「宗教的原理、人間の自由、あるいは、未来永劫における社会発展といった「根源的な問題」が争点となるとき、「交渉」という方法が、双方ともに満足できる解決策をもたらすことはない。ある種の基本的問題においては「妥協」はあってはならないからだ。独裁政権が、民主化を求める人たちとの「交渉」を通して、「平和」を提供しようと言ったならば、それは不誠実なものというしかない。民主化を求める人たちは、「交渉」のプロセスのなかに独裁者が仕掛けた罠がひそんでいることに注意しなければならない。「根源的な問題」が争点となっている対決においては、「交渉」ではなく「抵抗」こそが変化をもたらすのに不可欠である。」(ジーン・シャープ 「交渉にひそむ危険性」(「独裁体制から民主主義へ」第二章より抜粋、一部改訳)
原発をやめさせることは、「未来永劫における社会発展」と「人間の生命の尊厳」に関わる「基本的かつ根源的な問題」なので、明日は「交渉・妥協・調停なき官邸内直接抗議」に徹しようと思う。
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[参考] ▼
ジーン・シャープ著「独裁体制から民主主義へ: 権力に対抗するための教科書」
「アメリカの非暴力闘争研究家による独裁政権打倒のロードマップ。本書は、東欧諸国の「オトポール!」、「アラブの春」やウォールストリート占拠など、すべての抵抗運動の渦中で人々に教科書として読まれた。史上数々の独裁体制を緻密に分析・研究した成果を踏まえ、非暴力の反体制運動の全体像を示し、誰もが展開できる具体的な小さな戦略を粘り強く続ける実践的な方法論を解き明かす。」