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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
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▼「安倍政権を呪う、現代美術家イルコモンズの呪術」
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▼「安倍政権を呪う、現代美術家イルコモンズの呪術」
「黒魔術、呪奏団の指揮者 イルコモンズの野望」
「VICE JAPAN」 2016年5月12日号
より転載および改題

[文] デヴィッド・クラッカー [撮影] ダン・スペラ [補筆+図版提供] イルコモンズ

 ヴゥードゥー。日本では馴染みのない言葉だが、「丑の刻参り(うしのこくまいり)」といえば察しがつくだろうか。つまり、相手に呪いをかける秘密裏の儀式である。イルコモンズという人類学者兼芸術活動家の名を初めて耳にしたのは、1年半ほど前の「怒りの日日」というパフォーマンスだった。


▲呪いの日日呪奏団「呪いの日(々) 奉呪即興百連奏」 (2014年)

 改造ならぬ悪造した管楽器で安倍首相に呪いをかけようとする演奏は、政治的な活動、アクティヴィズムの枠を超え、アートの領域に達していた。3.11から5年目を向える今、「デモ以下、テロ未満」という反戦反核の「ヴゥードゥー・アクティヴィズム」の真相を確かめるべく、本人の元を訪ねた。

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▲「高尾宅」

 各地の大学で非常勤講師を務めるイルコモンズ氏だが、近い将来起こるであろう首都直下型地震から身を守るべく、西東京の僻地、高尾に引っ越したそうだ。彼いわく、天皇家の墓があるくらいだから、ここは安全なのだろうと。

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▲「戦争法案賛成議員全員落選の札と呪いの人形」

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▲「幣と呪符」

Q:ヴゥードゥー・アクティヴィズムとは何ですか?

A:べつに安倍晋三を呪い殺そうなどと思っているわけではないんです。安倍政権は、この国から立憲民主主義と憲法第9条を盗もうとしているドウボウだと思うので、呪いでそれを封じるわけです。つまり、このヴゥードゥー・アクティヴィズムのコンセプトは「ドロボウ除け」なのです。

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▲「アフリカのドロボウ除けの人形」

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▲イルコモンズ民族学講義「アフリカのパワーフィギュアと日本の呪符」

Q:アートですか?アクティヴィズムですか?

A:岡本太郎はフランスで人類学を勉強し、1960年代ごろくらいから、しばしば「芸術では呪術である」と主張しました。それをうkけて僕は、もし、いま、呪うべき相手がいるとすれば、それは安倍晋三とその不愉快な仲間たちだろうと考えたのです。

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▲「首なし太陽の塔と仏罰壇」

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▲「岡本太郎の遺影と恐山の御札」

 オバマ大統領の「ヴゥードゥー・ドール」を見たことがありますか?ニューオリンズあたりで売られてる誰でも簡単に呪える人形で、顔のプリントやロウソク、お香、そして針がセットで販売されています。これは「ヴゥードゥー・アート」だなと感心しました。日本に置き換えると藁人形ですね。

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イルコモンズ民族学講義「世界のヴゥードゥー・アクティヴイズム・ツールキット」

Q:ヴゥードゥー・アートを始めたきっかけは何ですか?

A:きっかけは、安倍政権の「日本を取り戻す」というプロパガンダ・ポスターでした。安倍晋三とその不愉快な仲間たちが取り戻したいと思っている日本は、第二次世界大戦以前のファシズム的な日本で、それに対抗して、僕が取り戻そうとしているのは、もっと伝統的な日本の民衆文化、呪いの文化です。

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▲「日本を取り戻す」と「冷静に呪えボード」(丸木美術館 2016年)

Q:誰でも簡単に作れますね。

A:そう、アーティストだけにしか創れないものには全く興味がなくて、誰でも創れるアートにしか興味がないんです。

Q:呪いは効果がありますか?

A:作品の展示を2度やりましたが、1度目は効果がありませんでした。その原因は、呪いの道具を公開してしまったからでしょうね。というのも、アフリカのシャーマンに教えてもらった大原則は、パワーがなくなるので「呪いは決して人に知られてはいけない」だったからです。だから2度目は、本物とは別に模型を造って展示したんのですが、安倍と自民党を見ていると、安倍政権を見てると、なんだかあまり効き目がないなぁって思ってます(笑)。たぶん理由は、呪いにとって大切な「捧げもの」をしてなかったからで、3度目は、ちゃんと「いけにえ」を用意しようと思ってますよ。

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▲「呪いの日日/ヴゥードゥーアクティヴィズム展」(2014年 IRA)

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▲「呪いの日日/ヴゥードゥーアーティヴィズム展」(2015年 丸木美術館)

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▲「呪いの日日/ヴゥードゥーアーティヴィズム展」(2015年 経産省前 反原発美術館)

Q:黒魔術があれば、白魔術もありますか?

A:「ラブ・チャーム」というホワイト・マジックはありますよ。好意を抱く人間に自分の心を気づかせるものです。でも、人の心を「操る」という行為が含まれるからグレーじゃないかなと思いますけどね。僕自身は、かならずしも呪いを信じているわけではありません。ただ、人類学者として色んな文化を学ぶのに、そういう態度では何も学べないんですよ。相手と信頼関係を気づいて、真摯に付き合い、熱心に話を聞く、という心構えを職業的な倫理として常に持っています。

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▲「あなたの想いを世界中の子どもたちへ」

Q:なぜ現代もなおブラック・マジックが存在しているのですか?

A:人間の心をよく心得た上での「ソーシャル・エンジニアリング」だからでしょうね。つまり、心理的な効果を狙ってやるもので、こっそりやるんだけど、呪いをかけたことをわざと相手に伝わるようにする。すると、かけられた相手は「そうだったのか」と思って、良心を取り戻して償いをするわけです。このヴゥードゥー・アクティヴィズムがネットで拡散されれば、いつか首相や自民党の耳に届いて、少なからず良心が残っている人間であれば、「ああ、自分たちは、これほど人に呪われるようなことをやってるんだ」ということに気づくはずです。

Q:ケニアでシャマニズムを学んだそうですが、その経緯について教えて下さい。

A:大学では文化人類学を専攻して、1989年から研究のため東アフリカにフィールドワークに行きました。ちょうど当時は、ワールドミュージックが流行した頃で、アフリカ音楽に魅せられ、どうせ行くなら好きな音楽があるところに行こうと思ったんです(笑)。そこでシャーマンに出会ったんです。発想が豊かで、音楽の才能、リーダーシップ、そして病気を治す心理学的な手法も心得ていて、「アーティスト」だと感じました。

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▲イルコモンズ所蔵「アフリカの楽器」

[参考]
「太鼓を持って練り歩け、シャーマンの弟子、アクティヴィスト人類学者になる」(PDF版)
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 「フィールドプラス」 第6号 2011年

Q:シャーマンの印象的なエピソードは?

A:あるとき、産後うつになった女性に対してシャーマンは、「あなたには何の責任もない、あなたの魂が悪い霊に盗まれたからだ」と説明しました。魂をもってない霊は人の魂に興味があるが、使い方がわからないから、盗んでもすぐに捨ててしまう。その魂が転がって川の中に沈むと持ち主は悪寒を覚える。洞窟に入ると、どんよりした気持ちになる。そういうふうに説明してました。そこでシャーマンたちはドラムを鳴らして魂を探しに行く。ドラムの音をきいて、近隣の人たちも大ぜい集ってくる。やがたシャーマンは「あって、そこだ!」といいながら魂をヒョウタンに入れる。そして「これがあなたの魂です」とヒョウタンを頭の上に置いてポンポンと叩くと魂はすっと体に戻る。人の心に寄りそった見事な心理劇だと思いますよ。

Q:素人の乱などのデモ集団に加わるようになりましたが、音楽で心を動かすことが基盤になっていますね。

A:1996年に帰国して、博士論文を書くはずでしたが、クラブDJや現代アートをやっていた2003年にイラク戦争がはじまりました。その頃の反戦デモには、サウンドシステムがなくて、これじゃ社会を変える力もないと思いました。そこで、シャーマンのドラムの音を聞いて人が集まってくることを思い出し、デモにもドラムが必要だと思ったんです。

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▲「アベノミクスドラム」

 ドラムならそれほど練習しなくてもいいし、多少リズムが合ってなくても構いませんからね。複数のリズムが一緒に鳴ってるアフリカ音楽のポリリズムですよ。むしろ戦略的にプロっぽい演出はむしろ避けないといけない、これは「タクティカル・アマチュアリズム」と呼べるもので、そうしないとたくさんの人が参加できないし、数も増えない。

Q:ずいぶんとすごい楽器を持ち込みますね。

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▲「ノイズボックスとダブルネック・サックス」

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▲「デモ用ドラムと改造ホーン」

A:自分がいちばん得意なクラリネットは、デモで使うには音がきれいぎぎます。怒りや不満を表現する抗議には向いていません。一方、サックスは黒い気持ちを吐き出すことができるので、自分にとってサックスは「たましいの下水管」だと思っています。ただ、ちゃんとしたメーカーのサックスは完成度が高くて、乱れた音や狂った音が出しにくいので、改造が必要なのです。音を汚くするための改造をしないといけません。改造というより、変造や悪造ですけど、それで壊れたサウンドをつくるわけです。抗議している相手にいい音を聴かせてもしょうがないですからね。

Q:デモに参加することによってトラブルなどありましたか?

A:2008年7月、札幌のG8サミットのとき、警察からマークされていたのか、デモの最中に逮捕されました。ムーブメントが拡大する前にグループの弱体化を狙う一種の「予防拘禁」だったのでしょうね。そもそも、警備のために、日本全国から何万人もの警官を北海道に送っておいて成果を出せないと税金の無駄遣いだ、と叩かれるので、何でもいいのでとにかく何人か逮捕するという警察の思惑があったのでしょう。そのときトラックの上でDJをやってたんだけど、開始1分ほどで逮捕されたんですよ。Bjorkの「Declare Independence」をかけていて、「え、イントロもまだ終わってないのに!と思いましたよ(笑)。

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▲「ニッポンの警察」

Q:それで解散しましたか?

A:素人の乱の活動は、2011年の9月ごろ実質的にストップしたんですが、それは、その役割を十分に果たしたからです。原発事故が起こった直後、なにかにつけ自粛を強いられる空気がありました。素人の乱は、そんなときにデモをやって、自粛ムードに風穴をあけたのです。とはいえ、せっかく穴をこじ開けても、そのたちがずっとそこに居続けると、それに続く人たちが入ってこれませんから、いわば、MCAN(首都圏反原発連合)やSEALDsと交代したわけです。

Q:反原発デモのおかげで原発はほとんど止まったまま再稼働していませんが、SEALDsは空回りしている印象があります。具体的な政策を変えなかったからですか?

A:60年代の左翼はものの見方がペシミスティックでしたね。「散々、抗議運動をしたのに、日米安保条約が成立した」「やっても無駄だった」と悲観しすぎたんですよ。たしかに敗北したわけですが、そこからアメリカのベビーブーマーたちと同じように、団塊の世代の多くが転向したわけです。つまり「政治運動をやっても世界は変わらない。政治ではなくビジネスで世界を変えよう」とね。その世代がまさに今の世界と日本の状況をつくったわけですよね。そうじゃないですか? それに対して、今の若者たちには、そうした感じがない。安保法案が可決された夜、夕方の4時ごろから朝の6時まで徹夜で抗議をした後でさえも、消耗感や悲壮感というものが全く感じられませんでした。まるで何かのはじまりの朝を迎えたようですらありました。世間では「ゆとり世代」と呼ばれる世代ですが、自分たちの世代にはない「生きる力」を感じました。

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▲「チェルニーと改造バイオリン」

Q:たくさんの人がモヤモヤしていると思いますが、簡単に抗議する方法はないでしょうか?

A:2012年の夏に、MCANのメンバーとして首相官邸に行き、当時の首相に「この国には「アクティヴィズム・フォビア」とよべるような文化がある社会運動に対する嫌悪感、それがいま変わりはじめている」というようことを言ったんです。いま、日本のテレビ局は自ら進んで報道統制みたいなことをやってますよね。圧力を受けてニュースキャスターを入れ替えたりしていますよね。実際、こないだの「報道の自由度世界ランキング」では、日本は72位まで大きくランクダウンしましたよね。第一次安倍政権の時もランクが下がりましたが、今回はさらにひどいですね。
 自閉してるメディアは、テレビだけじゃないですね。TwitterやFacebookにも同じ傾向があります、同じ考えや価値観を持った人たちのあいだで同じことばがグルグルと回っているだけで、外へと連絡してゆかない。キャス・サンスティーンが言ったように、自分の知りたくない情報が入ってこないクローズド・サーキットのなかに閉じ込められてしまっている感じがします。大切なのは、そのクローズド・サーキットから出ることです。日頃触れているものの外に出てみればいいんですよ。たとえば今までフォローしなかった人たちをフォローしてみるとか。

Q:実は、 僕はTwitterで非公開リストがあって、訳のわからない連中をそこでこっそり観察しています。

A:実は、僕も同じようなことをしてます。たとえば「あにめあいこんさん」という非公開のリストがあって(笑)、ときどきそこをのぞいてみるようにしています。ほかにもいくつか非公開のリストがあるのですが、そういう自分とは考え方や生き方が違う人たち、いわば、自分にとっての他者ですね、その人たちの考え方やものの見方をじっと観察しています。もしかするとこれは、異文化を理解しようとする文化人類学者の業かもしれませんね。

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▲「高尾のカラス」

Q:実際にデモに行くよりは敷居が低いですね。

A:「ともかくまずはデモに行け」とよくいわれますが、どちらかというと今は、次の選挙できっちり投票に行くこと、投票率をあげることのほうが大事かもしれませんね。

Q:誰が総理大臣になれれば日本は正しい道に戻れますか?

A:いや、誰が総理大臣になっても、ただしい道にはもどれないでしょうね(笑)。それよりも、市民が率先して「正気をとりもどす」ことの方が大事かもしれませんね。地味ですが、アメリカのタウン・ミーティングみたいなものを増やしてゆくしかないでしょう。とはいえ、いまはそのアメリカがいちばん正気を失ってますね(笑)。まさかトランプがあそこまでいくとは思いませんでした。気はたしかですか、アメリカは?

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▲「石棺とたましいの天秤」

Q:九州人として熊本の震災についてどう思いますか?

A:「九州の人間はおおらかだけど、怒らせるとこわい」というステレオタイプがありますが、少なくとも自分にはそういうメンタリティがありますね。もっとも今は、それどころじゃないのですが、でも、しかるべき時には、しかるべきかたちで怒りを爆発させて、おそろしい反撃にでるはずですよ(笑)。

Q:どんな反撃ですか?

A:まずは次の選挙でしょうね。いまは心のなかにしまいこんでいる怒りを選挙にぶつけてくれるんじゃないでしょうか。ただ結果については、それほど大きな期待を持ってはいません。ともかく自民党の議席を3分の2以上にさせなければ、ひとまずそれで十分だと思っています。大切なのは、「呪い」のように持続性のある不断のポリティクスだと思います。

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▲「神鏡球と工作室」

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[関連記事]

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▼デイヴ・クラッカー+ダン・スペラ 「Curse Catcher」 (Ceiling Gallery 2014年)
http://www.ceiling-gallery.com/blog/2014/10/11/curse
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by illcommonz | 2016-05-29 18:21
▼「言葉の抑揚、間のあけ方、感情の言葉の乗せ方」

▼オバマ大統領が声明 「核なき世界の実現を」

 「オバマ大統領の演説は、確かに感動的だったんだけど、日本人の反応を見るといかに政治家の熟達したスピーチに慣れてないかと思います。オバマ大統領は、日本の政治家のような官僚の作文ではなく、プロのスピーチ・ライターを雇い、日本の政治家が一度も受けてない演劇の演出家から演説の基本を習い、言葉の抑揚、間のあけ方、感情の言葉の乗せ方、などの訓練を充分に受けたスピーチです。そこまでの表現力を身につけなければ、選挙を勝ち抜くことができないのです。日本の政治家のスピーチにそんな技術がないので(大抵は平板な演説なので)、我々は慣れてないのでよけいに心に染みるのだと思います」(鴻上尚史 劇作家)

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▼バラク・オバマ 「ヒロシマ・スピーチ」 (※抜粋)

 71年前の、とてもよく晴れた朝、天から死が降りてきて、世界は変わりました。

 閃光がひろがり、火の玉がこの町を破壊しつくしました。

 これは、人類が自分自身を破壊する手段を手に入れた、ということを意味します。

 なぜ、私たちはここ、広島に来たのでしょうか。

 それほど遠くない過去に、恐ろしい力が解き放たれたということを深く考えるために、私たちはここにやってきたのです。

 そして、死者を悼み、戦争を悼むためです。十万人を超える日本の人々と、何千人もの朝鮮の人々、アメリカ人の捕虜たちも命を落としました。その魂が、私たちに語りかけています。

 もっと内側を見て、私たちが一体何者なのかをふりかえるようにと。

 そして、いま、どのようになろうとしているのかと語りかけています。

 空にあがったキノコ雲のもとで、私たちは人類の非常に大きな矛盾を突きつけられています。

 私たちの思想、想像、言語、道具の製作など、私たちが自然とは違うということを示す能力が、大きな破壊の力を生み出したのです。

 物質的な進歩が、こうしたことからいかに私たちの目をくらませてしまうことか。

 また、どれだけ簡単に、私たちの暴力を、より高邁な理由のために正当化してきたことか。

 私たちの偉大な宗教は、愛や慈しみを説いています。それが人を殺す理由になってはいけません。国家が台頭すれば、さまざまな犠牲が生まれます。

 科学によって私たちは、コミュニケーションをとり、空を飛び、病気を治し、宇宙を理解しようとします。そのような科学が、効率的な殺人の道具となってしまうことがあるのです。

 現代の社会は、私たちに真理を教えています。

 広島は私たちにこの真理を伝えています。

 技術の進歩が、人類の制度と一緒に発展しなければならないということを。

 科学的な革命によって色々な文明が生まれ、そして消えてゆきました。だからこそいま、私たちはここに立っているのです。

 平和的な協力をしていくことが重要です。暴力的な競争をするべきではありません。

 私たちは、築きあげていかなければなりません。破壊をしてはならないのです。

 なによりも私たちは、互いののつながりを再び認識する必要があります。

 同じ人類の一員としての、つながりを再び確認する必要があります。

 つながりこそが、人類を独自のものにしています。

 私たち人類は、過去に過ちを犯しましたが、その過去から学ぶこともできます。

 選択をすることができます。

 子どもたちに対して、別の道もあるのだと語ることができます。

 だからこそ私たちは、広島に来たのです。

 そして、私たちが愛している人たちのことを考えます。

 たとえば、朝、目覚めたばかりの子どもたちの笑顔、愛する人との食卓はさんだ優しいふれあい、両親からの優しい抱擁、そういった素晴らしい瞬間が、71年前の、この場所にもあったのだということを想うことができます。亡くなった方たちは、私たちとのまったく変わらない人たちです。多くの人びとがそうれを理解できると思います。

 もはやこれ以上、私たちは戦争は望んでいません。

 科学をもっと、人生を充実させることに使ってほしいと考えています。」

 世界はこの広島によって一変しました。しかし、今日、広島の子どもたちは平和な日々を生きています。なんと貴重なことでしょうか。

 この生活は、守るべき価値があります。それをそれをすべての子どもたちに広げていく必要があります。

 この未来こそ、私たちが選択する未来だということを、

 この未来は、核戦争の夜明けなどではないのだということを、

 これは私たちの道徳的な目覚めであることを、

 広島と長崎が教えてくれたのです。

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d0017381_12575536.jpg▼安倍晋三「広島演説」(※抜粋)

 昨年、戦後70年の節目にあたり (以下省略) 私はそう確信しています。
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[追記] 演説もさることながら、この国の首相のあさましさときたら...
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 【問1】④の空欄を埋めなさい。
 ①「……………………」
 ②「……………………」
 ③「 ? 」
 ④「(      )。」

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 【問2】下の空欄を埋めなさい。 
 オバマ 「(        )。」
 安倍  「…………………… 」
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by illcommonz | 2016-05-28 09:20
▼中央大学 文化/社会人類学「デヴァイデッド・ステイツ・オブ・アメリカ」

▼BBC「分断のアメリカ まるで異質な部族同士のよう」(2016年)

 「アメリカの「リベラル」と「保守派」の分裂は、政治陣営の対立というよりは、まるで「異質な部族同士」のようだ。「ピュー研究所」が指摘するように、アメリカの政治や選挙では、有権者の思想・人生観の隔たりが年々拡大している。それとともに、有権者の支持を得るため、候補たちの主張も「中道」から遠ざかり、より「過激」になりがちだ。」(「BBCニュース」2016年3月9日)

 1989年から2016年までの「現代史」を学ぶ前に、まず、もはや「異なる部族同士」と形容されるまでに分裂してしまったアメリカ合衆国の、いまの「分裂状態」をみておきましょう。これはやがて世界の「未来となりつつある現在」かもしれません。
 このような「分裂」と、それに先行する経済的「格差」とのあいだには何か関係があるのでしょうか?この分裂状態のなかで、それ以前にはあったはずの、何かが失われているのでしょうか。それは「中間層」でしょうか?「理性」でしょうか?「共同体」でしょうか?このアメリカのこわれ方から私たちは何を学ぶことができるしょうか?米国をはじめとする世界は「正気をとりもどすこと」ができるのでしょうか?それを考えるために「グローバリゼーションの時代」とよばれる「現代史」を学びます。

[参考]

▼FGTH「トゥー・トライブス」(1984年)
 グローバリゼーションの前の時代(「東西冷戦時代」)の「二つの部族」

【関連事項】ピュー・リサーチセンター、ゲーテッド・コミュニティ、パーク・アベニュー、グローバル超富裕層、パナマ・ペーパーズ、独立する富裕層、SNS、プルートクラシー、アメリカの中のもうひとつの国・イロクォイ連邦
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by illcommonz | 2016-05-15 17:02
▼【緊急企画】「熊本・大分ベネフィット・ギグ!」
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▼【緊急企画】「熊本・大分ベネフィット・ギグ!」
[日時] 2016年5月11日(水)19:00開場 19:30開演
[場所] 東京・中野ムーンステップ
http://wall-moonstep.com/moon/top.html#acc
[入場料] 500円(全額義援金カンパ) ※場内募金箱設置(全額義援金カンパ)

【LIVE】 JOHN DOE/SUPER CLASS/NORA BRIGADE/TOXIC CONTROL
【DJ】DJ くま/TAKUO ISHII/DJ更年期
【FOOD 】 Loca☆kitchen

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 NORA BRIGADEで参加します。NORA BRIGADEではいつも、自分にとって「たましいの下水管」であるバリトン・サックスを担当してますが、今回は、自分にとって「たましいの有機直流電球」であるクラリネットで参加します。ただ、良心回路が不完全なので、よく故障します。接続をまちがえて、音が消えたり、スパークしたりるすることがあります。すみません。
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by illcommonz | 2016-05-08 17:41