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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼雑(種の)学(問)/文化人類学タイトルリーディング2010
▼雑(種の)学(問)/文化人類学タイトルリーディング2010_d0016471_1162369.jpg
[画像]▼文化人類学カバー・リーディング(jpg/370KB)*クリックすると拡大します

この講義では、文化人類学の入門書や教科書、用語集や専門書はほとんどよみません。そのかわりに第一回目の講義では、文化人類学関係の本の、タイトルだけを一気に約160冊くらい読み(あげ)ます。文化人類学というのはどういう学問なのかを、まずは目と耳で体感してみてください。


▼文化人類学タイトル・リーディング (新ヴァージョン・2010年版)
[映像] ロバート・レッドフィールド監修「人類とその文化」(1952年) ※著作権失効
[音楽] E.Ehlers+S.Meissner+T.Willems 「エンドレスハウス」(2002年) ※廃盤
[編集] イルコモンズ

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▼雑(種の)学(問)/文化人類学タイトルリーディング2010_d0016471_9175987.jpg▼文化人類学タイトル・リーディング (旧ヴァージョン・2004年版)
(mp3/4.1MB)

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これは文化人類学がどういう学問なのかを「アッサンブラージュ」と「ポエトリーリーディング」の手法を使って、デモンストレーションしたものです。文化人類学の本や論文をひとつづつ個別にみれば、たしかに文化人類学はその名前のとおり、人類とその文化についての「専門的でプロフェッショナルな学問」なのですが、こんなふうにカバーやタイトルだけ寄せ集めてみると、どことなく「雑種の学問」あるいは「雑学」のようなものに思えてこないでしょうか。

実際、雑学的な本が「××××の人類学」というタイトルで出版されることがよくあります。それに文化人類学自体もはじめから学問的権威を持った正統な学問だったわけではなく、この100年くらいの間に少しづつ学問の体裁を整えてきた「モダンな学問」なのです。ところで、その文化人類学は、この20年くらいの間、厳しい批判にさらされ、窮地に立たされています。批判の理由はいろいろですが、それはおおむね、文化人類学が手にした「学問的な権威」にかかわっています。これについては、いずれ改めてお話ししますが、この窮地から「文化人類学を解放する」方法として、多少、荒っぽいやり方ですが、文化人類学の起源にあった「雑種性」を積極的に認め、それをとりもどすというやり方もあるのではないかと思います。「文化人類学解放講座」では、今後もこうした変則的(旧い云い方をすれば「脱構築的」)なやりかたで、「文化人類学」を紹介してゆきます。

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[参考]
「およそ学者にとって、いちばん安易な道は、自分の学問に一応完結した体系を与えるのに都合のいいように、学問の対象や目的を限定していく方法であろう。私は人生の行路半ばにして迷い込んだ文化人類学という学問になると、当初から、限定された境界や完結した体系などを至難とするほどに、茫漠とした対象領域と性格をもったものではないかと思う。こんなことをいうと、学会の一部から、「いや、それはお前が勝手にそう解釈したり、空想をひろげたりしているだけのことで、この学問には早くから民族学というような名前で限定された対象や目的ははっきりしているではないか。この学問的な伝統からはみ出して、任意に専門分野を拡大していったら、専門というものの純粋性も深さも失われて、単なるアマチュアの教養に堕してしまうばかりだ」という非難をうけることだろう。事実また、私のアカデミックライフは、このような非難にさらされながら、続けられてきたといってもよい。」(石田英一郎)

※以上、「文化人類学解放講座」より
by illcommonz | 2010-04-14 00:52
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