諸般の事情で、残念ながら今回は、
実現しなかった粉川哲夫さんとの
コラボレーション用に準備していた
サウンド・インスタレーションです。
手前の白いねずみは27MHzの
ラジコンでリモートコントロールが
でき、目を光らせながら猛スピード
で疾走している時にしっぽを回転
させると、激しくクラッシュします。
かたや、うしろに見える黒い箱は、
泣く子も黙らすザ・メイド・イン・USA、
プロ仕様の小動物撃退用強力電波
発振器「TRNSONIC CIX」です。
はじめは、日本でもよく売ってるネズミよけの
高周波発信機だと思って、キーーーーンとか
ピーーーーーという、音響系のグリッチーで、
インテリジェントな音を想像してナメてましたが、
あにはからんや、いざ、スイッチをいれてみると……
ビビビビビビ・ガガガガガガ・ガビガビガビガビ・ガガガガガガガガ!!!!!!!!
というラジオの「緊急警報信号」にファズをかけたようなすさまじく凶悪な音でした。
ネズミだけでなく、リス、コウモリ、クモ、ダニ、ノミなど、動物ごとに信号のパタンを
替える事ができ、我慢して聞き比べてみると、ネズミ用の音がいちばん悪質でした。
かなり指向性の強い音なので、ある方向にむけて動物を追い払うことができる、
ということはつまり、ある方向に動物を集めることができるということでもあるので、
映画「ウィラード」のようなこともできなくはないわけですが、でも、とりあえず、
使い途がなくなったので、当分は目覚まし時計がわりにでも使おうと思ってます。
どうも朝がニガテという方には、ひとの眠りと夢をこっぱみじんに
破壊する朝の最終兵器としておすすめします。