はじめに、ふた、ありき
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「この映画はリアルであり続けるための真にリアルな映画だ」(BANKSY) この映画とは「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」のことだが、震災の影響で公開が延期されているこの映画の試写会の後、Chim↑Pomのメンバーたちが目を輝かせていたのをよくおぼえている。そして、いま、Chim↑Pomは真にリアルな「何か」になった。その「何か」が「いたずら」なのか「アート」なのか「犯罪」なのかはどうでもいいことだ。Chim↑Pomにとってもそうだろう。重要なのは、それがいま・この瞬間・この時代にどれだけ「リアル」であるかということだ。 「くりかえして云う。生きるときに生き、ひらくべきときにひらく。その瞬間に純粋に生きるもの。作られたときだけに生きればいいのだ。その時代に本当に生きたものこそ、時代を超えて、今日なおわれわれに響いてくる。現在を猛烈に生かすものによって、文化の伝統はたくましく受け継がれるのだ。」(岡本太郎) それが「リアル」ということだ。それが「アート」かどうかだなんてどうでもいいことだ。いま・ここで「リアル」であるものだけが、時代を超えて、後からふりかえったときに、2011年の「時代のアート」と呼ばれるだけだ。そして、そこから、また次のChim↑Pomと明日の神話が更新されてゆく。 Shing02 のツイートによると、卯城は「日本の美術家はこのときに何をしていたかと問われる。あなたたちも何を伝えるかが問われる」と記者たちに語ったらしい。そのとおりだと思う。2011年という年は、これから後、たとえどんな大きな事件や出来事が起きたとしても、まちがいなく震災と原発事故が起きた年として、歴史とその年表に記録されるはずだ。そして、そのとき日本の美術家は何をしていたかということがかならず問われる。なにもしなかった作家や批評家たちは思い出したがらないかもしれないが、この歴史はもはや変えることができない。「リアル」でない現代美術など現代美術ではない。今年、現代美術の国際展や企画展かかわる人たちは、どうかそのことを肝に銘じてほしい。これから何十年かたったときに、原発事故が起きていた、あの年、2011年に、なぜこんな展示をしたのか、後の時代の人間と世界に対して、ちゃんと釈明できるような展示をやってほしい。 ▼Chim↑Pom展「REAL TIMES」【6日間】 [日時] 2011年5月20日(金)-25日(水) 月~金13:00-21:00 土・日 11:00 –21:00 [場所] 無人島プロダクション 東京都江東区三好2-12-6 SNAC内 「3月11日におきた東日本大震災からこれまで、Chim↑Pomは何度も福島第一原子力発電所や被災地に足を運びつづけています。そしてボランティア活動などを行い現地の状況を実際に肌で感じながら、撮影を行い、今回のプランをたちあげました。本展でChim↑Pomは、福島第一原発など「3.11以降」をテーマにした新作映像を中心に発表します。今回も彼らはこれまでどおり、現実社会に全力で介入した作品を制作してきました。本展で彼らがやろうとしていること、それは東京で制作活動を行う彼らと被災地との距離を縮めようとすることではありません。「土地」にではなく「今」に生きることにこだわる彼らの表現は「今できることを妥協なくやりきること」という姿勢が大前提にあります。世の中がどんな状況になろうとも、未来をみすえて「今、行動を起こすこと」がChim↑Pomの制作と活動の姿勢です。 彼らのこの、結成以来、何が起ころうとも変わらぬ姿勢を是非、ではなく、絶対、ご覧いただきたく、また彼らが皆さまになげかけるものを全身でうけとめていただきたく存じます。「過去が作ってきた今」に全身でぶつかり、今を体現しつづけることで、未来につなげようとする、Chim↑Pomの信念と作品に正面から向き合っていただいたとき、決して無力感ではなく、きっと、前を向き進む活力か、それ以上の「何か」を感じていただけると信じています。」 ※開館時間が通常とは異なりますのでご注意ください。 ※期間中無休 ※入場料:500円 ご来場者には、Chim↑Pom新作音声CDをさしあげます。 ※本展は特別に入場料制とさせていただきます。入場料の一部は義援金として寄附いたします。 ▼「福島第1原発:美術集団が渋谷駅の岡本作品改変認める」 「今月初め、東京・渋谷駅構内に飾られている芸術家の故岡本太郎さんの壁画「明日の神話」に福島第1原発事故の絵が付け加えられる騒ぎがあり、東京の若手美術家グループ「Chim↑Pom(チンポム)」が18日、自分たちが掲示したことを明らかにした。同日、都内のギャラリーで、絵を張り付ける様子を写した映像と原画を公開した。リーダーの卯城竜太さん(33)は「『明日の神話』は日本の被ばくを扱ったクロニクル(年代記)で、原発事故を付け足した。美術家として何かしないといけないと考えた」としている。絵は爆発した原子炉建屋を縦約80センチ、横約2メートルの板に描き、今月1日、壁画の右下に接続する形で、壁面に張り付けていた。警視庁渋谷署に匿名で通報があり、同日撤去された。」(毎日新聞 2011年5月18日) ▼「渋谷の岡本太郎壁画への落書き アート集団が公開」 「東京都渋谷区の渋谷駅構内にある画家、故岡本太郎氏の壁画「明日の神話」の一角に1日、原発事故を連想させるベニヤ板張りの絵が張られていた事件を巡り、アート集団「Chim↑Pom」(チンポム)が18日夜、都内のギャラリーで開いた個展の内覧会で、壁画に絵を取り付けている映像作品と原画を公開、メンバーが「作品として付け足した」と話した。警視庁渋谷書が軽犯罪法違反容疑などで捜査している。「Chim↑Pom」は6人組で、平成20年に広島の上空に飛行機で「ピカッ」という文字を描いて騒動になった。今回の絵は「LEVEL7 feat.『明日の神話』」と題され、岡本氏のタッチで壊れた4つの原発建屋が描かれている。メンバーの卯城竜太さん(33)は「(原発事故で)歴史は更新されてしまったので、ヒバクのクロニクル(年代記)に(福島を)付け足した。作品を岡本太郎記念館に寄贈したい」などと話した。」(産経新聞 2011年5月18日) ▼「岡本太郎「明日の神話」への落書き 「いたずらと切り捨てられない」」 「東京・渋谷駅構内で展示されている芸術家、岡本太郎(1911-96年)の巨大壁画「明日の神話」に先日、原発事故を思わせる落書きが付け加えられる騒ぎがあった。岡本太郎記念館の館長、平野暁臣さん(52)は「いたずらと切り捨てられない」と語る。決して褒められた話ではないが、核と人類をテーマにした「明日の神話」がいま、その存在感を増していることを感じさせる出来事でもあった。「太郎が生きていても、別に怒らなかったと思いますよ。『ふーん』というだけでしょう」。平野さんはそう語る。「明日の神話」は縦5.5メートル、横30メートルという巨大な作品。代表作「太陽の塔」と同じころ、1968年から69年にかけてメキシコで制作された。しかし、依頼者が倒産し、作品も行方不明に。30年以上の歳月を経て発見され、修復作業を受けて2006年に再公開された。複数の自治体による誘致運動の結果、08年から渋谷駅の連絡通路で公開されている。今回の騒動は、壁画の右下のパネルが空いている部分に、福島第1原発を描いたベニヤ板がはめ込まれたというもの。壊れた4つの原発建屋が、太郎のタッチをまねて描かれている。「みなさんはいたずらとおっしゃるけれど、スプレーを作品に吹き付けたり傷つけたりしたわけではない。『明日の神話』は後世に残すべき作品だと敬意を払ったやり方をしている。ゲリラ的な瞬間芸として、明らかにアートの文脈で行われた行為です。ただ、作品としては斬新さも感じないし、ほめるつもりもありませんが」平野さんは苦笑しつつ、岡本太郎が「行動の対象」になったのは理解しやすい、と語る。「やったのはおそらく若い人でしょうが、彼らがいま、日本の置かれた状況や不安感、そういうものをモチーフにして、表現をしたいと思うのは当然。それをぶつける舞台として太郎が選ばれた。未来を考えるときに参照されるアーティストだということでしょう」。核爆発の場面を描いた「明日の神話」は、圧倒的な破壊と死の恐怖とともに力強い再生のメッセージも伝えてくる。渋谷で作品を見上げていると、作品の奇跡的な再発見が、いまの日本のために用意されたようにも感じられる。」(産経新聞 2011年5月18日) ▼「美術家集団を任意聴取へ 「原発の絵」で警視庁」 「東京・渋谷駅構内に飾られている芸術家の故岡本太郎さんの壁画に福島第1原発事故を思わせる絵が付け加えられていた問題で、警視庁渋谷署は19日、軽犯罪法違反に当たる可能性もあるとして、関与を認めた美術家グループの関係者から任意で事情を聴く方針を明らかにした。グループは東京の若手芸術家らでつくる「Chim↑Pom(チンポム)」。18日に芸術活動の一環として絵を掲示したことを認めていた。渋谷署などによると、今月1日、渋谷駅構内に飾られている岡本さんの壁画「明日の神話」の右下部分に継ぎ足す形で、爆発した福島第1原発の四つの原子炉建屋を思わせる絵が付いているのが見つかり、撤去されていた。」(東京新聞 2011年5月19日) --------------------------------------------------- [追記] 「ガンジーの七つの社会的罪ともうひとつの文化的罪」 ①理念なき政治 ②労働なき富 ③良心なき快楽 ④人格なき知識 ⑤道徳なき商業 ⑥人間性なき科学 ⑦献身なき崇拝 +リアルなき現代美術
by illcommonz
| 2011-05-22 02:13
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