▼「大飯原発活断層の判断を先送り 専門家意見割れる」(2012年11月5日)
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「大飯原発の断層、追加調査要請へ」
「原子力規制委員会は関西電力大飯原発の「F―6断層」の現地調査から2回目となる7日の評価会でも、活断層か否かを判断せず、関電に追加調査を求めることになった。(中略) 原子力機構と関西電力は来年3月をめどに、追加調査の報告書をまとめる方針」(朝日新聞 2012年11月8日)
つまり、限りなくダークに近い「グレーな結果」がでてしまったので、いまそれを公表してしまうと、大飯原発を停止させなければならなくなる。なので、なにがあっても、「原発ゼロを目指さない」と公言/放言している自民党が政権をとる可能性のある「来年」まで、結果を隠蔽する、ということだろう。自民党だったら、たとえ活断層があっても、原発を停めないという、そういう判断なのだろう。
[質問] 大飯原発の「活断層」が確認されましたが、最終的には「原発ゼロ」を目指す?
[自民党] × × × × (全会一致で否決)
漱石がこれをみたら、こう云うだろう。
「人びとは、火山の火口のまわりで死のダンスを踊りながら、太陽がまた明日も昇ると信じて、楽しい人生だなどと言っている。紳士淑女、大学教授、政治家などは、進歩や文明開化の名において、虚偽に虚偽を重ね、自然を破壊し、自然に背いている。自然は復讐を奨励する。復讐は甘美である。「自然に背く害虫」である人間を殺すのは、自分達の女神である「自然の法」だ。彼等は進歩の名において、彼等よりもよきものを、彼等の堕落した水準にまで引きおろそうとしている。彼等のこの傲慢や術策の価値を、彼等に知らせねばならぬ。」(夏目漱石)
いまは「文明」が「経済」に、「進歩」が「成長」に変わっただけで、セレブと御用学者と政治家たちは、あいかわらず虚偽に虚偽を重ね、自然を破壊し、自然に背いている。人間が「自然に背く害虫」であるかはともかく、「原子力」という鬼神にとり憑かれた連中が「日本再生」とか「経済成長」の名のもとに、よきものを彼等の堕落した水準にまで引きおろそうとし、今日もまたテレビのなかで、死のダンスを踊っている。ダンス・ダンス・ダンス、太陽はまた明日も昇り、地震は起きない、津波もこない、エコノミー・ア・ゴー・ゴー! 山河やぶれても金あり、地獄の沙汰も金次第、子々孫々まで地獄へ道連れの、楽しい余生だな、原子力の亡者たち。