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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼イルコモンズ「アーティヴィズムとクラフティヴィズム」(PARC自由学校)
▼イルコモンズ「アーティヴィズムとクラフティヴィズム」(PARC自由学校)_d0017381_23495867.jpg
イルコモンズ「アーティヴィズムとクラフティヴィズム」(PARC自由学校)
■講師:イルコモンズ
■期間:2014年6月~12月(全11回 原則として土曜日19:00~21:00)
■受講料:30,000円(※クラフトにかかる材料費などは除く)
■定員:20名

※現在のところ、申込者が3名で、このままだと開講されない可能性もあります、受講の申し込み、どうぞよろしくおねがいします。申し込みの〆切りは、5/24 です。

【概要】(全文)
 現代のアクティヴィズム(=社会運動)とアートの関係について、アダモフスキーはこんなふうに書いています。「伝統的なたたかいの文化」では、アートが採用される場面はごく限られていた。よくてせいぜいアクセサリー扱いだった。しかし「新しい世界をいま・ここでつくること」がアクティヴィストたちの主要な課題となってからは、アーティストとアクティヴィストの仕事は、かつてないほど近づいており、互いに創造性をシェアしている」。もともと芸術運動と社会運動は密接な関係にありましたが、それが再び近づいてきているようです。特に3.11の大震災と原発事故の後、多くのアーティストが「アートに何ができるのだろうか?」と自問しました。「アートに何ができるのか?」という問いは倫理的で義しい問いですが、この美しい問いに比べ、その答えは宿命的に貧しいものです。「アートにできることは何か」といえば、それはアートであり、アートでしかないのです。ただしそれは「アートのためのアート」ではなく、「社会のためのアート」であることは云うまでもありません。アートを使った社会運動のことを「アーティヴィズム」と呼び、JRやバンクシーをはじめとする表現者たちが、ギャラリーとストリートを往復しながら活発な活動を行っています。一方、インディペンデントであることを重視するアクティヴィストたちも、自分のものは自分でつくり、それをシェアするという、「クラフト」を通した社会活動を行っています。それを「クラフティヴィズム」と呼びます。このクラスでは、同時代のアーティヴィストやクラフティヴィストたちの活動をはじめ、ものづくりの大切さを説いた人びと(ウィリアム・モリス、宮沢賢治、ヨーゼフ・ボイス、花森安治)の考えを紹介しながら、社会運動に活用できる様々なツールをつくってゆきます。かつてガンジーはこう云いました。「しあわせとは、あなたが考えること・言うこと・行動することが調和している状態のことです」。そうでなら、アーティヴィズムとクラフティヴィズムは、私たちが、考えること・言うこと・行動することとに加え、つくることを調和させることのできる「しあわせな社会活動」ではないでしょうか。

【内容】(全文)
■「同時代の「アーティヴィスト」たち」 6/7 【映像と講義】
  アートを使った社会運動のことを「アーティヴィズム」とよびます。最初の授業では、世界の様々な問題にアートの手法を使ってとりくんでいる同時代のアーティヴィストたち(JR、バンクシーなど)の活動を映像を使って紹介してゆきます。

■「同時代の「クラフティヴィスト」たち」 6/21 【映像と講義】
 誰でもできる簡単な工作や手芸を応用した社会運動のことを「クラフティヴィズム」と呼びます。この授業では、同時代のクラフターたち(ニッタプリーズ、スゥーンなど)の活動を映像を使って紹介してゆきます。

■「技能的実践家としてのアーティヴィスト/クラフティヴィスト」 7/5 【実演】
 アーティヴスト/クラフティヴィストとはどんな存在でしょう。美術家の白川昌男はこう書いています。「現在の社会においては「職業としてのアーティスト」ではなく、「技能的実践家としてのアーティスト」という概念の方がより有効だと思える。誰もが行なえることを率先して様々にやってみせる文化活動の専門家がアーティストということになるだろう」。この講義では、実践的技能家としてのアトミックサイトやイルコモンズの活動を紹介します。

■「ナウトピアの政治と「いつかではなく、いま・ここで」の工作」 8/2 【講義】
 アダモフスキーは「新しい世界をいま・ここでつくることがアクティヴィストたちの主要な課題となった」と指摘していますが、どういうことでしょう。これは「予示的政治」や「ナウトピア」とよばれる現代のアクティヴィズムの新しい傾向で、もともとは「この世界であなたが見てみたいと思う変化に、あなたがなりなさい」というガンジーの言葉がもとになっています。内田樹の言葉を借りれば、「あらゆる運動体はそれが理想としてめざす未来社会の萌芽的形態でなければならない」ということです。この授業では、現代の社会運動のなかで、なぜつくることが重要とされているのかについてお話します。

■「バッドアートを讃えよう、ブリコラージュのすすめ」 9/6 【講義】
 ウッラマーリア・ムタネンは、クラフティヴィズムには資本主義の市場経済とは異なる別の経済(エコノミー)があると指摘し、「クラフターにとっては、金銭の取引きよりも、物々交換や会話の方が、より重要だ」といっています。一方、アーティヴィズムには、これまでのアートとは異なる価値観や方法論があり、それは「コミュニティ・アート」や「バッドアート」と呼ばれるものと親縁性があります。この講義では「コモンズ」「ギフトエコノミー」といった考え方のほか、「ブリコラージュ」という方法論について、お話します。

■「暮しのなかのアーティヴィズムとクラフティヴィズム」 9/20 【講義】
  花森安治は、こんなふうに書いています。「こんどの戦争に、だれもかもが、なだれをうって突っ込んでしまったのは、ひとりひとりが、自分の暮しを大切にしていなかったからだと思う。人は暮しの中身がまずしいと、投げやりになり、いっちょやれ!と、おおきいことをやりたくなる。そうやって、戦争になだれ込んでしまった」。だからこそ、花森安治は「暮しの手帖」を通して、日々の暮しをゆたかにするための、ものづくりの大切さを伝えようとしました。「民衆の芸術」を説いたモリスや、「芸術をもてあの灰色の労働を燃やせ」と書いた宮沢賢治もまた、生活を向上させるものづくりの重要性を説いてきました。自分が求めるものを、いま・ここにある自分の日常生活のなかでつくりだそうとするクラフティヴィズムにも、その精神が受け継がれています。この講義では、ささやかだけど、自分にとってかけがえのない日々の暮しを肯定し、大量消費や戦争に抵抗する暮しのなかのクラフティヴィズムについてお話します。

■「ストリートドラムとキャセロール」 10/18 【講義と実演】
 後半の授業では、アーティヴィズムとクラフティヴィズムの実践として、デモや抗議活動の現場で役にたつツールをつくります。2003年のイラク反戦デモから生まれた「サウンドデモ」の登場以来、音と音楽はデモに欠かせないものになりました。実際、多くのデモで、楽器やドラム、鳴り物での参加がよびかけられていますが、デモにはどんな楽器や鳴り物が適しているのでしょうか。この授業では、台所用品を使った「キャセロール」や、ペール缶を使ったストリートドラムなどを参考に、デモで使える楽器や鳴り物をブリコラージュの手法で設計します。

■「ドラムでコムニタスをつくる」 11/1 【制作と実技】
 現代音楽家のジョン・ケージは「あるモノが何であるかを知りたければ、それを叩いてみるとよい」といいました。この授業では、フライパン、鍋、ペール缶、空き缶、ポリタンクなど、叩くと音のするものを持ち寄り、それらをブリコラージュして、デモ用のドラムや鳴り物をつくります。ドラムとパーカッションはデモや抗議の声をより大きく、より強くし、コールに勢いと弾みを与えるものであると同時に、コールにレスポンスを返し、「コムニタス」とよばれる一体感をつくりだすものです。

■「ホンクで警告を発する」 11/15 【制作と実技】
 「ホンク」とは警笛音のことです。警笛は目の前で何か異変が起きている時や危険な状態があるときなどに、それを知らせるためのものです。デモや抗議には、社会のなかで起きている異変や危険を知らせ、警告を発するという側面もあります。この授業では、ストロウ・リードやカラーコーンを利用して、デモや抗議の場で使えるホンクをつくります。

■「デモ楽器の三原則」 12/6 【実技】
 自分でつくったデモ用のパーカッションやホンクには、ふつうの楽器のように、正しい演奏方法や教則本というものがないので、自分で何度も試行錯誤をくりかえし、さぐりあてなければなりません。この授業では、簡単なピックアップ・マイクを使って、自分がつくったパーカッションやホンクの潜在能力を知り、それを改良したり拡張する実験をおこないます。そこで忘れてならないのは、次の原則です。すなわち、デモ/抗議用の楽器は「きれいであってはならない。うまくあってはならない。ここちよくあってはならない」です。

■「ドラムサークルをやろう」 12/- 【合奏】
 自分でつくったパーカッションとホンクを使って、みんなで「ドラムサークル」をやりましょう。ドラムサークルは「指揮者のいないオーケストラ」で、ルールはありません。そのかわりに、ひとつだけ「コンセンサス(合意)」があります。それは「リズムがあわない人をとがめてはいけない。その人は、あなたが忘れてしまっているもっとおおらかで、のびやかなリズムにテンポをあわせているかもしれないからだ」というものです。最後の授業では、ドラムサークルを通して、このクラスでとりあげてきた「予示的政治」や「クラフターの経済」「コモンズ」などについてもう一度、ふりかえります。

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[参考文献]
イルコモンズ「〈帝国〉のアートと新たな反資本主義の表現者たち」「VOL アート/資本主義」第3号 以文社
イルコモンズ+成田圭祐「アーティヴィズム・ナウ!~たのしいアクティヴィズムと野生のアート」「美術手帖」2012年3月号 美術出版社
イルコモンズ「実存的ステンシル主義者の報復とファンタジー」「ユリイカ」2011年8月号 青土社
by illcommonz | 2014-05-13 23:55
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