![]() はじめに、ふた、ありき
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![]() #画像の上をクリックするとポップアップして文字がよめます これは、いま、PCの前で転寝(うたたね)してて見た夢です。夢のなかでメール・ チェックしてたら、上の画像のようなメールがアマゾン・コムから届いてました。 よほどその注文がでたらめだったらしく、「ご注文がでたらめでしたのでしたので お知らせします」と文章まで何だかおかしなことになってました。それはさておき、 こんな夢を見たのは、もしや何か心に疚(やま)しいことでもあったのでしょうか? いえ、もちろん、そんなものありません。アマゾン・コムに注文したものは、この ブログの左にある「ライフログ」にアップしているようなものばかりですから。 ちなみに「ライフログ」というのは、exite ブログ(略してエキブロ)に付属してる アマゾン・コムと連動した機能で、エキブロの公式の説明によれば・・・ 「ライフログは書籍、CD、DVDなど文化的な人生のログとして残せる機能です」 ということなのですが、たぶんこの「文化的な人生」というのは「文化的な生活」の 訳しそこないだと思うのですが、それにしては、いつまでたってもこの訳が訂正 されないので、いつも不思議に思いながら見てます。ただ一面においては、 たぶん、こういうことだと思うのですけどね。 「ライフログは書籍、CD、DVDなど文化的な消費生活のログとして残せる機能です」 さらに露骨に云えば、これはログの姿を借りたアマゾン・コムの販促機能なのですが、 とはいえ、本や音楽や映画の中には、たとえそれが値段のついた商品のかたちを していても、その値段にはとても釣り合わないような素晴らしい内容のものや、値段 など到底つけられないくらい大きな価値を持ったものもたくさんあって、下手すると、 一生かかっても解消できないくらい大きなインパクトや感激や発見や問いを与えて くれるものがあるわけです。つまりは、それを消費にしてしまうかどうかは、ひとえに その受け手の側の享受の仕方にかかっているわけです。そしてもし、受け手がその 本や音楽や映画を、その値段以上の価値を持ったものとして受けとめた場合、その 商品としての価格に釣り合わない、その超過分の価値というのは、作り手から受け手 に贈られた、対価や代償を求めない無償のギフトではないかと思うのです。それは、 受け手にとっては、返済不可能な歓ばしき負債であり、いってみれば、資本主義の 商品市場経済のどまんなかに、見えないギフトエコノミーが成立しているわけです。 そういう見えないギフトエコノミーがあるからこそ、たとえ、それがアマゾン・コムの 宣伝になるとしても、この「ライフログ」を単なる買物リストではなく、これまでの人生 の中で授かってきたギフトの目録として何ら恥じることなく公開しているわけです。 ところで、最近はよく、このギフトエコノミーということが云われ、あたかもそれは、 資本主義の市場経済や商品流通の外部にあるかのように考えられがちですが、 実は、案外、そうではなくて、「ルパンの盗まれた手紙」のようにそれは、僕らの 目の前の商品の中にもあって、僕らはそれを見落としてしまってるのではないか、 と思うのです。そして資本主義とその商品経済を敵外視するあまり、そのシステム の中心に潜在しているこのギフトエコノミーの可能性を見過ごしてしまうとしたら、 それはずいぶん勿体ない話だと思うのです。 それに、もしこれから将来、新たなギフトエコノミーというものがあり得るとすれば、 それは資本主義以前のポトラッチやクラのような市場の外での交易の復活ではなく、 また地域通貨のようなローカルエコノミーの拡大でもなく、「そっちこそでたらめだ」 と云いたくなるくらい、異様に発達して肥大化した現行の資本主義のシステムに、 さかねじを喰わせるようなかたちで、そのシステムを反転的に転用し流用するなかで、 寄生的に発現してくるのではないかというのが、イルコモンズのヴィジョンなのです。 (とはいえ、これはあくまで根拠の薄い直観でしかないのですが)。 それにしても、つい今しがた見た夢の中で、資本主義の商品経済の急先鋒である アマゾン・コムから届いた「でたらめな注文」とは、一体、どんな「でたらめな注文」 だったのでしょうか。アマゾン・コムの、ビジネスのコモンセンス(常識)をおびやかす、 「でたらめ」としか思えないそのイレギュラーでイルなオーダー(注文)とは、はたして どんなオーダー(命令)だったのか?そういうちょっと狂ったアングルから、想像力を はたらかせて、詩的にあれこれ考えてゆくと、案外、その先に、資本主義のOSの上で 起動し展開してゆく新たなギフトエコノミーのアプリケーションが見つかるのではない か、などと、まだ半分寝呆けたようなことを考えています。でも、子供の頃に読んだ 本によると、ミシンはその発明者が夢の中で見たヴィジョンがもとになって発明された ものだということなので、ここはひとつ、夢から出たなんとやらで、「資本主義に対する でたらめな注文」という今日の夢のそれをもとに、これまた一種のギフトエコノミーの 場であるこのブログを使って、これからまた少しギフトエコノミーについて考えてみよう と思ってます。というのも、もともとイルコモンズというのは、その実験でもあるので。
by illcommonz
| 2005-10-24 02:50
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