
「カヤック隊最年長、60才代半ばの愛媛県人は、まだ居続けている。長年国内外で内装工事の親方をやり続け、最近退職したが、とたんに腰が不自由となり、ツエをつかなければ歩けなくなった。だが、田ノ浦を訪れた時「これは俺が子供の頃に遊んだ愛媛の海と同じだ。瀬戸内海にこれほどきれいな海が残っていたのか!」と感動、ここを守る事を決意した。彼は言った。「阻止行動をすると、中国電力や海上保安庁が、リーダーは誰ですか?と聞いてくる。
俺達はリーダーなんて居ないし要らない。皆が個人で同じ目的のためにやってるだけだと答える。彼ら上意下達のピラミッド型。俺達は歳も身分も関係のないアミーバー型だ。ひとりひとりが違っていても生活と運動を仲良くシェアーして喧嘩などは起こったことがない。これは俺達の世代が内ゲバでつぶれていったり、嫌気がさして止めたのとはまったく違う運動だ。本来そうあるべき人間関係。生物間の関係と言っていい。だから田ノ浦は絶対守れる」。これは田ノ浦という生態系に満ちた海に生まれた運動なのだろう。」(サワの旅
「田ノ浦大攻防3日間の後で(4)」2011年3月9日)

「島では29年前に始まり、今では1000回以上を数える祝島島内デモが続けられており、いつもその先頭を歩く80代の島の女性がいます。彼女はこの日、予定地海岸の浜にいたのですが、その彼女によると「ありゃあ中電のパフォーマンスよ。本気で作業する気はないよ。工事をしようとするフリをしてこっちが文句を言うところをビデオに撮って、『妨害されてま~す』いうて国とかに言うんじゃろうじゃ(笑)。それかまた裁判でわしらを訴えるんかねえ(笑)。何が妨害かね。わしらはつい立っちょって「やめなさい」「させません」ってゆうちょるだけじゃあ、ねえ」とのことです。」(祝島島民の会blog「2月25日の状況報告(加筆版)」2011年2月26日)