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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼3.11以後のどかどかうるさい音の風景
 ▼3.11以後のどかどかうるさい音の風景_d0017381_1332019.jpg
「反原発デモに響くドラムの音」
 「311以後、非力ながらも反原発の声をあげる身近な方法はデモに参加することだ...と思い、4月24日のデモ初参加以来、できるかぎりのデモに参加してきました。そこでいつも出会う人たちがいます。デモ行進のあいだじゅう、肩から提げたドラムを叩きつづけ、デモ隊を先導してくれる人たちです。固定されたメンバーはなく、人数が多いときもあれば、少ないときもあります。サウンドもその時々で流動的に変化します。
 ただし、核となる人物は存在します。シャーマンの弟子・アクティビスト人類学者・現代美術(評論)家のイルコモンズさんです。そして、もうおひとり、やはり中心的役割を果たす方がいらっしゃいます。アクティビスト音楽評論家の鈴木孝弥さんです。
 このエントリーで言及したかったのは、そのドラム隊が叩き出す音のことです。昔から、パレードなどを先導する鼓笛隊とか太鼓隊...などはありますが、このドラム隊は、そのいずれとも異なります。いわゆる音楽のパーカッションという世界とも違います。それは独特の世界で、音楽のジャンルという殻の外からやって来た音...としか表現のしようがないように感じます。
 その音は、聴くたびに、ワクワクというよりもドキドキを感じさせます。そして、どこかザラッとしたものを感じさせます。これまで音楽を聴いている時に感じたことのない、ザラつきを...。
 それは何だろう?と、ずっと不思議に思っていました。いったい何がこのザラつきを感じさせるのだろう?と...。
 その答えを、まさにこのドラム隊の中心のお一人である鈴木孝弥さんが、Music Magazine 増刊 『プロテスト・ソング・クロニクル 反原発から反差別まで』に寄せられた"まえがき"のなかに見つけましたので、その部分を以下に引用させていただきます:

 ▼3.11以後のどかどかうるさい音の風景_d0017381_134299.jpg
 多くの人、特に若い世代の読者にとって、<プロテスト・ソング>は <ラブ・ソング> <ノヴェルティ・ソング>のような、観賞用ポピュラー・ソングのいちカテゴリーに過ぎなかったかもしれない。しかし<3.11>以降、この<プロテスト・ソング>という語の語感が、みなさんの中で何かしら変化してはいないだろうか? あの事故以来、新旧の反原発ソングを自宅で、携帯プレーヤーで、デモの現場で、クラブで耳にしたとき、<音楽を楽しむ>という感覚の内部に、過去未体験の、文字通り"リアリティ"を伴う、胸の奥が軋むような共鳴を感じなかっただろうか?心当たりのある人は、そのとき<プロテスト・ソング>が鑑賞の対象物から初めて自分の道具になったのだと思う。共鳴は同感であり、その<プロテスト>はすなわち自分の感情の代弁である。そして、その楽曲は自分の叫びの拡声器である。実際に具体的な抗議アクションを起こせば(それを促すことこそアーティストの作曲意図であるはずだが)、その曲は抗議に集まった市民の旗印にもなる。そしてその場においてのみならず、インターネットを介して敵を狙い撃つ闘いの武器になる。そしてさらなる共鳴を波及させ、賛同者を引き寄せて運動を拡げるツールにもなる。

 そう、このドラム隊が叩き出す音は、抗議の旗印であり反原発という闘いのツールだったのです。その音を聴いた者が感じるザラつきは、胸の奥で軋む共鳴の感触だったのです。
 この事実に気づいてからというもの、このドラム隊の音が僕に与えてくれる感動は、より大きいものになりました。そして、この音を何とか良い状態で録音し、それをできるだけ多くの人に配布し、感動(とツール!)を共有したい...とより強く思うようになりました。
 僕は、以前から、バンド演奏などを自家録音する趣味を持っていました。したがって録音機材はあるものの、やはり写真が本業です。ドラム隊を前にして「撮るか? 録るか?」と問われれば、やはり「撮る!」です。(^^; 機材があっても残念ながら音を録ることができません。かなり悩ましい状態がつづいていました。
 が、そこに願ってもない助っ人出現です。先日のデモで偶然にお会いしたこの方...新島さんです。氏はプロのサウンドエンジニアで、多くの知られたミュージシャンの録音を担当なさったご経験がおありです。自家録音にはもったいない人材...これ以上は望めません。
 そんな経緯があって、ついに、先日9月24日に渋谷で行われた脱原発デモの際に、新島さんがこのドラム隊の音を録音。その後の調整や編集という煩雑な作業から配布のための手配までやってくださいました。
 というわけで、いよいよ...というのか、やっと...というのか、そのドラム隊の音を収録したファイルをシェアできる態勢が整いました。新島さんのこちらのエントリーからダウンロード(またはストリーミング再生)できるようになっています。ぜひお聴きになってみてください。きっと、あなたに寄り添い鼓舞してくれる、手放すことのできない"音"になることと思います...。

 ▼3.11以後のどかどかうるさい音の風景_d0017381_135123.jpg
「311以降の東京に現出した音風景」
 「渋谷駅、ガード下から轟き響くスネア・ドラム、スルドやジャンベなどの音が聞えてきました。9月19日の代々木公園発の反原発デモへ、わたくしは集合時刻より遅れて渋谷に到着。そして駅下まで降りてきたとき、丁度デモ隊列の真ん中あたりの集団と遭遇したのでした。れが噂に聞きしデモに現れるドラム隊かと、彼らが奏でる迫力あるリズムに魅せられ、その後は彼らの後を付いていったのでした。
 311以降の反原発デモによく参加されていらっしゃる尊長の友、masaさんから、そのドラム隊の音を録音し、それを多くの人たちで"シェア"したいと考えている旨を窺ったのは、デモの行進を終えた場でのこと。わたくしはその音に魅了されただけでなく、masaさんがシェアしたいと仰るその考えに共感いたしました。そして翌週9月24日の渋谷反原発デモへ向け録音の準備を始めたのでした。masaさんのエントリー「反原発デモに響くドラムの音」を是非ご参照ください。
 これは正に311以降の東京に現れた衝撃的な音風景=サウンドスケープに他ならないでありましょう。
 その録音した音源を此処にシェアさせていただきます。殊に関東から遠い地に住む方々、デモに行ってみたいがなかなか都合のつかない方々も是非30分のお時間をつくっていただき、多くの方々に(始めからお終いまで)聴いていただきたく存じます。
 そして、このような音を現出させた311以降のわたしたちの社会について、個々の心のあり様について、もう一度考えてみませんか。LISTEN IT LOUD!! Across the Street Sounds!!」

[音源]
▼「反原発デモ 9.24 feat.ドラム・パーカッション隊」
(2時間20分におよんだデモ行進(のサウンド)を30分に短縮編集したヴァージョン)
[ダウンロード] mp3 音源 ダウンロード(30分04秒、55.5メガ mp3形式 256kbps)
http://www.mniijima.com/soundscape/no_nukes110924edited_short.mp3

[写真]
▼三島タカユキ「2011/09/24 脱原発デモ@渋谷・原宿」
http://takayukimishimableed.blogspot.com/2011/09/20110924.html

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 「どかどかうるさいマーチングバンド」の音がつくりだしている風景ってどんな風景なのだろうか?おそらくそれは人それぞれだと思うが、自分がいつもドラムの音の向こうに思いうかべているのは、原発がすべて廃止されることが決まった日の風景であり、そのよろこびを分かち合うためにみんなで集まってドラムを打ち鳴らしている風景である。自分にとってドラムは、音楽を演奏するための楽器であると同時に、自分たちを、村上春樹がいう、あの「非現実的な夢想家」にしてくれる道具でもある。

 「我々は夢を見ることを恐れてはなりません。そして我々の足取りを、「効率」や「便宜」という名前を持つ災厄の犬たちに追いつかせてはなりません。我々は力強い足取りで前に進んでいく「非現実的な夢想家」でなくてはならないのです。」(村上春樹)

 「非現実的な夢想家」たちの力強い足取りにはリズムが必要だ。それはひとりのリーダーや英雄の、威風堂々としたものではなく、無数のひとびとの多様なリズムがつくりだす、どかどかとうるさいアンサンブルでなければならないと思う。そして、アンサンブルのなかで、つねに忘れてならないのは、このこと。

 ▼3.11以後のどかどかうるさい音の風景_d0017381_1363866.jpg
 リズムがあわない人をとがめてはいけない。
 その人は、あなたが忘れてしまっている
 もっとおおらかで、のびやかなにリズムに
 テンポをあわせているのかもしれないのだから。
「怒りの日のために(1) ドラムサークルとセンス・オブ・アンガー」2011年4月2日より)
by illcommonz | 2011-10-05 01:38
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