「YouTubeやTwitter、Facebook の力を通して、人々は、不満なのは自分だけではないこと、自由の夢を持つ人が他にもいることに気がついた。そして、インターネットを組織化に利用できることを理解していった。人々は同じ夢、同じ不満、同じ怒り、自由への同じ希望を共有したのだ」とGhonim 氏は語った。「全てが、人々によって、人々に向けて行なわれた。それがインターネットの力だ。
リーダーはいなかった。ページに参加した皆がリーダーだったのだ」。Ghonim氏は、逮捕12日後に解放されてタハリール広場の様子を見たとき、自分の目を信じられなかった。「まるで12年が過ぎたように思えた」。Ghonim 氏はその日、Facebook ページにこう書き込んだ。「われわれは勝つだろう。それは、われわれが政治を理解せず、汚い政治的ゲームをすることなく、政治的アジェンダを持たないからだ。われわれは心からの涙を流し、夢を持ち、夢のために立ち上がりたいと思う。だから勝つのだ」。Ghonim 氏は、タクシーの運転手から、「自分は、何年も失っていた尊厳を感じる」と言われたことを振り返り、「私にとっては、それこそが勝利なのです」と述べた。「人々の力は、権力を持つ人々よりも強いのです。」(
「WIRED」日本版 2011年3月8日より抜粋)