「映画史特別編 選ばれた瞬間」を中心に、現存の世界で最良の状態の35mmフィルムで代表作長編短編10作品を35mmフィルムで一挙上映。ほぼ10年ごとに大きな変貌を遂げたといわれるゴダール映画だが、どの映画にも詩が息づいているのがご覧いただけるだろう。」

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[追記] まだちゃんと本編をみてない映画について、予告編だけで、これだけあてずっぽうの論説を書くイルコモンズも相当に野蛮である。さすが文化人類学者になりそこねただけのことはある。
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by illcommonz | 2010-11-16 03:53
▼ログ・オン・トゥ・ライフ
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「ログ・オン・トゥ・ライフ=実人生にログイン」
ということで、いつもの生活にもどろう。まずは睡眠、それから持病と左腕の治療。そして明日からはまた、仕事と講義とその他もろもろの「定職と専門なき、よろずや人生」。されど「遊ばざるもの働くべからず」、そして「活動なき思想は思想の廃墟なり」ということで、この週末は「遊び」と「活動」が一緒になった待望のイベントがある。12月にはいっても結構忙しい。LIFE GOES ON。


d0017381_234169.jpg大阪大学21世紀懐徳堂シンポジウム
-大阪万博40周年の検証

[日時] 2010年12月12日(日) 14:00-17:30
[場所] 毎日新聞社大阪本社オーバルホール

「人類の進歩と調和」というテーマをもって開催された日本万国博覧会。 6421万8770人を動員した日本で史上最大の万博だった。 当時、日本の経済は高度成長へ向けて加速度的な上昇を見ており、日本中を巻き込んだ万国博覧会だった。「科学と未来への夢」が大きく膨らんだ瞬間であり、それ以後、科学や文明的には進歩したが、文化的、あるいは日本的に失ったものも大きいのかもしれない。さて、万博40周年で、我々(=大阪)は街として、人として進歩し、調和したのだろうか?

第1部「映像インタビュー」上映
 上田篤(建築学者:元大阪大学工学部教授)
 小松左京(作家・大阪万博テーマ館サブ・プロデューサー)
 今井祝雄(美術家・元具体美術協会会員・成安造形大学教授)

第2部「タウンホールミーティング」
 磯達雄(建築ジャーナリスト)
 小田マサノリ(元・現代美術家、メディア・アクティヴィスト)★
 嘉門達夫(歌手・万博マニア)
 竹村真一(文化人類学者・京都造形芸術大学教授)
 西田隆政(国語学者:甲南女子大学教授)
 鷲田清一(大阪大学総長)
 金水敏(大阪大学コミュニケーションデザイン・センター長・教授)
 菊地誠(サイバーメディアセンター教授)
 小浦久子(大学院工学研究科准教授)
 橋爪節也(大阪大学総合学術博物館教授)
 永田靖(大学院文学研究科教授)
 司会:門村幸夜(産学連携推進本部特任准教授) 


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▼大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター主催市民アカデミア2010
連続講座「生存・連帯・抵抗――ポスト新自由主義時代の新たな社会運動」
「生存・連帯・抵抗―ポスト新自由主義時代の新たな社会運動」をテーマに、現代日本で生まれた、新たなスタイルの思想や運動を特集する。1980年代に台頭した新自由主義(ネオ・リベラリズム)は、経済格差の拡大や不安型のナショナリズム、対抗的な社会運動を生み出しつつ、2008年の金融危機によって急速に失墜した。小泉政権以降の「20年遅れの新自由主義」を経験した日本においても、反戦デモや派遣村など、これまでにない新たな思想や運動のスタイルが生まれている。ここでは、こうした新たな思想や運動をヒントに、「ポスト新自由主義」が叫ばれながらも先行きの見えない「現在」における、新たな生存、連帯、抵抗のかたちを考えたい」

▼第3回「〈ストリートの思想〉以後」の政治文化運動
[日時] 2010年12月10日(金) 19:00-21:00
[場所] 東京・麻布台セミナーハウス(港区麻布台1-11-5)
[講師] 小田マサノリ/イルコモンズ
[講義内容] 社会学者・毛利嘉孝は、ゼロ年代の日本の新しい政治文化運動について、こう述べている。「イラク反戦運動において、中心的な役割をはたした知識人はいない。その代わりに登場したのが、ミュージシャンやDJ、作家やアーティスト、あるいは匿名性の高い無数の運動を組織するオーガナイザーである。こうした新しいタイプのオーガナイザーを「伝統的な知識人」に対して「ストリートの思想家」とでも呼んでおこう」。本講義では、ゼロ年代に現れた「ストリートの思想」とその多様な実践を、映像資料を使って回顧しつつ、「〈ストリートの思想〉以後」の政治文化運動を展望する。

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(おまけ)
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「ご存知のとおり、私は自然科学の勉強をはじめました。そして、次のような認識に達したのです。私は私自身に云いました。「おそらくお前の能力はある分野でのすぐれた専門家になるというのとはちがう何かべつのものに向いている」と。「お前にできることは人びとが義務として負っていることに対して幅広い刺激を与えることなのだ」と。」(ヨーゼフ・ボイス)

「人びとが義務として負っていること」とは何だろう?それは「人間とはなにか?」「人間らしい生き方とはなにか?」とつねに問いつづけ、たえず考えつづけ、その問いと共に生きること。それは決してむずかしいことでもなんでもなく、芸術家や人類学者でなくても、人間ならだれにでもできること。
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by illcommonz | 2010-11-14 23:47
▼ドリームマシーン・リターンズ

▼[予告編] ドリームマシーン・リターンズ / WE STILL HAVE A DREAM MACHINE

「ご好評にお応えして「スタジオ・フォトグラフィ・アズ・ア・ドリームマシン」展を、第88回「外語祭」(2010年11月19日~11月23日)の開催にあわせて、期間限定で特別展示することにいたしました。夏の展示を見逃した方は、ぜひ、この最後の機会にご覧意ください。」

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▼「スタジオ・フォトグラフィ・アズ・ア・ドリームマシーン
~夢を創る機械としてのスタジオ写真
―ケニアのスタジオ写真家たち1912-2001」展
[日時] 2010年11月19日(金)~11月23日(火)午前11時~午後5時
[場所] 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所一階資料展示室
※土・日・祝日開場 ※入場無料
[公式サイト] http://www.aa.tufs.ac.jp/dream-machine/

 「植民地時代、アフリカの人びとを被写体にした写真がしばしば彼らの同意を得ることなしに、無数に撮/盗られてきました。こうした「映像における植民地化」のかたわらで、アフリカの人びとも写真を撮り、写真というメディアをさまざまに活用してきたことが見落とされてきました。本展では「アフリカ人の写真家によるアフリカ人のための写真」に焦点をあて、ケニアの「スタジオ写真」の過去と現在をご覧にいれます。「スタジオ写真」は、写真に求められる写実性に封じこめられることなく、むしろ現実から人を解き放ってゆく「夢を創る機械」としての側面を持っています。アフリカの写真家たちのイマジネーションが創りだしてきたグローバルでファンタジックな世界をどうぞご体験ください。」

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★「来場者の声」

・すごく面白い写真展でした。とても遊び心満さいで、また撮られる側にとって非日常(多分、こうなりたい!こんな所に行きたい!という夢もつまっているように見え)なトコロが写真から嫌味なく輝いてみえました。

・作品もパネルもすばらしいが、なんといってもスタジオセットが最高! ここだけでも巡回してほしいほど。アフリカ=プリミティブ といった側面でなく都市文化の受容のされ方にスポットを当てている点が非常におもしろかった。インド映画との接点などまだまだ研究の可能性がありそう。

・スタジオが再現されていて、写真が撮れて良かった。パネルに写っている人たちの名前や背景はわからないが、表情・ポーズなどから想像できる。歴史に無名の人が残ることが難しいだろうが、このような展示がそれを可能にしていると感じた。

・アフリカの人たちが自分達だけのために写真をとっていて、そこに夢や希望、そして遊び心をつめこんでいたことを知ってびっくりした。写真は思いがけない幸福をもたらしてくれるのだと思った。

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[主催] 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所
[企画] ハイケ・ベーラント
[制作実行委員] 椎野若菜/石川博樹
[監修・展示構成・デザイン] 小田マサノリ
[広報] 西井凉子/星泉
[予告篇] 小田マサノリ
[サイト] 河本剛之/鎌田幹子
[印刷] 株式会社ルート印刷
[施行] 株式会社インフォテック
[協力] Oyoo Maurice Edwards/John Mwaniki Ndungu/原田由希子/小林宏和

[おしらせ] 東京外国語大学「外語祭」期間中(11月19日(金)~11月23日(火)、キャンパス内には、各語学科の学生と留学生たちが腕をふるう、世界各地(中国、ロシア、ベトナム、タイ、マレーシア、カンボジア、チェコ、フランス、アラブ世界、韓国、ブラジル、インド、ドイツ、イタリア、日本、インドネシアなど)の料理を味わうことのできる模擬店が多数出店されます。国の関係と人の関係は別、国家と民衆も別、政府と国民も別、そして政治と胃袋も別と、そんなことを感じることのできるグローバルな学園祭です。展示とあわせておたのしみ下さい。

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[外語祭サイト]
http://www.gaigosai.com/
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by illcommonz | 2010-11-14 23:31
▼ただいま
d0017381_23255677.jpgしめくくりに
警察の真似をして、
自宅でひとり、点呼をとってみる。

家宅捜索なし、身柄拘束なし、
テロ被害なし、万事異常なし、
これにて、過剰警備体制に対抗する
DIY防衛体勢を解除する、
以上、解散。

というわけで、一年間にわたる
「不作為のカウンターアクション」、
これにて完了。

「APEC閉幕で厳戒解除=会場周辺、警察が機材撤去-横浜」
「アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が閉幕し、オバマ米大統領や胡錦濤中国国家主席ら参加国の首脳は14日午後、相次いで日本を後にした。会場のある横浜市西区のみなとみらい地区では、閣僚会議から5日間にわたった厳戒態勢が解かれた。警察当局によると、開催期間中に大きな混乱はなかったという。同地区では大半の交通規制が解除され、警備に当たった警察官が、バリケード用の鉄柵や道路に設置した三角コーンを撤去する姿が見られた。」(時事通信 2010年11月14日)
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by illcommonz | 2010-11-14 23:27