はじめに、ふた、ありき
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「2012年に世界が終わる。」とかいう説があるらしいけど(映画まであるらしいけど)、「ノストラダムスの大予言」以後の世界を生きのび、「オウム騒動」をみてきた昭和生まれの世代にとっては、「あ、そう。」(ヒロヒト)というくらいの話である。それはさておき、「もし明日が世界の終わりだとしても、それでも人は種を植える」という話があるが、もし明日が世界の終わりだとしたら、音楽家たちは何をするだろう。もし明日が世界の終わりなら...その世界の終わりにふさわしい音楽をつくり、人びとに聴かせるために、世界の終わりのその最後の瞬間まで演奏し続けるのではないだろうか、タイタニック号の楽団がそうしたように、そして、それが本当の音楽家のしごとだと思う。そんなことを思わせてくれる、「世界の終わり少年少女楽団」から、クリスマス・ソングの贈りものが届きました。 ▼「world’s end girlfriend、アルバム丸ごと無料配信!」 「world's end girlfriend が world's end boyfriend 名義で発表した、クリスマスがテーマのミニアルバム「Xmas Song」が、音楽配信サイト「OTOTOY」にて明日12月3日より約1カ月限定で無料配信される。この作品は、2001年に400枚限定販売され、その後2003年再発された。今回の配信後、ROMZレーベルからリリースしている同タイトルは廃盤になるので今まで買い逃していた人はこの機会に!」(HotWired Japan 2009年12月2日) ▼『Xmas Song』フリー・ダウンロード 「2001年に ROMZ Recordより、world's end boyfriend名義で発表されたミニ・アルバムを、world's end girlfriend 名義で配信リリースします。12月31日までの約1ヶ月間フリー・ダウンロード。更に、ダウンロードいただいた方には、「おしゃれ手帖」や「ギャラクシー銀座」でお馴染みの、長尾謙一郎氏による書き下ろしジャケット画像(568px×551px)をプレゼント。world's end girlfriend からの一足早いクリスマス・プレゼントを、どうぞお楽しみください。 ※ダウンロード開始は12月3日(木)15:00です。もう少々お待ちください。」 イルコモンズは、なにしろ、WEGが大好きなので、このミニ・アルバムはもちろん持ってたのですが、せっかくの好意なので、ありがたくもらうことにしました。今回のダウンロードしたものは、下記のようなトラック構成になってました。 1) Very Merry Happy 2) Planetarium Ghost Train 3) Miss Piggy 4) Rotten Pig Parade 5) Honeymoon 一方、ROMZレーベル版(2003年)の方は、こうなってました。 1) Rotten Pig Parade 2) Very Merry Happy 3) Planetarium Ghost Train 4) Jaichael Mackson 5) Miss Piggy 6) Rope Skip Loop 7) Haneymoon こうしてくらべてみると、曲順もちがうし、収録されなかった曲もあるので、今回のダウンロード版は「アルバムまるごと」というよりも、新たにセレクションされ直した「2009年ヴァージョン」だと思っていいかもしれません。ちびこもんずが大好きで、聞くとおどりだす「Jaichael Mackson」 (マイケル・ジャクソンのアナグラムですね)が収録されなかったのは、ちょっと残念ですが、でも、この5曲があれば十分で、「クリスマス・ヒット・コレクションCD」なんて買わなくても、これからクリスマスまでのあいだ、たのしく過ごせます。ダウンロードすると、長尾謙一郎が描いたジャケットの画像もダウンロードできるようになってますが(さすが!)、ちょっとサイズが小さいみたいなので、イルコモンズが勝手にスキャンした画像をあげます。これから「廃盤になる」アルバム(←ここが重要、「廃盤」になるということは、市場での商品取引や流通がなくなるということで、その場合、その複製物は、当該著作物の商品価値や利益を侵害することはないので、著作権法の適用のされ方が変わってくるはず)なので、昔の海賊盤レコードやプライベート盤のような雰囲気をだすために、配色をかえてみました。ボール紙で工作したジャケットのまんなかにぺたっと貼りつけると、いい感じになると思います。たぶん怒られないとは思うけど、WEGから連絡がくるまでの期間限定公開です。 (クリックすると拡大しますよ) ▼「world's end girlfriend『Xmas Song』より5曲を1ヶ月間フリー・ダウンロード」 「これ程までに音楽世界と名前のセンスが合致しているのは珍しい。まだ来ぬ世界の終わりに見るであろう、絶望感と喪失感。少女のもつ儚さと繊細さ。「world’s end」と「girlfriend」。この二つの言葉が組み合わさって生まれるのは、二乗になった無力感と敵わない程の壮大な音だ。私と彼の間には二本の映画がある。一つはアンコール上映もされた今年のヒット作である「空気人形」。ダッチ・ワイフが人間の男性に恋をするという恋愛映画だ。もう一つは多くの批判と支持を集めた柴田剛監督の問題作「おそいひと」。身体障害者が失恋を機に通り魔に変貌していく様を描いたホラー映画。この二作の共通点は、「純粋」、「狂気」、そして「純粋さと狂気を含んだ音楽」。両作品とも彼が音楽を担当した。そんな彼が、意外にもクリスマス・ソングを作った。クリスマス・ソングという言葉から、皆さんはどういった絵を思い浮かべるだろう。赤と緑で装飾された街とイルミネーション。家には暖かな食卓とキャンドル。そこにはWham! 、山下達郎、John LennonやPaul McCartneyなどが流れているのではないだろうか。けれど、彼のよく知られている音楽はしんとして冷たく、「暖かい家庭」や「幸せな瞬間」のイメージからはかけ離れている。彼が、クリスマス・ソングをプロデュースするだなんて・・・ 恐る恐る『Xmas Song』を聴いてみた。サウンドのギャップにひっくり返りそうになった。街で流れる定番のクリスマス・ソングは、ほどよく感情移入出来て、安定感と安心感があり、BGMとして人を邪魔しない。けれど、彼が提示するクリスマス・ソングはそんな事は一切気にしない。クリスマスを楽しみたい人よりも、クリスマスという浮かれた文化を使って好き放題遊びたい人に聴いて欲しい。静かな狂気の人かと思いきや、騒々しい狂気もお得意らしい。しかしこの賑やかさの中にどうやって隠したのだ? 神聖さも見え隠れしているのだから、聴けば聴くほど不思議な作品。この曲が、あちらこちらのパーティで流される事を想像してみる。「こんなクリスマス・ソングもありなの! 」と、みんなひっくり返ってしまえばいい。あぁ、そうだ。この感じはドッキリを仕掛ける直前の高揚感に似ている。毎年恒例の定番クリスマス・ソングは、来年でも再来年でもどうせ嫌! ってほど街中で流れ続けるのだから、今年ぐらいは、少しクセのあるクリスマス・ソングを聴いてみてはどうだろう? (text by 水嶋美和)
by illcommonz
| 2009-12-03 23:27
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