▼「スターノーウォーズ エピソード4/希なる希望」(2009年 米国)
(原題="What If Star Wars Was Made By Environmentalists?")
遠い昔、はるか彼方の銀河で...
これはダース・ヴェーダー率いる
帝国企業軍の非人道的かつ残酷な
宇宙環境破壊に対し、
勇敢に立ち上がった
宇宙環境保護同盟軍の、
非暴力を原則とした
市民的不服従による
抵抗運動の物語である。
[解説]
これは映画「スターウォーズ エピソード4」の原案をジョージ・ルーカスではなく、環境保護活動家が書いていたら、はたして、どういうものになっていただろうか、という空想に基いて制作されたムービーである。
[あらすじ]
宇宙環境保護同盟軍の、政治的に義しく、美しい宇宙環境への愛と善意にみちた、その抵抗活動の末に、彼/女ら同盟軍を待ち受けていた結末は、まさに驚くべき、だが、お決まりの結末であった...
と、そんな感じのクリティカル・ムービー。監督はフランクリン・ロペス、ホスト役は環境保護ライターのデリック・ジェンセン。冒頭部分でのジェンセンの、微妙な身のそらし具合やあまり気の入らないナレーションに、「思いつき自体は、そんなにわるくないんだけど、でも、これ、ちょっとハズしてるんじゃないのかな...」という無言のコメントを感じる。ともあれ、こういうムービーがつくられたり、また、それをめぐって意見を交わすことのできる運動の環境があるところはいいなと思う。自然環境も大事だが、こうした運動をとりまく環境ももっと保護されてよいと思う。それと、いつもよくわからないな、と思うのは、絶滅の危機に瀕してる野性動物や森や緑にはあんなに関心が集まるのに、いまそこで絶命の危機に立たされている人たちや公園に関心が集まりにくいということ。なんかへんだなぁ。それともテレビ・ドラマ仕立ての感動ストーリーがないとだめなのだろうか。ブームとしてのエコも、ブームとしてのエコから身をそらしたエコも、ふと気づくと、それを同じくらい遠い目で見てることに気づくときの、あの距離感の感覚はなんだろうと、いつもそう思う。