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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼首相官邸前の「大きな音」とデモクラシーの再稼動
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「野田首相「大きな音だね」=官邸周辺の反原発デモに」
 「野田佳彦首相は29日夜、首相官邸を出て徒歩で公邸に移動する途中、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に抗議する官邸周辺のデモ隊の掛け声や鳴り物の音を耳にして「大きな音だね」と傍らの警護官に語った。驚いた様子だったが、そのまま立ち止まらず公邸に入った。デモはここ数カ月、金曜日ごとに行われており、この日も官邸周辺は「再稼働反対」と叫ぶ参加者と、警戒に当たる大勢の警察官がひしめき合い、騒然とした雰囲気。首相は25日の国会答弁で「シュプレヒコールの声は官邸にも届いている」と発言していた。」(共同通信 2012年6月29日)

 はじめこれをよんで、この男、よほど耳が遠いか、あるいは、アパシー状態なのだろう、と思った。

【アパシー】 「アパシーとは、無感動、無感情、無関心の感情麻痺のことを言います。例えば、閉じこもりの子の中には、感情を持たずに無表情のまま閉じこもっていくといったケースもあります。」(「思春期」ナビより)

 だが、よく考えてみたら、「大きな音」にしか聞こえないのも当然かもしれないと思いなおした。ランシエールによれば、もともと「デモクラシー」というのは、「政治に口出しをするなんて、とんでもない、けしからん、ありえない」と考えられていた「デモス(=民衆)」たちが、デモスのくせに、デモスの分際で、デモスであるにも関わらず、こともあろうか政治に口出しをする、という異例の事態とスキャダルからはじまったという。そのとき支配者や貴族たちの耳には、デモスたちがあげる「声」は、まったく意味不明のやかましい騒音か、野獣たちの雄叫びにしか聞こえなかったという。

 あの男が、人びとがあげる「声」を、ただの「大きな音」としか聞くことが出来なかったのは、人びとを「とるにたりないもの」としか考えてないことのあらわれである。金曜の夜、まるでシャリヴァリのように、首相宅の前に集まって、人びとがあげつづけた声には、デモクラシーのはじまりの場に響いていたデモスたちの声の、遠い響きが宿っていたような気がする。もしこういってよければ、「原発再稼動宣言」がきっかけに、これまで眠りこんでいたこの国のデモクラシーが再稼動したのだと思う。そして昨晩、強行された大飯原発の再稼動は、この国の人びとの心のなかに長いあいだ押しこまれて「制御棒」をひきぬいてしまったと思う。政府や役人たちは、いま自分のたちのやることなすことすべてが「裏目に出ている」ということに気づいてないのだろうか(大飯原発の再稼動で、首相官邸前の抗議はますます大きくなるだろう)。あるいは、気づいてはいても、もうそれどころではないくらい追い詰められていて、なりふりかまっていられないのだろう。原発はとまる。あとは時間の問題でしかない。
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by illcommonz | 2012-07-03 02:33
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