映画をみて、なみだをこぼした人間が、
はたして、どれだけ、いただろうか?
皆無、とはいわないまでも、おそらく、
その数は、おそろしく少なかったはずだ。
しかし、二十一世紀、どうやら事情が
かわるようだ。もしかすると、ひとは、
この映画をみて、泣く (かも)。
「アワーミュージック」 [予告編]
監督・脚本:ジャン=リュック・ゴダール
近作「愛の世紀」であたかも、まるで生まれてはじめて出会った敵のように、
「国家」をののしり、そして、「愛」をほぼ全面肯定してみせたゴダールが、
サラエヴォを舞台にした、この映画で「 」を、しずかに肯定してみせる。
世の批評家たちのゴダール像を、根本からご破算にしかねない、
このヌーヴェル・ゴダール映画を、肯定するか、しないか、それは……
やはり......見てから、きーめーよっと。
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[追記] 実は「映画史」2Aの「イタリア映画万歳」で、ちょこっとだけ泣きました。
あ、でも、ほんとに、ちょこっとだけですよ。ほんとですよ。ほんとだってば。