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![]() 今週の週末は、上野でこれを見てきます。 会期終了間際になって、余った招待券を おすそわけしてもらったので見てきます。 シグマー・ポルケ展・不思議の国のアリス 2005年10月1日(土)~30日(日) 上野の森美術館 ポルケは、ドイツにまだ東と西があった時代に、リヒターなんかと一緒に 東から西に渡ってきた画家で、今月の『美術手帖』のインタヴューにも 読める通り、体制批判的であることを、何ら隠そうとしない気骨のある 画家で、それはインタヴューの冒頭の発言からもうかがえるとおりです。 そのポルケの作品の真骨頂はやはりコラージュで、見かけの粗っぽさ とは裏腹に、緻密に計算されつくされた層の重合(superposition)が つくりだす画面の上の無数の小さな爆発は、よく云う、手術台の上での 何とやらではなく、詩人が目を離した隙に、手術台の敷布にこうもり傘を ガガガガガガガガガと縫いつけて、イメージの世界の外に走り去ってゆく、 素敵に狂ったミシンの暴走のようです。 ---------------------------------------------- [追記]ということで見てきました、ポルケ展。「日本初の本格的な個展」 という割には、正直なところ、やや作品点数が少ない気もしましたが、 今回は「作家蔵」のプレイベート・コレクションを作品を中心にした展示で、 しかもドイツ政府からオフィシャルな資金援助が得られなかったということ なので、その意味で、今回の展示はポルケ自身によるポルケのための アンデパンダンな個展、インディーズ・エキシビジョンだと了解した上で 見ましたが、それにしても、さすがはポルケ、展示のいちばんはじめに 「おまわりブタ」をもってきたところに、ころんでもタダでは起きないぞ、 という国家や権力に対する不屈の精神が伺えて、なかなか痛快でした。 ちなみに今回の展覧会のタイトルになった「不思議の国のアリス」は、 ドイツの現代美術絵画というよりもむしろ、アムス(テルダム)のコーヒー ショップ(ドラッグ喫茶)にたちこめるパープルな煙の臭いのするサイケな 作品でした。あと、子供むけのキンダーブックが元ネタになってる「魔方陣」の 連作は、ボイスが傾倒したシュタイナーの神秘主義とかゲーテのそれに 対するひやかしのようでちょっと笑えました。それから「否定的価値」の まるで深みのない暗闇の図やおそろしく投げやりなドローイングは、 中原昌也の作風とどこか通じるところがあって、これもかなり愉しめました。 最後に、RAF・バーダー・マインホフ・グルッペの爆弾闘争をモチーフにした 「網点」の絵を眺めながら思ったのは、リキテンシュタインの網点がパルプ・ マガジン・コミックスのそれからきているのに対して、ポルケのそれは、 タブロイド新聞の事件写真の網点からきているのだなということでした。 ということで、次回はぜひ、ドイツ政府をうまくまんまとまるめこんで、本当に 「本格的な個展」が開かれることを願ってます。そのときに、見たいのは、 たとえば、こんな作品です。 ![]()
by illcommonz
| 2005-10-29 21:52
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