▼uddy　「原発の親玉」（原曲：Bob dylan／訳詞：片桐ユズル／替詞：uddy）

おい、原発の親玉ども！
インチキプラントをつくり
死の炉心をつくり
大きな恐怖をつくり
想定外だと言い逃れ
人間を盾にするあんたがた
ハゲ頭は隠せても
汚ねえケツが丸見えだ

自分の保身以外に
何もしようとしないあんた
まるでおもちゃのように
この世界をもてあそぶ
オレに測定器を持たせ
あんたは安全圏に隠れるが
放射線が飛び始めると
まわれ右して一目散

まるで他人事のように
あんたは嘘をつき人をだます
原発は安全だと
金にモノを言わせて
大々的に宣伝するが
あんたが隠したがってるものは
イカれた原子炉みたいに
ダダ漏れなんだよ

記者会見をセットし
代理人共に喋らせておいて
あんたは遠くから見てるだけ
濃度が限界を超えると
シェルターに隠れるが
その時、作業者の血は濁り
恐怖は風に乗って
この国に染みこんでいくんだ

あんたが振りまいたもの
それは最悪のシナリオ
こんな世の中に
子どもを生むことの恐怖
まだ生まれず名前のない
赤ん坊さえ脅かす
あんたの血管には血の代わりに
クソが詰まってる

「デマを流すな」と
「勝手なことを喋るな」と
「専門家に任せろ」と
「今のところ問題がない」と
あんたは答えるだろう
だがこれだけは確かだ
八百万の神は決して
あんたを許しはしない

あんたに訊いてみたい
利権はそんなにいいものか？
明るい未来のためだと
まだ言い張るつもりか？
やがて分かるだろうよ
あんたの死が精算されるとき
全財産を積んでも
魂は買い戻せないぜ

あんたが死ねばいいのに
それもなるべく早く
ある薄暗い午後に
あんたの棺桶を追っかけて
あんたが汚れた土にまみれ
埋められるのを見とどけて
墓を踏みにじり
コンクリートで固めてやる

　3.11以後、反原発を(再)表明するミュージシャンたちが少なからず現れましたが、明日の講義では、市場と著作権に飼いならされない「野生のフォークロア」として、無名・匿名の替え歌フォークソングをとりあげ、「替え歌」という表現の中によみがえってきた、日本の民衆文化における社会風刺やアイロニーの伝統について考えます。


▼「東電に入ろう（倒電に廃炉）」

（そのほかの教材）
　・原子炉のサンバ.
　・教訓３
　・メルトダウン

　次に、これを若い世代のラップのリリックと比較し、なにが受け継がれ（例：ライム、フロウ、フック）、なにが新たに発生してきているのかを考えます。



▼RAIO（6歳）＋LIBRES SOUND DUB 「BLACK MILK」

オレの名前はＲＡＩＯ
マジで放射能ウザイと思うヤツは
手をあげろ

手を上げたさき　青空に放射能
風にのっかり　世界のどこでも飛んでゆく
大地にふりそそぐ雨に放射能
まるい地球と自然は
いったい誰のもの？
ボン・ボクラ、ＹＯ！

テレビで流すウソの情報
オトナがオレをつねに洗脳
だまされることにゃなれている
オトナのバカはこどもも知っている

いのちの値段が安くなる
平気な顔で人を殺す
安全神話はエセ・リアル
オレの友だち、今日も
雨にぬれる。

給食危険度レヴェル７
なかみ知らずに
俺たち食わされる
汚染はないから大丈夫
俺の机の上に黒い牛乳

目に見えないもの信じれる
だからオレたち未来に夢をみる
原発なくても大丈夫
オレは自然がなくちゃ
生きてゆけねぇ

手を上げたさき　青空に放射能
風にのっかり　世界のどこでも飛んでゆく

大地にふりそそぐ雨に放射能
まるい地球と自然は
いったい誰のもの？
ボン・ボクラ、ＹＯ！