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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼[A3展] ギフトチケット
▼[A3展] ギフトチケット_d0017381_632060.jpg
▼フェリックス・ゴンザレス=トレス+イルコモンズ「無題:気休めの薬への返礼」
「無題:気休めの薬」は、持ち去られることを求める作品である。銀紙に包まれた何千ものキャンディからなる、この作品は、観客が加わり、干渉することによって、その存在と消滅が同時に発生することになる。天国のように甘い一個のキャンディを持ち去るように促された観客は「芸術的な無を創る」というフェリックス・ゴンザレス=トレスの芸術上の策略に自動的に巻き込まれることになるのだが、イルコモンズは、キャンディではなく、観客が捨てていったキャンディの包み紙を、「横浜トリエンナーレ2001」のゴミ捨て場から拾い集め、まる8年間、大事に保管していた。なぜなら、たとえキャンディが消滅しても、キャンディの「贈与」によって発生したマナ(義理)は、それに対する返礼がなされるまで、さまよい続けるからだ。もともと芸術家ではなく、民族誌家でありアクティヴィストであるイルコモンズは、この作品を「芸術的な無を創るもの」ではなく、グローバリゼーションが進めてきた「市場原理主義」の世界のなかにあって、その「例外地帯」ともいうべき、「ギフト・エコノミー=贈与経済」の、もうひとつの世界を開示してくれるものと受けとったからである。イルコモンズは、フェリックス・ゴンザレス=トレスの「贈与」に対する「返礼」として、「銀色」の包み紙を「ヨコハマ国際映像祭2009」にリサイクル展示することにした。(「A3展」作品解説より)

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【おしらせ】
「A3展」を見た感想やコメント、批評やメモを、ご自分のブログに書き、
クリエイティヴコモンズ・ライセンス」をつけて、公開してくださる方に、
無料のチケットをお贈りさせていただきます。

年齢・性別・職業・経験・思想・信条・国籍などは一切問いません。

「展示のためのテキスト」などを参考に、四行でも六行でも八行でも、
構いませんので、「140字以上の文章」を書いてくださる方なら、
どなたでも結構です。詩でも構いません。

ご希望の方は、このエントリー(http://illcomm.exblog.jp/10434387/)の
コメント欄にある「非公開コメント」を選択の上、連絡先のメールアドレスを送信して下さい。
折り返し、こちらからメールをお送りさせていただきます。応募の〆切はありません。
先着10名の方に、もれなくチケットをお贈りさせていただきます。
郵送費もこちらで負担いたします。

では、どうぞよろしくおねがいいたします。

いるといらとそのなかまたち

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[批評のためのテキスト]
大学でよく講演をやっていた当時、わたしはこういった。「みなさん、芸術に手を染めなさい。どんなにまずくても、どんなにうまくても、それでみなさんの魂は成長します」と。みんなが芸術をやるのはそのためだ。有名になりたいからでも、金持ちになりたいからでもない。自分の魂を成長させるためだ。美術批評をいろいろ読んで不満を感じるのは、それがみんなから絵を描きたいという意欲を奪うことだ。ダンスの批評も、みんなから踊りたいという意欲を奪うことだ。それじゃ、いけない。だれもが絵を描くべきだ。やってみると、なかなか気分のいいものだしね。だが、批評家にいわせると、斬新でないとだめ。まるで芸術にも進歩が必要だ、といわんばかり。冗談じゃない、進歩をめざす必要はない。芸術は一種のいたずらだ、美術家はいたずら小僧だ。実際にはなにも起きてないが、彼らはみんなを感情的に反応させようとする。芸術をまなぶのは、自分のたましいを養なうためで、出世するとか、有面人になるとか、金持ちになるとかのためじゃない。あくまでも人生の過程だ。芸術は、食事や、セックスや、運動と同じで、成長に不可欠なものだ。それによって人間は自分が何者かを発見できる。以前のわたしはよく聴衆に議論をふっかけたものだが、いまはもうそんな機会もない。もしそんな機会があれば、こういうだろう。「今夜、ひとつ詩を書きなさい。それをできるだけいいものにしていく。四行、六行、それとも八行。できるだけいいものに。ただし、その詩のことはだれにも話さない。誰にも見せない。やがて、そして、これ以上にならないと満足したら、原稿をビリビリ引き裂いて、ほうぼうのゴミ箱へばらばらに捨てれば、自分の努力の完全な報酬を受け取ったことがわかります」。それが創造という行為であり、そこから大きな満足が得られるわけだ。(カート・ヴォネガット)
by illcommonz | 2009-11-09 06:32
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