はじめに、ふた、ありき
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【ゼロ・トレランス方式】 「ゼロ・トレランス方式(zero-tolerance policing)とは、「割れ窓理論」に依拠して1990年代にアメリカで始まった教育方針の一つ。「zero」「tolerance(寛容)」の文字通り、不寛容を是とし細部まで罰則を定めそれに違反した場合は厳密に処分を行う方式。日本語では「不寛容」「無寛容」「非寛容」等と表現され、転じて「毅然たる対応方式」などと意訳される。」(Wikipediaより) 「ゼロ・トレランス」ということばは、教育だけでなく、社会風潮をあらわす言葉としても使われる。9.11のテロ事件の後、さらなるテロへの不安と恐れから、米国を中心に、「不審な者をみたらテロリストと思え」「不審な行動をとる者はとにかく捕まえて、ささいなことでも厳しく罰せよ」という「ゼロ・トレランス」の風潮が世界中に蔓延した。映画「扉をたたく人」には、9.11以後、心の扉を閉ざしてしまったニューヨークの閉塞した空気が描かれている。それはさておき、どうやらこの国では、3.11の原発事故以後、ある種の「ゼロ・トレランス」政策が始まっているようだ。 ▼「岡本太郎さん壁画:改変容疑で芸術家3人を書類送検へ」 「東京・渋谷駅構内に飾られている芸術家の故岡本太郎さんの巨大壁画「明日の神話」に福島第1原発事故を模した絵が付け加えられた問題で、警視庁渋谷署は週明けにも東京の若手美術家グループ「Chim↑Pom(チンポム)」のリーダーら28~33歳の男性メンバー3人を軽犯罪法違反(はり札)容疑で書類送検する方針を固めた。送検容疑は4月30日夜、爆発した四つの原子炉建屋を描いた絵の板(縦約80センチ、横約2メートル)を、岡本さんの壁画(縦5.5メートル、横30メートル)の右下につなげる形ではり付けたとしている。リーダーらは5月18日に記者会見し自分たちが掲示したことを認め、絵をはり付ける様子を映した映像と原画を公開。渋谷署はメンバーらから動機などを任意で聴取していた。グループは08年、広島市上空に小型ジェット機で「ピカッ」という文字を飛行機雲を使って浮かび上がらせ、被爆者らから批判を受けたことがある。」(毎日新聞 2011年7月3日) いったい何がそうさせているのだろうか?いや、いったい・誰・が・何・を・お・そ・れ・て・そうさせているのだろうか?パニックだろうか?それとも、本当ならいつ起きてもおかしくないはずの暴動だろうか?それを考えてみる必要がある。これはアートがどうのこうのとか、表現の自由がどうのこうのという話ではなく、治安維持と統制に関わる話だと思う。それはともかくとして、今回、このように書類送検されたことで、Chim↑Pomが、すでにこわれはじめたこの国のおかしな状況に気づかせてくれたことだけはたしかであり、これによって、Chim↑Pomは、3.11以後の日本で「最もリアルなアート集団」となったと思う。「美術手帖」にはそういうレヴューは載らないだろうから、ここに書きとめておくことにする。これから何十年か後に、未来の美術史家がこのメモを見つけてくれることを願っている。 ゼロ・トレランス&サヴァイヴ。
by illcommonz
| 2011-07-04 02:20
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