明日の「文化人類学解放講座」は、1999年前後からはじまった「新しいアナーキストたち」(D・グレーバー)や、「新しい反資本主義」(E・アダモフスキー)による、「新たな帝国」(ネグリ+ハート)に対する反撃と、「もうひとつの可能な世界」の実現にむけた様々なムーブメント(リクレイム・ザ・ストリート、クリティカルマス、フラッシュモブ、G8ホッピング、ラディカル・パペット、ブロック・システム、クラウンアーミー、アルゼンチン革命など)を紹介しながら、小沢健二の「うさぎ!」の続きをよみます。
「いま、僕らがいつも歩いている街のきまりごとは自分たちの手ではなくって、企業、広告主、そしてすでにもう誰かもわからんような「権威」によって決められてしまっている。そこには権力と取引をしない生活者の声はなかなか届かない。いつのまにか、自分たちの街は広告主によって占拠され、みんなのための公共スペースは私有化され、僕ら自身も無意識のうちに、いたるところで規制されつくしている。(
グラフィティ・リサーチ・ラボ 2009年)
「ギャラリーに展示される美術作品やその技術に飽きた、中産階級や、メインストリームじゃない人たちからなる批判的な大衆がいる。彼らは、自分たちなりに芸術や技術を欲している。いま欲しがっているんだ。彼らは簡単に吸収できるようなやり方で自分たちに語りかけてくる芸術作品を欲している。ある意味、あらゆる契機が同時に来ているし、アートワールドの転換点をつくりあげている。そして、それはオープンネスへと向かっていく転換点なんだ。(グラフィティ・リサーチ・ラボ 2009年)