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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼[エジプト革命] にっぽんの民放テレビ


▼「株価指数先物・オプション大引け、続落 エジプト緊迫が重荷」
「31日の日経平均先物3月物は続落した。大引けは前週末に比べ140円安の1万0230円だった。エジプトで反政府デモが拡大し欧米の株式相場が下落、投資家の心理を冷やした。(以下省略)」(日経新聞2011年1月31日)

▼「エジプトで足止め、邦人300人が帰国の途に 政府はチャーター機派遣へ」
「政府は31日、エジプトでの反政府デモ拡大を受け、現地から邦人を輸送するためのチャーター機を派遣する。外務省は31日午前、エジプト情勢の緊迫化を受けた緊急対策本部(本部長・前原誠司外相)を開いた。前原外相は追加のチャーター便確保も視野に、邦人観光客や在留邦人の安全確保に取り(以下省略)。」(日経新聞 2011年1月31日)



 ようやく、はじまったテレビのエジプト報道も、はじまってみれば、「邦人」と「観光」と「株価」のことばかり。しかも「足止め、欠航、下落、心配、不安、緊張、エジプト観光は大丈夫?」と、ひたすら内向きで後ろ向きなネガティヴ報道ばかりが目につく。キャスターはまゆをひそめるような表情だし、ナレーションの声もどこかおどろおどろしい。日本に住んでるエジプトの人たちがこれを見たらどう思うだろう、と考えるといたたまれない気持ちになる。こういう報道をみていて、だんだんわかってきたのは、テレビのニュースは、いま世界で起きていることから視聴者の関心をできるだけ遠ざけ、見ている者たちの気持ちが決してひとつになるようなことがないようにきっちり設計されているということだ。テレビの報道は、ひとを動かさないし、結びつけないし、決してつなげない。高揚などもってのほかで、マスコミが国民を高揚させてよいのは、ワールドカップやオリンピックのようなナショナルなイベントだけのようだ。結局、テレビがつくるのは「消費の共同体」だけで、ベネディクト・アンダーソンがいうような「想像の共同体」は想起すらさせない。ある意味、すごい社会統制だ。こういう巧みなイメージ操作が日本の「社会運動嫌い」や「アクティヴィズム・フォビア」をつくっているのかもしれない。経団連は「TPPに参加しないと日本は世界のなかの孤児になる」と脅しているが、市民運動や革命への連帯という点でいえば、日本はとっくに「世界の孤児」かもしれない。海外旅行に行くときはくれぐれも気をつけたほうがいい。まちがっても「エジプト革命のときはミイラのことを心配してたよ」なんて口にしないほうがいい。まちがいなく軽蔑され、なかまはずれにされるだろう。世界には、いまエジプトで起きていることを、こんなふうにみている人たちだっているのだから(つづく)
by illcommonz | 2011-02-01 01:19
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