こないだの「戦後２」で試写上映した
ブルース・コナーの「CROSSROADS」に関する
お問い合わせを受けましたので、
遅ればせながら、おへんじします。

あいにく Amazon.comでは、
現在、取り扱いがありませんが、
Ｂ・コナーの正規取り扱い画廊の
ここでＤＶＤ版を買い求めることができます。
↓
コーン・ギャラリー　http://www.kohngallery.com

今から５９年前の1946年の夏...
ビキニ環礁沖で行われた
世界で最初の地下核実験の
公式ライブ映像を、
フッテージ・マスターのコナーが編集し、
テリー・ライリーがバックトラックをつけたのが
1976年製造の、この作品です。

原爆の実写映像を編集したものとしては、
「アトミックカフェ」なんかもありますが、
それとはまるで比べものにならない
脳天直下・脊椎脱臼の衝撃度で、
おそらくは、世界最強・最悪の、
マッシュルーム・ホラー・ムービーです。
何度みてもその瞬間がくると腰がぬけ、
恐怖のあまり失禁笑いがでるほどです。
なにせ、実録映像編集の鬼軍曹コナーと、
"いけないポッピーまぼろし楽団"の
常任指揮者・魔王ライリーが手をくんだ、
禁断のコラボレーションですから、
モノクロの映像のなかで静かに
炸裂するその真昼の狂気に
神経をズタズタにされます。


ぜひ、あなたのご家庭でも一枚購入されて、
ご自慢の５．１サウウンドのホームシアターで
ご家族そろって体感なさってみてはいかがでしょう。
お子様には一生忘れられない、ひと夏のトラウマに、
奥さまと旦那さまは、ご近所でも評判の
原爆嫌い(a-bomb-phobia)になられること、
まずまちがいなしです。

ちなみに「クロスロード」を見終わった後に聴く、
Ｃ・フェネスの「エンドレスサマー」は、
また格別の味わいがあります。
グリッチなノイズ身に沁みます。

あるいは、動物好きのご家庭なら、
その後につづけて、ヤコペッティの
「世界残酷物語」でフューチャーされた
放射能を浴びて帰巣本能を狂わされた
ビキニ島のウミガメの死に至るロードの
シーンを観直してみるのもよいかもしれません。
そうすればきっと、今年のお子様の
夏休みの作文は、これまでとは見違えるほど
エッジのキれあがったものになるでしょう。
ディズニーランドの思い出も結構ですが、

憲法9条改訂後の日本を生きなければならないかもしれない、
これからの子供たちには、核兵器への義しい怒りと
それをぶつける相手をきちんと教えてあげることが、
もしこのまま憲法改訂を阻止できなかった場合の、
ご両親のせめてもの責任ではないでしょうか。

以上、イルコモンズからの、六〇年目の
夏休み特選おすすめＡＶ情報でした。