
スリーマイル島の後、そして、チェルノブイリの後、世界中で数多くの「反原子力/反原発」のグラフィックがつくられた。自分がいちばんインパクトをうけたのは、1970年代後半から1980年代初期にかけて、アメリカのディアブロ原発の建設に反対するため、「MFP(平和のための母親たち)」が制作したこのポスター。ポスターにはこう書いてある。「原子力発電所で事故が起きたとき、あなたにできることは、あなたのお子さんにさよならのキスをしてあげることです」。フクシマの後、これから世界中で多くの「反原子力/反原発」のグラフィックがつくられるだろうし、
すでにつくられはじめている。政府や電力会社は事実を隠そうとし、放射能は目にみえない。しかもその被害や苦しみはゆっくりと(しかし確実に)やってくる。それをデザインすることはむつかしい。だからこそ、それをいま・目にみえる色やかたちにしてみせるのが、グラフィックデザインの役割である。そう思い、
目前にせまった日曜のデモと、フクシマ以後のグラフィックデザインを考えるために、過去の「反原子力/反原発」のグラフィックをふりかえってみた。後世に残るような作品をつくるのではなく、いま・必要なものをデザインし、いずれは過去のものとして忘れられ消えてゆく最後の「反原子力/反原発」のグラフィックをつくるための復習として。デザイナー、アーティスト、写真家、画家、イラストレーター、コピーライター、エディターたちよ、「原子力発電所で事故が起こったとき、あなたにできることは、(....自分が偉そうに云われなくても分かると思うし、人から云われたくないだろうから、以下省略)です。」









どうしてもアイデアがうかばないときや、どうすればよいか分からなくなってしまったときは、いっぺん原点にもどって、自分がいちばん影響をうけたものから、もういちど学びなおせばいい、ヒントはそこにある。というのが持論なので、その持論にしたがって、フクシマ以後の公共広告ポスターをつくってみた。

▼イルコモンズ 「原子力発電所で事故が起こったら」 公共広告ポスター
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