
▼「マーチング・バンドが街に残していったもの」
(恵比寿公園→神宮通公園(150分)の「怒りのドラムデモ」の録音を30分に編集したもの)
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mp3音源 (30分52秒、56.9メガ mp3形式)
どんなものにもかならず、はじまりとおわりがあるが、中心のないアノニマスな音楽がもっとも輝くのは、はじまりとおわりの部分のようだ。いろんなところから集まってきた、いろんなかたちや、いろんな音のドラムが、はじめはてんでバラバラなリズムをたたきだす。それがだんだんひとつのリズムと、複数のグルーヴをうみだし、やがて大きな音のかたまりになって、街へあふれだしてゆく。最初の10分間は、恵比寿公園からデモがスタートしてゆくまでのサウンドスケープ。うちあわせなしにいきなり発生した「怒りのドラム」の爆発をきくことができる。ドラムを先導するホイッスルの音は鳥たちのさえずりのようだ。鳥たちはこうツイートしている。NO NUKES MORE DRUMS。



街には交差点があり、陸橋があり、壁があり、坂道がある。街の地形や起伏にあわせて、リズムやテンポが変わる。ドラムデモは、街のグリッドを解読し、流れをマップし、沈黙の周波数をハックする現場担当者になった。そう、3.11以後、この国の街と街路は「平坦な戦場」になったのだ。
この街は、
悪疫のときにあって
僕らの短い永遠を知っていた
僕らの短い永遠
僕らの愛
僕らの愛は知っていた
街場レヴェルののっぺりした壁を
僕らの愛は知っていた
沈黙の周波数を
僕らの愛は知っていた
平坦な戦場を
僕らは現場担当者になった
格子を解読しようとした
相転移して新たな配置になるために
深い亀裂をパトロールするために
流れをマップするために
落ち葉を見るがいい
涸れた噴水をめぐること
平坦な戦場で
僕らが生き延びること
(ウィリアム・ギブスン「The Beloved - Voices for Three Heads)

[写真] Kai-Wai 散策「怒りのドラムデモ 10.09」
http://kai-wai.jp/2011/10/-1009.html
[音源] Across the Street Sounds「マーチング・バンドが街に残していったもの」
http://across.mniijima.com/2011/10/post_403.html