「このフェスティバルに関係している人も、関係のない人も、フェスティバルとはいったい誰のものなのか?アートは誰のためのものなのか?他人に作品を見せるということはどういうことなのか?といった問題を自分の問題として考え続けて欲しいと思います。」(藤幡正樹「ディスカッションの場」2009年)
…という
展示辞退作家のよびかけに、ばか正直に応えて、「アクティヴィズム3.0」の会場に設置したメガホンマイクで毎日くりかえし、こんなふうに放送していたのだが、結局、この応答に対する応答はなかった(そういうものだ)。それはおいといて、たとえば、である。ちょうど今ぐらいの季節の、冬の寒い日の夕暮れ、街路に設置されたメガホンマイクから、こういう公共放送が流れている街の風景を想像してみることはできないだろうか。公園や駅のホームのベンチに腰かけ、みんながこの話にじっと耳をかたむけている、そういう風景を。決して実現不可能なことではないと思うが、公共空間を「管理」という視点からしか考えることのできない行政が変わらない限り、そういう街はアートの空間の中にしか存在することができない。でも、今のような時代だからこそ、こういう場が必要だと思うし、アートはそういう提案をするためのメディアだと思ってるので、いまそこにある同時代の社会への提案として、そうした。人生を投げ出してしまいたくなった人や生きるのにつかれた人、そして、お金のある人もない人も、誰でも自由に、そして共に、こうした話をきくことができる、公の場所とメディアがあれば...とそう思ってるので、ネットからもう一度、提案のよびかけをしてみることにしたのですが、どうでしょう?
▼「
自殺者:3万人超す 前年上回る恐れも 1~11月」
「警察庁は25日、11月の自殺者数が2494人だったと公表し、1~11月の累計は3万181人(昨年同期比445人増)となり12年連続で3万人を超えた。12月もこのペースで推移すれば、統計の残る78年以降で最多だった03年の3万4427人よりは少ないものの、08年の3万2249人を上回る見通し。金融危機が深刻化した昨年10月以降長引く不況で、経済的要因による自殺が増えているとみられる。内閣府参与として「自殺対策緊急戦略チーム」メンバーに加わっているNPO法人「自殺対策支援センターライフリンク」の清水康之代表は「また超えてしまったか、というのが率直な感想。地域別や時期別、職業別などに自殺の実態分析を進めており、ターゲットを絞った形での対策を来年3月に打ち出したい」と話している。(毎日新聞 2009年12月25日)