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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼もし映画狂いのゴダールがシチュアシオニスト映画をリミックスしたら

▼イルコモンズ編「もし映画狂いのゴダールがシチュアシオニスト映画をリミックスしたら」
(原題=If Situationists Movie is remixed by Cinefil Godard)
モノクロ 6分25秒 2009年

[声の出演] ギー・ドゥボール(本人) [伴奏] アルヴォ・ペルト「鏡の中の鏡」
[盗用された映画] ミケランジェロ・アントニオーニ「赤い砂漠」、カルロ・カンポガリアーニ「ロビンフッドの黒い矢」、マルセル・カルネ「天井桟敷の人々」、マルセル・カルネ「悪魔が夜来る」、ジャン・コクトー「オルフェ」、マイケル・カーティス「進め竜騎兵隊」、キャロル・リード「第三の男」、ラオール・ウォルシュ「壮烈第七騎兵隊」、ウィリアム・ウィットニー「怪傑ゾロ」、そして、ギー・ドゥボール「われわれは夜に彷徨い歩こう、そしてすべてが火で焼き尽くされんことを」


▼ギー・ドゥボール「われわれは夜に彷徨い歩こう、そしてすべてが火で焼き尽くされんことを」
(原題=In girum imus nocte et consumimur igni)

[参考にされた映画] J=L・ゴダール「カメラアイ」「映画史」「時の闇のなかで」
「二十一世紀の起源」「アワーミュージック・地獄編」「愛の世紀」


▼J=L・ゴダール「時の闇のなかで」 (原題=Dans le Noir du Temps)

【解説】
またやってはいけないことをやってしまったイルコモンズ!!
シチュアシオニスト映画の聖典のシネフィル的転用!!!
SIグループ永久除名処分覚悟の暴挙!!!!!!!
ドゥボール映画のスペクタクル化!!!!!!!
見よ、呆れよ、これがスペクタクルだ!!!!
これが反革命的転用だ!!!!!!!
…しかし、この禁じられたスペクタクルの背後に、やがて、
映画の殺害者ドゥボールの禁じられた銀幕映画への愛が。。。
という批評のための習作。

[補遺]
「盗まれた映画の問題について。「転用」は芸術の敵ではなかった。芸術の敵はむしろ「転用芸術」の積極的な教訓を心にとめようとしなかった連中の方だ。これらの盗まれた劇作映画は、私の映画にとって異質なものではあるが、私の映画に転移されることによって、それらが持っていた意味がいかなるものであるにせよ、「芸術的に否定された生のさらなる否定」を表現するという役割を果たしている。そのスペクタクルの背後には、スクリーンのかなたに追い払われた本当の生があった。つまり私は搾取者たちを搾取することにしたのだ。「われわれは夜に…」にもある種の転移が存在するが、いくつか重要な違いがある。すなわち、この映画のテーマは、スペクタクルではなく、リアルな生なのだ。「進め竜騎兵隊」は、シチュアシオニスト・アンテルナショナルの約十年間の活動をぶっきらぼうなやりかたで称賛するものだ。そこでの音楽の使い方も、それ以外のものと同様に転用されてはいるが、その使い方はむしろ普通で、決して異化するためではなく、むしろ叙情的ともいえる、積極的な意図で使われていることに誰もが気づくはずだ。」(ギー・ドゥボール「盗まれた映画の使用に関する覚え書き」(イルコモンズによる抜粋と意訳)

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[追記] 偶然にもRLLが同じコンセプトでドゥボールを転用していた。
もちろん彼らの場合は、いつものようにTシャツで。

▼もし映画狂いのゴダールがシチュアシオニスト映画をリミックスしたら_d0017381_1661640.jpg
「山形国際ドキュメンタリー映画祭2009公認!特集「Against Cinema--Guy Debord Retrospective」Tシャツ。「アンテルナシオナル・シチュアシオニスト」を組織し、スペクタクル化する世界を批判したギー・ドゥボール、ついにスキャンダラスなスペクタクル化! カメラを構えた映像作家ドゥボールの姿、その上に彼の映画『分離の批判』から「Un des plus grands anti-films de tous les temps!(史上空前の反-映画!)」というフレーズを転用。まるでドゥボールによって除名されたプロシチュ達からの贈りモノのような反-反スペクタクル商品。ボディのカラーはワインレッド。そして銀色に輝くドゥボールの御真影。」
▼RLL「RLL48」

RLLのこのTシャツは「山形国際ドキュメンタリー映画祭」公認ですが、イルコモンズのムービーは、どこからも公認をうけずに勝手に評論を目的としてつくったものです。いちおう念のため。
by illcommonz | 2009-10-09 15:59
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