▼アトミックサイトTV「ある原発作業員」
「ふくいちライブカメラを指さししたのは私です
私がこのような行為を起こした経緯と、大変僭越ながらこの行為の個人的な意図を申し上げます。8月28日、休日であった私は勤務先、東京電力福島第一原子力発電所へ行き、 ふくいちライブカメラに対し指をさすという行為をいたしました。カメラの存在に関しては会社に面接を申し込む以前から知っており、 その位置などはインターネットや免震棟内の掲示物の情報で概ね把握しておりました。当日は線量計を持ちマスクと防護服を着用した上で、スマートフォンでライブカメラの配信を見ながら接近し、当該行為を起こしました。私が指さした対象は、カメラを設置した東京電力さん及び政府へであり、ライブ配信や後に動画をモニタで見る方々、またスマートフォンを通して見る自分自身へでもあります。
■ ライブカメラを通してモニタの前の方々を指さした意図
観察するという方向→に←指差すという反対の方向を向けたいと思いました。言葉を「下層労働者」から「英雄」「作業員さん」に替えただけで、作業員の方々を"私たちとは違う特別な対象"にしてる点で変わらないよね、ということを指摘したいと思いました。これはメディアを介して観るということが避けられないことだと思います。
■ スマートフォンを用いて自分を指さした意図
観察する云々偉そうなこと言ってるけど、お前も観てるだろうと、自分だけ蚊帳の外にいられないだろうとも思いました。またこの行為は自己愛に支えられる自己犠牲のようなものを含み、それは社会危機に際して安易に肯定すべきものではありません。報道を見て生じる心のもやもやの解消は通常は選挙による政治参加が順番だと思います。短期間原発で働くという私の行動はスラックティビスト的であるとして監視して批判しなければならないと考えていました。
■ 以上指差しの意図について概ねの説明になります、がその実効性については不完全であることは否めません。何人か指摘される方もいましたが、この行為はヴィト・アコンチの
をインターネットと原発という状況で真似たものです。観ることと差別、差別と原発が切り離せない関係にあると考えたからです。」(http://pointatfuku1cam.nobody.jp/より抜粋)
▼ヴィト・アコンチ「センターズ」