ベンガジ市街に掲げられた、このバナーには「自分たちのことは自分たちでなんとかするので、たのむから外国は手をださないでくれ」とはっきりそう書いてある。もちろんこれがリビアの満場一致の考えや総意だとはいえないにしても、やはりギリギリまで尊重されるべき「民意」だと思う。自分たちのことを自分たちでなんとかしようとすることは、決してぜいたくな願いではなく、自らの尊厳と誇りに関わる重たい覚悟だと思う。
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「リビアにNATO部隊派遣検討 英政府など、カダフィ大佐追放へ」
「英メディアは1日、反体制派への武力弾圧を続けるリビアの最高指導者カダフィ大佐を追放するため、英政府などが米英主体の北大西洋条約機構(NATO)部隊をリビアに派遣する検討に入ったと一斉に報じた。反体制派を空から攻撃させないため、リビア上空の飛行禁止区域設定や、周辺海域への艦船展開を想定しているとみられる。カダフィ体制打倒に向けた国際圧力は軍事行動を見据えた新たな段階に入ったが、フランスのジュペ外相は同日、軍事行動を明確に容認する国連安全保障理事会決議なしに軍事介入することはないと述べ、NATO内の温度差も表面化。米政府も軍事行動は「時期尚早」(ライス国連大使)との立場で、具体策をめぐり曲折も見込まれる。英スカイニューズ・テレビは、英政府が戦闘機ユーロファイターの派遣準備に入ったと報じた。」(共同通信 2011年3月2日)