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恩賜のたばこ」
「恩賜のたばこ(おんしのたばこ、恩賜たばことも)は、日本たばこ産業(JT)が宮内庁にのみ納めていた恩賜専用のたばこである。2006年末で廃止。箱には「賜」の文字が入っており、たばこ1本ずつに天皇家を表す菊花紋章(十六弁八重表菊)が入っている。パッケージングの際には、全部の菊紋が上を向く様にきちんと揃えられる。成分的には普通のたばこと何ら変わらないが、たばこ葉は純国産品である。吸った事のある人によると「非常な辛口」「きつい」との事。当然ながら市販はされず、叙勲者や天皇家の来賓、宮内庁奉仕団、皇室関連ボランティア活動、警視庁警備部警衛課(セキュリティポリス)や各道府県警察本部警備課などへの謝礼品として使用される。1959年6月25日の天覧試合における出場選手などにも贈られている(この試合に阪神タイガースの内野手として出場した吉田義男は50年たった現在でも大事に保管しているという)。近年まで、皇室の恩賜および宮内庁の贈品目であったが、健康増進法の制定や、それに伴う、健康にとって有害なものを嫌う風潮を受け、2006年末で廃止された。代替品は金平糖を入れた、菊花紋章入りボンボニエール(ボンボン菓子容器)となる。」(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)

われながら「しつこい」とは思うが、あともうひとつ。たばこ関係で「消えた」ものといえば「恩賜のたばこ」。「非情な辛口」で「キツイ」らしいので、吸ってみたいとは思わないが、井上ひさしの戯曲「きらめく星座/昭和オデオン堂物語」のなかの印象深いシーンにでてくる、いわくのおおい昭和の遺物。そういえば、この芝居は防毒マスクではじまり、防毒マスクで終わるが、太平洋戦争前夜の、軍国主義と翼賛体勢の世の中に翻弄された、あの一家の防毒マスクは、ほんとは何から身をもまるためのものだったのだろう。あの芝居の中でのびのびと自由に歌われる「私の青空」の反対側にあるものだろうか?