はじめに、ふた、ありき
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「ディス・イズ・ワット・デモクラシー・ルックス・ライク (THIS IS WHAT DEMOCRACY LOOKS LIKE) 」のチャント(=コール)は、1999年11月、米国・ワシントン州シアトル市でのWTO(世界貿易機構)に対する抗議行動から広まった。 当時、WTOが、自然環境、労働、食、その他さまざまな面で、世界の「民主主義を破壊している」との考えから、このコールが選ばれ、建設現場のクレーンを利用し、民主主義とWTOが相反(あいはん)することを示した巨大なバナーがシアトルの空に掲げられた。 ▼「1999年のディス・イズ・ワット・デモクラシー・ルックス・ライク」 この抗議は、同名のドキュメント映画「THIS IS WHAT DEMOCRACY LOOKS LIKE」(2000年 日本公開なし)として記録され、その映画の後半に「ディス・イズ・ワット・デモクラシー・ルックス・ライク」のコールが登場する。 【図版】「わたしたちが勝ってしまいそうだ」 シアトル市の中心部を占拠した大規模な抗議行動により、WTOの年次総会は中止を余儀なくされ、これはグローバリズムに抗議する「グローバル・ジャスティス・ムーヴメント」にとって最初の大きな勝利となった。 ▼映画「バトル・イン・シアトル」予告編 この抗議行動は、後に「バトル・イン・シアトル」(スチュワート・タウンゼント監督 2008年) というタイトルで映画化され、その予告編でも「ディス・イズ・ワット・デモクラシー・ルックス・ライク」のコールをきくことができる。 ▼「マディソン市議会の占拠」 シアトルの抗議以後、このコールは世界中にひろまってゆき、2011年、米国・ウィスコンシン州のマディソン市で、同市の予算削減策に抗議する教員や公務員、看護師たちが、同市の議事堂を二週間あまりにわたって占拠した際にも、このコールが採用された。 ▼「オキュパイ・ウォール・ストリート」(2011年10月5日) ▼「オキュパイ・シカゴ」(2011年10月) 2011年9月、米国・ニューヨーク市のウォール街ではじまった「オキュパイ・ウォールストリート(OWS)」の際には、「ディス・イズ・ワット・デモクラシー・ルックス・ライク」というフレーズはもともと、民主主義を目にみえるかたちで示そうとしたコールなので、「テル・ミー (tell me)・ワット・デモクラシー」よりも、「ショウ・ミー(show me)・ワットデモクラシー」のほうがよりふさわしいのでは、という参加者の提案から、ニューヨークやシカゴのデモでは、「ショウ・ミー」ではじまるコールが好んで使われた。 ▼SEALDs「ディス・イズ・ワット・デモクラシー・ルックス・ライク」(2015年7月15日) 日本では、2015年、安倍政権の「安全保障法制」に反対する「SEALDs」(元SASPL)が、国会前抗議とデモではじめてこのコールを導入し、それと平行して「民主主義ってなんだ?」「これだ!」という日本語のコールとレスポンスを定着させた。 当時、日本は上の図のような状況であったため、このコールの導入はタイムリーかつアクチュアルだった。 このコールのリズムは、いわゆる「裏拍(うらはく)=オフビート)」で、一般に「日本人は裏拍をとるのが苦手だ」といわれるが、思春期にジャズやロック、テクノやラップ、J-POPを聴いてきた人たちなら、それほどむずかしいものではない。大切なのは、ブルース・リーがいうように、「考えるな、感じよ」である。年齢や世代は関係ない。ただ、世代によって、そこで感じればいいもの、つまり、自分の心に思いうかべる(「オン・マイ・マインドする」)音楽や曲が違うだけである。どの世代も、それぞれに裏拍の音楽や曲に親しんできたし、そのリズムに心を踊らせてきたはずなので、それを心に浮かべれば、自然とこのコールのリズムに乗れるはずである。たとえば、こうである。 【30代から40代】 ▼イギー・ポップ「ラスト・フォー・ライフ」(※映画「トレインスポッティング」OP曲) ▼岡村靖幸「晴れのちブルーボーイ 2010」 (※沢田研二&EXOTICS のカバー) 【50代から60代】 ▼ザ・ドアーズ「タッチミー」 ▼ダイアナ・ロス&ザ・シュプリームス「恋はあせらず」 【70代から80代】 ▼ベニー・グッドマン&ジーン・クルーパー「シング・シング・シング」 「ディス・イズ・ワット・デモクラシー・ルックス・ライクの」コールがはじまったら、それぞれの世代は、「トレインスポッティング・オン・マイ・マインド」、あるいは、「モータウン・オン・マイ・マインド」と唱え、心のなかで思い出のオフビートを刻めば、どの世代でもコールできるはずである。 (以上、イルコモンズのツイートとブログより転載して再編集)
by illcommonz
| 2015-09-30 22:41
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