はじめに、ふた、ありき
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「明日18日19時からANPO上映とトークやります。@アップリンク。ゲスト:イルコモンズ(小田マサノリ)湯浅一郎(NPO法人ピースデポ代表)リンダ・ホーグランド監督、浅井隆。テーマは当然、震災に関して、ネットを見ても隣は誰もいない自宅待機のこんなときこそ「集い語り合う」イベントに。」(asaitakashi 浅井隆) ▼映画「ANPO」上映&ゲスト・トーク ちょっと待ってヨ「日米同盟」だって?! あなたも私も穏やかに暮らせる世界をつくるために [日時] 2011年3月18日(金) 19:00上映/20:40-22:00トーク [会場] 東京・渋谷 アップリンク・ファクトリー [料金] 1,500円(1ドリンク付き) [ゲスト] リンダ・ホーグランド/イルコモンズ/湯浅一郎 「去年、沖縄基地反対の声が大きくなると「日米同盟強化」と叫ばれるようになりました。地球上に暮らす私たちは平安に暮らしたいだけです。平穏な暮らしの為に物騒な方法でない私たちができる方法についてゲストと考えてみませんか?」 【イベント開催までの経緯】(2011年3月16日~17日) ............................................................. 日 時:Wed, 16 Mar 2011 +0900 件 名:re: 3/18のイベントの件 送信者:小田マサノリ ※いま、停電がおわり、散歩からもどったので、送信します。 ****さん、みなさん。 はじめまして、小田です。 メール拝見しました。 非常時なので、要点だけ、手短に書きます。 ぼくの考えはこうです。 ぼくは、災害時や戦争時に、音楽や映画などの、歌舞音曲や興行を、むやみに自粛することには反対する人間です。むしろ、そういう時にこそ、より一層、かがやきを増し、人に希望や力を与えてくれるのが、音楽や映画だと思っています。 たとえば、音楽の場合、目下の状況にあわせて、音楽家が臨機応変に、選曲を変え、歌詞を変え、トーンを変えることで、状況に即した「なにか」をその場で即興的につくりだし、その「なにか」を、聴く人たちに分け与えることができます。 しかし、映画はそういきません。 一度、完成した映画は、目下の状況にあわせて、そのトーンや展開を変えることができないのです。 映画「ANPO」自体は、いい映画だと思います。そう思うからこそ、トークをひきうけました。でも、残念ながら、映画「ANPO」が持ってるあの独特の重たいトーンは、さまざまな不安やおそれが充満している、今の東京の状況にはそぐわないような気がします。「ANPO」の全編に流れるサウンド・トラックもそうです。 いまの東京には、朝の満員電車のような、息苦しさがあります。 つまり、映画「ANPO」は、いま、この状況で、上映することで、かがやきを増し、見る人たちに力を与えるタイプの映画ではないと思います。そして、それは映画にとっても不幸せなことだと思います。ぼくはそういうふうに考えます。 こういう時、アップリンクが、映画の配給に携わる者として、そして映画館にできることとして、平常どおりの映写を続けることは、よいことだと思います。アップリンクらしいと思います。そういうアップリンクを、ぼくは信頼しています。 (すみません、いま、停電しました、以下、いそいで書きます) なので、予定どおりの日程で、映画「ANPO」を、アップリンクが「上映」することには、意味がある、と思います。ぜひそうしていただきたいと思います。でも、意味があるのは「平常どおりであること」だと思います。それに対して「イベント」は特別なものだと思います。そしてたとえ「イベント」がなくても、映画はそれ自体で成立し、しかも、いつもとまったく同じトーンで映画館の闇を満たし、劇場の空気を響かせます。見る人たちの心を照らし出します。どんな状況の中でも、決して微動だにしないもの、それが映画の力だと思います。 これがぼくの考え方です。 なので、今回のイベントは「中止」ではなく、「延期」にすることを三田さんに提案しました。この「延期」は、「かならずその日がやってくる」という希望をこめた「延期」であり「順延」です。 これが「イベント」についての、ぼくの提案です。 停電中につき、乱筆・乱文ご容赦ください。 2011年3月16日 停電中の闇のなかで 小田マサノリ 追伸: 映画「ANPO」とは別に、いまこの状況だからこそ、かがやきを増し、人に力を与える映画があると思います。もしそういうセレクションの映画のイベントがあれば、僕は東京に残ることに決めたので、いつでも駆けつけます。 ............................................................. 日 時:Thu, 17 Mar 2011 11:58:08 +0900 件 名:ANPO上映に関して 送信者:浅井隆 三田様、小田様(CC:リンダ、アップリンクスタッフ) アップリンクの社長の浅井です。 私の意見は、イベントはいまこそやるべきだと思います。 ただまず、観客の安全の確保が第一と考えます。 アップリンクが賃貸しているビルはコンクリートできているため、先日の地震でもひびが入るという事もなく問題ありませんでした。もちろん、今後関東に地震が来る可能性も否定できませんが、それは今回の件に限った事ではありません。 また、放射能に関しても、報道を信じる限り、原発から半径30キロ地域の人は自宅待機で、ここは汚染されている訳でもなく、安全だが万が一のための自宅待機と理解しています。圏内の市長が電話で訴えていました。「健康に害のない放射線量なのに、30キロ圏内というだけで、支援物資の運転手も怖がって近づかない、政府は、ここは安全だときちんといってほしい」。200キロ離れた東京はこの情報を信じる限り安全だと思います。 次に、こういうときに映画を観るとはということですが、映画ANPOは、映画を観たお客さんに、自分たちのこと日本のことを考える事をチャンスを与えてくれる、さらに私はそのことを強いる映画であると思います。そこが、アップリンクがAMPOを配給する最も大きい理由の一つです。 明日のイベントは、映画をただ観るだけでなく、音楽の演奏をただ聴くだけでなく、演劇をただ観るだけでなく、明日の上映はトークがついています。テレビやネットの情報にかじりついているのが現状の私たちが、数十名ですけど、一カ所に集まり、意見を交わす場を持つ事は特に必要だと思います。自宅待機、計画停電で孤立した人々の心をエンターテインメントで癒すのではなく、「語り、考える」場として行いたく思います。 話しの内容は、今この時ですから映画『ANPO』のことでなく、震災のことに自ずとなるでしょう。もちろんそれは安保と大きく係わります。その場には、「英語に堪能な」もちろん「日本語も堪能」なアメリカ人のリンダもいます。海外の情報を私たちより理解しているはずです。ツイッターなどのソースがはっきりしない情報より、リンダから話しを聞く方が自分の考えを深めるために有効だと思います。 私は、今、東京の人々はどこかに集い、意見を交換したいと思っているはずだと信じます。 今は「癒し」ではなく、「集い語る事」が東京の人に必要な事だと信じます。ネットは一見つがっているようで、ふと横を見ると誰もいません。始終ネットをしていても一人で自宅で食事をし、一人でテレビを見る時はいつもよりも強く「孤独」を意識します。 だからこそ、「安全ならば」、一つの場所に集い、考えを交換し、共有する場が、いまこそ強く求められており、それを提供できる立場にいるアップリンクとしては上映とイベントは行うべきだと思います。そして、エンタメの映画ではできない事がANPOの上映とトークだと強く信じます。 ですので、せっかくの上映とトークのこの機会をつぶしたくありません。 アップリンクとしては、三田さんと共同主催の立場ですので、もしお二人が中止または参加をされなくてもイベントは以上の理由で実行します。 もちろん、上映とイベントを実行し、より多くのお客さんを集め、小田さんにおいてはぜひゲストとして参加していただきたく思います。 以上、よろしく理解お願いします。 浅井隆 アップリンク ............................................................. 日 時:Thu, 17 Mar 2011 01:43:08 -0400 件 名:Re: ANPO上映に関して 送信者:Linda Hoaglund Dear Asai sama, 明日のイベントの意義について、情熱的な文章を書いて頂いて大変心強いです。 そもそも天災は人間の存在にいつもその可能性と恐怖を 投げかけてきましたし、今後もそれは変わりません。 そして、人間は動物では無い証に、天災を体験した後、 それについて語り合うことで、「物語」を生み、 それを描写することで「アート」も生みました。 明日は集いを求める人達と一緒に時間を過ごし、 話し合うことを心から楽しみにしています。 そして、今、私の海外の親友が一番知りたがっているのは、 被害にあった人達に寄付をするにはどの組織を通すのが ベストなのか、です。その情報をお持ちの方がいれば、 是非そのお話も明日お聞かせ下さい。 どうぞ宜しくお願いします。 りんだより ............................................................. 日 時:Thu, 17 Mar 2011 +0900 件 名:Re: ANPO上映に関して 送信者:小田マサノリ 浅井さん、みなさん 小田です。 浅井さんのメール拝見しました。 停電まであまり時間がないので、要件のみお伝えします。 > 私の意見は、イベントはいまこそやるべきだと思います。 > ただまず、観客の安全の確保が第一と考えます。 浅井さんの意見、よくわかりました。アップリンクらしいと思います。 ぼくのいまの東京の状況に対する考え方と行動は、一昨日と昨日の夜に書いた「東京で生きのびる」と「計画停電の夜の散歩」というブログにある通りです。 ですので、明日、浅井さんがイベントをやるべきだ、と考え、それにゲストとして招いてくれるのであれば、その決断と考え方を尊重し、ゲストとしてよろこんで参加します。 もとより、アップリンクの家屋のことは心配してません。また、東京への放射能の影響のことも心配していません。いま住んでる築50年を超える木造住宅の方が遥かに危険ですし、もし影響のある放射能が東京に及んでも、自分はこのまま東京の家ににとどまって、DIYで生きのびようと思ってます。 そして、自分は1980年代の冷戦時代に思春期をすごし、1980年代の反核の音楽や映画をみて育ってきた人間なので、その頃に培った心の構えがあります。一言でいうと、それはこうです。 「NO PLACE TO HIDE=隠れる場所はない」 ただ、これはあくまで自分の考え方であり、生き方です。なので、それを誰かをおしつけるつもりはありませんし、まきこみたくないと思っています。なので、自分のことはさておき、ただひとつ心配なのは、イベントに集まる方の身の安全のことです。 アップリンクの家屋のこと、そして、こういう状況に、映画「ANPO」を見に集まるひとたちの意思は、ゆるぎないものだと信頼しています。心配なのは、アップリンクから、そうした方たちの家までの行き帰りの道中のことで、ガソリンや食糧を求めて右往左往している東京のヒステリックな状況にまきこまれてしまうことです。 もっとも、それもふくめて、映画を見に来られる方の考えや行動を尊重するのが、ほんとうに意思を尊重することかもしれないと、いまは思っています。 昨日のブログにこう書きました。 「自分とは考え方も生き方もちがう人たちがどうするかは「それぞれが自分の考えで決めようということで、どういう決断であれそれぞれの考えを尊重しよう」と思っています。」 ですので、アップリンクとこのイベントの関係者が、「観客の安全の確保が第一と考えます」ということで、意思統一されているのであれば、ブログに書いたように、ぼくもそれに「つながり」たいと思います。 あと数分で停電がはじまるので、 あとは引用ですませます。 「自分が東京にとどまろうとする理由には、政治的な側面が強くあり、そしてそれはぜんぜん合理的なものではない。というのも、自分は原発が嫌いである。嫌いなだけでなく、原発に反対である。猛反対である。断固反対である。そして東電だけではなく、この国の政府の原発政策はまちがっていると思っている。東京のために誰かが苦しめられ汚されるしくみはまちがっていると思う。それなのに自分は、原発の電気を使って暮らしていて、いまもその電気の明かりに照らされ、その電気の力でこれを書いている。これ以上まちがいないくらい明らかな矛盾である。しかしそういう大きな矛盾にまみれることから生まれてくるものがあることを知っているので、矛盾は矛盾として受けとめるつもりだが、いまは、そのことで自分を罰したいと思っている。そして放射能にまみれ、それを、忌々しいコモンとして共有することで、なにかとつながりたいと思っている。矛盾と放射能にまみれた身と心で、原発に対してこれまで以上に強く抗議したいと思っている。よくいわれるように、非常時に人間の考えることはまったくもって非合理的である。だからこそ、普段は出てくることもない、その非合理な何かからうまれてくるものを最後まで見届けたいと思っている。そのためにも生きのびようと思う。政府がなにを云おうが、東京で生きのびようと思う。」 では、明日、お会いしましょう。 2011年3月17日 小田マサノリ 追伸: 明日のイベントには、もし都合がつけば、浅井さんにも参加していいただいて、映画「ANPO」の話だけでなく、こうしたメールのやりとりの話ができればと思います。それが映画にはできないイベントの役割だと思います。 ............................................................. 日 時:Thu, 17 Mar 2011 15:28:24 +0900 件 名:Re: ANPO上映に関して 送信者:浅井隆 小田さん、リンダさん ありがとうございます。 明日、いろいろ話合いができればうれしいです。 浅井隆 --------------------------------------------------- 【参考】 映画「ANPO」のためのサブテキスト ▼「都市ノ民族誌(別称=昭和残響伝)」より全文掲載(著作権フリー) ・小田マサノリ 「自衛隊に入ろう」INAX出版「10+1」 No.35 pp.36-39 ・小田マサノリ 「春よこい」 INAX出版「10+1」 No.34 pp.39-42 ・小田マサノリ 「さよなら万博、三たび」INAX出版「10+1」 pp.112-115
by illcommonz
| 2011-03-17 18:51
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