はじめに、ふた、ありき
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(教材) ▼「暗黒のかなたの光明/文明学者 梅棹忠夫がみた未来」(21分) ▼「村上春樹 カタルーニャ国際賞スピーチ」(19分) (参考) ▼文化人類学解放講座「世界三大文明批評+預言詩ほか」 「地震や津波は人間に対する「自然の復讐」である。人々は火山の火口のまわりで死のダンスを踊りながら、太陽がまた明日も昇ると信じて、楽しい人生だなどと言っている。紳士淑女、大学教授、政治家などは、進歩や文明開化の名において、虚偽に虚偽を重ね、自然を破壊し、自然に背いている。自然は真空を嫌う。愛か憎悪か!自然は代償を好む。眼には眼を!自然は戦を好む。死か独立か!自然は復讐を奨励する。復讐は甘美である。「自然に背く害虫」である人間を殺すのは、自分達の女神である「自然の法」だ。彼等は進歩の名において、彼等よりもよきものを、彼等の堕落した水準にまで引きおろそうとしている。彼等のこの傲慢や術策の価値を彼等に知らせねばならぬ。」(夏目漱石) 「世界都市は文明の象徴である。そこは自由な知性の容器であるが、母なる大地から完全に離反し、あらゆる伝統的な文化形態から解放された、もっとも人工的な場所であって、実用と経済的目的だけのために数学的に設計された巨像である。ここに流通する貨幣は、現実的なものにいっさい制約されることのない形式的・抽象的・知的な力であり、どのような形であれ文明を支配する。ここに群集する人間は、故郷をもたない頭脳的な流浪民、すなわち文明人であり、高層の賃貸長屋のなかでみじめに眠る。彼らは日常的労働の知的緊張をスポーツ、快楽、賭博という別の緊張によって解消する。このように大地を離れ極度に強化された知的生活からは不妊の現象が生じる。人口の減少が数百年にわたって続き、世界都市は廃墟となる。知性は空洞化した民主主義とともに破壊され、無制限の戦争をともなって文明は崩壊する。経済が思想、宗教、政治を支配した末に西洋文明は二十一世紀で滅びる。」(O・シュペングラー) 「近代文明の弊害に冒されてしまっている人が、それを攻撃するようなことを書くはずがありません。自分自身のことを悪く言う人にはめったにお目にかかれないからです。そのような人たちの関心はこの文明を擁護する事例、主張を見つけることでしかありません。そして彼らはこの文明が本物であると信じこんで、無意識のうちにそうしているのです。眠って夢をみている人は夢のなかのことを本当と信じており、目が覚めてはじめてその人は、本当のことがわかるようになります。文明という毒を浴びながら苦労している人びとは、夢のなかにいる人のようなものです。私たちが普段読むものも近代文明を擁護する人びとが書いたものです。たしかにこの文明の信奉者のなかにも、非常に優秀な人、さらにはとても善良な人もいますが、彼らの書いたものが私たちの判断を鈍らせています。そして、一人また一人と私たちは、その渦に飲み込まれていっているのです。この文明の炎で焼き尽くされている被害者には際限がありません。しかも救いようのないことに、この文明がまったくよいものだと信じ込んで、人びとはその焼けつく炎に飛び込んでいるのです。人々は宗教を軽んじるようになってしまいましたが、この世から利益を得ることも実際にはできないでいるのです。この文明は私たちの機嫌をとりながら、実はわたしたちにかじりついているネズミのようなものです。その影響が十分現われてくれば、宗教的迷信のほうが、近代文明の弊害にくらべればまだ害がなかったということに私たちは気づくでしょう。」(M・ガンジー) 「逃げよ逃げよ、全てのジュネーブから逃げ出せ。黄金のサチュルヌは鉄に変わるだろう。巨大な光と反対のものが全てを全滅させる。イエス・キリスト再臨の前に大いなる空は前兆を示すだろう。」(M・ノートルダム) 「蒸気船や帆船を発明するとは難破を発明することであり、列車を発明するとは鉄道の脱線事故を発明することである。自家用自動車を発明するとは高速道路での玉突き事故を発明することなのである。飛行機や飛行船を離陸させるとは、空の惨事を、墜落事故を発明することなのだ。」(P・ヴィリリオ) 「機械は白い大きな子どもたちのおもちゃである。彼らの術は私たちを脅かすことはできない。パパラギは、まだ一度も死を追いはらう機械をつくったことはない。パパラギは神があらゆる瞬間に為し、造りたもうものより大きなものを作ったこともなく、したこともない。あらゆる機械も、技術も、人の命を長くしたことはないし、人を楽しく幸せにしたこともない。それゆえ私たちは、神の驚くべき機械とたくみな業をかたく信じて、神のふりをする白人を卑しもう。」(E・ショイルマン) 「大地の底から貴(たっと)きものが掘りだされるとき、われらは大いなる災厄をまねきよせることになるだろう。巨大なクモの巣が空一面をおおい、人類最期の日がやってくる。灰の容れ物が空から投げ落とされると、大地は火の海となり、海が沸きあがって、たちまち干れ果てることになるだろう」(ホピ族) 「われわれにとっての問題は、われわれをとりかこむ機械のなかで、いかに生きてゆくかである。ナヌーク(イヌイットの男性とその家族)は、ポリネシアの人びとがそうしたように、問題の解決方法を彼自身が培ってきた魂のなかに発見した。ところがわれわれは、みずからの手でわれわれ自身の魂が適応しにくい、生きにくい環境をつくりだしてしまった。一体いつになったら、人びとは機械とともに生きるようになるのだろう。この驚異の機械と!」(R・フラハティ) ▼「東芝、ビル・ゲイツ氏と次世代原子炉開発を検討」 「東芝は23日、米ソフトウエア大手マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏の出資する米原子力ベンチャー「テラパワー」と、次世代小型原子炉を共同開発することについて検討を開始したと発表した。日本経済新聞によると、この小型の次世代原子炉は「TWR(Traveling-Wave Reactor)」と呼ばれ、燃料に劣化ウランを使用する。現行の軽水炉が数年ごとに燃料交換が必要なのに対して、TWRは燃料交換なしに最長100年間の発電が可能だという。テラパワーは米ワシントン州を拠点とする専門家グループで、ゲイツ氏が主要株主。小型の原子炉により「エミッションフリー」のエネルギーを供給する方法を研究開発している。現行の大規模発電所と異なり、小型原子炉は、市や州単位、または発展途上国などで、より容易に導入することができるとみられる。東芝の広報担当者によると、両社は情報交換を開始したばかりで、「開発や投資について具体的に決定した事実はない」という。ゲイツ氏とテラパワーの経営陣は前年、東京近郊の東芝の原子力発電研究施設を訪問していた。TWRの開発にはゲイツ氏が私財を投じるとみられ、その額は、日経新聞によれば数十億ドル(数千億円)規模になる可能性もある。」(AFP通信 2010年3月23日) 次世代の原子炉の開発とは、次世代の原発事故を開発することである。
by illcommonz
| 2011-06-15 06:03
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