
「最近になってようやく少し情報が出てまいりましたが 家畜たちのことです
人づてに 飼い主さんや行政に見捨てられた牛や馬がいるということは聞いてました
今回 私一人ボランティアさんより早く入ったので牛がいるところを訪ねてみました
道路から数十メートル入ったところに牛舎はありました
もちろんそこは20km圏内です
静かで不気味な雰囲気を感じながら歩を進めていきますと
私の足音を察知したのか 牛たちがいっせいに鳴き始めたのです
牛舎に辿り着き 中を覗いてみると、
そこは地獄でした

約40頭いた牛の10頭ほどはすでに息絶え
残った子たちもやせ細り
しきりに私に向かって鳴くのです
これほど私は無力感を感じたことはありません
私が動けば 柵の中ではあるけど後を追うようについてくる牛たち
私は ごめんよ ごめんよと
謝りながら写真を撮りました
その次に、怒りが沸いてきて
チキショー チキショーと
呟きながら写真を撮りました
この怒りは 私を含めた人間に対してのものです
大昔から生き物は 他の生き物を狩り または飼育して生きてきました
私は肉が大好きですし それを否定するものではありません
しかし 最近の人間の行動はどうなのか、
口蹄疫 鳥インフルエンザ、何百頭 何万羽 という生き物を、
いとも簡単に処分してしまう
そうするしかしょうがないにしても、
あまりにも命というものを軽んじているのではないでしょうか
その極みが ここです
飼育されている飼い主さんは、
好きで放置しているわけではないのです
放射能で汚染された牛たちを、
生かしておいても お金を生むわけではありません
たとえ汚染されていなくても 風評被害で出荷できないでしょう
そうなると 飼い主さんにとって助けるということは
到底無理なことなのです
誰が飼い主さんを責める事ができましょう
ボランティアが救出するにしても
大量の牛や馬を運ぶ手段など持っていません
しかも 弱っている子達は 移動に耐えられず
死んでしまう場合が多いそうです
私が見た牛たちは ここで餓死するしかないのです
死に方で一番苦しいといわれる餓死
彼らは訳も分からず
糞尿にまみれ
仲間の死体を見ながら
ここで死んでいくのです

ここが 地獄でなくて
どこが 地獄なのでしょう
ちくしょう
ちくしょう
畜生は 私たち人間だ
▼うちのとらまる「出会った犬たち その1」(2011年4月13日)より抜粋
http://ameblo.jp/uchino-toramaru/entry-10860293674.html

牛たちです
助けもしない
安楽死もしない
これが今の日本の方針なのです
▼うちのとらまる「牛たち」(2011年4月15日)より抜粋
http://ameblo.jp/uchino-toramaru/entry-10861497976.html