![]() はじめに、ふた、ありき
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![]() ▼「トーキョーグラフィティ」2011年12月号 【特集】恋愛読書:恋愛に関する名作508冊 [記事] ・美少女・美男子人気投票ランキング2011 ・「あなたが参加するならどんなデモに参加しますか?」 ・街で見かけたイイ感じのカップルSNAP ・東京人SNAP 「これは家でじっくり読もう」と思って買った。読もうと思ったのは「恋愛読書」、ではなく、「あなたが参加するならどんなデモに参加しますか?」という記事。 ![]() 上の画像のように、その記事は、自分が参加したいと思うデモの名前とその主張が、それを書いた本人の写真といっしょに約200件ほど掲載されている。たとえば、「子どもの肥満防止デモ」「観光産業促進デモ」「一夫多妻制デモ」「教育にアートを!デモ」「若手アーティストを支援しようデモ」「自分だけ都合のよいデモはやめようデモ」「格闘技地上波デモ」「もっとみんなお金を使おうデモ」「JR24時間運転してデモ」「シエスタ導入デモ」「決めつけ反対デモ」「電車内でも化粧反対デモ」などなど。 これらをひとつづつ読んでゆくうち、なんだか複雑な気持ちになってきた。それは、高橋源一郎が書いていたあの「いらだちの感情」だ。「いまはそっちじゃないだろう」「優先されるのはこっちだろう」というあれだ。なので、「分断線、分断線、分断線、、、に気をつけろ」と自分に言い聞かせながら、全部の回答にひとつづつ目を通した。高橋源一郎はこう書いていた。 「あの日」から、ぼくたちの間には、いくつもの「分断線」が引かれている。そして、その「分断線」によって、ぼくたちは分けられている。誤解を恐れずにいうなら「いまはそっちじゃないだろう」「優先されるのはこっちだろう」といういらだちの感情だ。本来、誰よりも共に戦うべき人たちの間に引かれてしまう、見えない線がある。その分断線は、誰が引いたのか。ぼくたちが自分の手で引いたのだ。分断線を越えること、分断線を消すことは不可能なのだろうか」(高橋源一郎) 「分断線」を超えることは不可能だと思わないし、思いたくない。だから気を取りなおして、こう考えた。誰もこれらひとつひとつの回答に優先順位をつけることなどできない。それぞれの回答は、その人物にとっては大切な主張であり、真摯な要求であって、それぞれに尊重されるべきだと。文化人類学の「相対主義的なものの見方」はまさにこういうときに役に立つ。もちろんそのデモに自分が参加するかどうかはまた別の話だ。それはともかく、これを見て、自分も人から「いまはそっちじゃないだろう」といわれることをしたいと思った。ガンジーは「まちがったことをする自由を含まない自由は手にするに値しない」といったが、それと同じく、「いまはそっちじゃないだろう」ということをする自由を含まない自由は手にする価値がないと思うからだ。 なので、気持ちをきりかえて、「恋愛読書」特集をよむことにしたのだが、これが結構おもしろい。特に「絵本編」は「なるほど」と思う作品が選ばれていた(たとえば「おくりものはナンニモナイ」や「しろいうさぎとくろいうさぎ」)。もし自分が一冊だけ選ぶとしたら佐野洋子の「100万回生きたねこ」を選ぶと思う(これはなぜか選ばれていない)。あともう一冊あげるなら、酒井駒子の「くまとやまねこ」だろう。童話なら吉田足日の「大きい一年生と小さい2年生」を選ぶと思うし、マンガなら最近単行化された岡崎京子の「やさしくしてね」(←傑作)を選ぶ。 ![]() ![]() ほかに面白かったのは、「ゴルゴ13」の「恋愛作品ベスト5」。おもわず本棚からゴルゴ・コレクションをひっぱりだしてきて、真夜中によみふけってしまった。これこそまさに「いまはそっちじゃないだろう」と人からいわれそうなことで、ひさしぶりにその自由を味わった。しかも、ひとつわかったことがある。それは自分が好む恋愛は、「幼稚」で「ハードボイルド」なものらしいということだ。それをむりやりひとつのセリフにするとこういう感じだろうか。「いいか、警告しておく、命が惜しかったら、二度とおれの後ろに立つな、わかったら、だまって、ぼくと手をつないで、あきよちゃん」。 ![]()
by illcommonz
| 2011-11-29 03:40
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