はじめに、ふた、ありき
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(イルコモンズの「文化人類学解放講座」本年度最終講義録)
最後の二回の講義は、グローバリゼーションについての、様々な映画や ドキュメント・フィルム、ビデオ・クリップ、インディペンデント・ムービー、 グラフィックなどを、DJのようにつなぎあわせながら見てゆくことで、 いままさにリアルタイムで進行しているグローバリゼーションの現状と その最新の動向について知り、それについてアクティヴに考えてみたい と思います。まずは「知ること」、それが行動の第一歩です。 --------------------------------------------------------- ▼ザ・ブッシュマン・リターンズ 「"理性はいらない (NO REASON)" だって!? こりゃ、いよいよ 神さまたちは頭がおかしくなったに違いない(The Gods must be crazy)」 *コカ・コーラのキャッチコピー「NO REASON, COCA-COLA」より --------------------------------------------------------- ▼法人企業の精神分析 ・他人への思いやりがない。 ・人間関係を維持できない。 ・他人への配慮に無関心。 ・利益のために嘘を続ける。 ・罪の意識がない。 ・社会規範や法に従えない。 【診断結果】完全なサイコパスです (映画「ザ・コーポレーション」より) (参考) 映画「ザ・コーポレーション」オフィシャルサイト --------------------------------------------------------- ▼新たな帝国(ネグリ+ハート)の惑星 #ムーアの悪夢 「いま僕らは不気味な歴史の転換期に来ている。 やがて候補者は1人になり、政党は1つになり、 企業も1つになる時代がやってくる。そうなれば、 悪の帝国の幕開けで、行く先はひとつ..」 (映画「ザ・ビッグワン」より) (参考) ネグリ+ハート『帝国』、スチャダラパー「帝国の影」 --------------------------------------------------------- ▼グローバリゼーションの光と影 #グローバリゼーションのA面: 地球市民、多文化の共存、ひとつの地球に生きる #グローバリゼーションのB面: 地球規模での貧富の拡大、資本主義の覇権、 ひとにぎりの人間だけが... 「グローバリゼーションは災厄だ」(メキシコの農民) --------------------------------------------------------- ▼貧富の惑星 NLC監修 CRA制作 「ミッキーマウス、ハイチへ行く ウォルト・ディズニー社の搾取のサイエンス」1996年 Mickey Mouse Goes to Haiti: Walt Diseney and the Science of Exploitation. カラー 17分 ハイチの「低賃金工場 sweat shop」で 製造されているディズニーTシャツの価格と アメリカの工場労働者の時給を聞いて驚く ハイチの人びと。 しかし本当に驚くべきなのは、ハイチでの 時給(約US30セント)の方である。 ハイチのディズニー工場の実情を知って 「私たちは何をしなければならないのか?」 とチャールズ・カーナガンに問いかえす男性。 さしあたりまず、最初にしなければならないのは、そんな最低賃金 (どうにか死なずにただ生き(のび)てゆけるだけの額)で暮らさねば ならない人びとの存在とその暮らしを想像することではないだろうか。 (参考) ジェレミー・シーブルック『世界の貧困』 (関連) ディズニーの著作権について ローレンス・レッシグ「フリーカルチャー講義」 セクション2「ソニー・ボノ法(別名:ミッキーマウス保護法)」 --------------------------------------------------------- ▼路上の子供たち サンドラ・ウェルネック監督 「路上の子供たち」 1996年 「ブラジルでは、700万人の見捨てられた 子供たちが、路上で暮らしている。[...] 1990年だけで420人の子供が抹殺された。 「彼らは、最低賃金で暮らすより、リスク を犯してでも、太く短く生きることの方を 選ぶのです」 「まず第一に、経済成長のなかでの所得 分配をより公平にすること」 ................................................................ (参考1) ディアス&リートヴェーク「ディヴォーショナリア」 1993年のヴィガリオ・ジェラウ事件、カンデリア事件 (ともに路上で生活する子供の虐殺事件)の翌年 から1995年にかけて、現代美術家のディアス& リートヴェークは、ブラジルの「ファヴェーラ(スラ ム街)」で暮らす子供たちと共同で「ディヴォーシ ョナリア」という作品を制作し、ブラジル国内で展示 を行った。それから8年後の2003年に、そのプロ ジェクトのドキュメントビデオを制作したとき、その プロジェクトに参加していた約600人の子供のうち、約半数近くがすでに死亡して いた事が分かった。「路上の子供たち」が制作されたのもちょうど同じ頃で、それから 10年が経過した現在、はたして、この映画に出てくる子供たちのうちの何人が生き のびることができたのだろうか。ドキュメントフィルムと劇映画の違いは、そこにある。 劇映画の中の人物たちは、その映画が終われば、その役とは別の生活があるが、 ドキュメント・フィルムのなかの人物たちは、映画の後もその役を現実として生きな ければならない。 (参考2) 映画「シティ・オブ・ゴッド」 「バス174」 前者はファベーラの子供たちの抗争を描いたギャングストーリー。後者は2000年に 起きたバスジャック事件のドキュメント、犯人の若者はカンデリア事件の生き残りだった。 --------------------------------------------------------- ▼資本主義の惑星 CRA制作 NLC監修 「グローバリゼーションの隠れた素顔」 2003年 The Hidden Face of Globalization. カラー 34分 *バングラデシュのディズニーの「低賃金工場」 の労働者に取材したドキュメント・フィルム ....................................................................... ▼ひとにぎりの人びとの惑星 #企業という新たな帝国 #資本主義の惑星 「ディズニーのCEOのマイケル・アイズナーは1時間に 9,783ドル稼ぎ、ハイチの労働者は1時間に28セント しか稼げない。アイズナーの時給を稼ごうと思ったら、 ハイチの労働者には、16年以上かかるだろう。アイ ズナーが96年にストックオプションで得た1億8千 100万ドルで19000人のハイチ労働者とその家族を 14年間養うことができる」 #現実の世界(日常)をみすぼらしく、つまらないものに見せているのは何か? 一貫性のない大量のイメージ、誇張された描写、奇妙な創造物に、 民主的な詩人の作品が圧倒されてしまうことを、私はおそれる。 その空想的な脳の産物は、ときに現実の世界をつまらないものに 見せてしまうかもしれない (トクヴィル) トクヴィルのこの予言は的中し、私たちはいま、それらに囲まれて 暮している。黄金に輝くアーチ、異常に美しく滑らかな看板、ウソ くさいテーマパークをうろつくアニメキャラクター。こどものころ、 私はこれら奇妙な創造物のとりこになった。ニセモノの誘惑は 私の心をつかんで離さず、私は光り輝く完璧なウソの世界に 消えてしまいたいと思った。これはおそらくテレビの影響であり、 あまりにも早くディズニーランドに行ってしまったからであり、 ショッピングモールの影響でもあったが、ちょうどトクヴィルが 1835年に指摘したように、現実の世界は、これに比べて、 とてもみすぼらしく見えた。両親はしょっちゅう私を街から 連れ出した。カナダの大自然にふれさせ、家族とともにある 喜びを体験させようとした。しかし私はとくに感動しなかった。 5、6歳だった私は、マクドナルド、テキサコ、バーガーキング などの人工的な看板が見えてくるのを車の中で首を長くして 待ち望んだ。私が好きだったのは、シェルの看板だった。 明るくて漫画のようで、もしこれに登って触れるならそれは まるでテレビの世界のような手触りだろうと確信していた。 私たち兄弟は、ピカピカの箱にはいったファーストフードが ほしくて、とまってくれとよく親にせがんだ。私がシェルの 看板に夢中になっていただけでなく、私の兄は6歳にして テレビCMのジングルを覚える天才になっていた。両親は そのバカな歌をやめろと本気で怒った。なぜそんなに怒る のか私にはわからなかった。しかし、いまでは両親の痛み がわかる。奮闘努力した末に、わが子をゼネラルミルズの広告をしてまわる子に 育ててしまったのだから。漫画やファーストフード店は、誘惑に満ちた声で子供に よびかける。生身の人間である親がそれに太刀打ちできるはずがない。どの子供 も漫画の世界にふれていたい。だから、年間161億ドルの巨大産業となるのだ。 ナオミ・クライン「ノー・ロゴ」(邦訳『ブランドなんか、いらない』)より --------------------------------------------------------- ▼世界は売り物ではない #マクドナルドのどこがいけないの? *テキストはMcSpotlightのサイトを参照 #ジョゼ・ボベとラルザックによるマクドナルド破壊事件 【活動家ら3万人集結へ 仏のマック破壊裁判】 ホルモン肥育牛肉をめぐる欧州連合(EU)と米国の農産物 貿易紛争で昨年8月、フランス南部ミヨーのハンバーガー店 マクドナルドを「米国の象徴」として破壊、器物損壊罪などに問われたジョゼ・ボベ 被告(47)ら11人の公判がミヨー軽罪裁判所で30日、開かれる。「グローバリゼー ション(経済の世界市場化)との闘争」を呼び掛けたボベ被告の主張は国境を超えて 共感を呼び、支援者らは「市場万能主義を問う裁判」と位置付けている。人口2万の ミヨーに、昨年11月の世界貿易機関(WTO)のシアトル閣僚会議に匹敵する 3万人以上の活動家が集結する。弁護団によると、判決は7月1日午後言い 渡される予定。EUによるホルモン肥育牛肉の禁輸措置を違法と裁定したWTOと、 欧州産の高級農産物に高率関税制裁を科した米国に抗議するボベ被告ら中小 農家組合「農民同盟」のメンバーらは昨年8月12日、建設中のマクドナルドの 工事現場に侵入、柱や壁などを破壊した。その後も「フォアグラの国にホルモン 肥育牛肉はいらない」とのスローガンに賛同した農民らが全国約百カ所のマクド ナルドで店内に肥料をまくなど「闘争」を拡大。ボベ被告は保釈後シアトルに渡り、 WTOに対する数万人規模の抗議デモに参加、「新しいフランス農民」として人気 を集めた。(共同通信 2000年6月29日) Indymediaによる ジョゼ・ボヴェへのインタヴュー (rm 805KB) ........................................................................... (参考1) マティアス&クリストフ編 「ストリート・パーティ」. (参考2) モーガン・ スパーロック監督 「スーパーサイズ・ミー」2004年 --------------------------------------------------------- ▼WTOなんか、いらない フォーカス・オン・グローバル・サウス制作 「WTOのどこがあなたのためによくないのか」2003年 WTO: Why Is It BAD for You? 日本語版[前半部のみ] (wmv 9.0MB) 世界貿易機構(WTO)事務局長 マイケル・ムーア ........................................................................... フォーカス・オン・グローバル・サウス制作 2005年 「WTOのどこがあなたのために本当によくないのか」 WTO: Why Is It REALLY BAD for You? 予告篇(mpg 4.1MB) 本篇(dat 250MB) (参考)C・スミス+D・オルマン+S・プライス監督 「ザ・イエスメン」 2003年 予告篇 「世界の低賃金労働収容所は現代の奴隷制である」 (WTO代表H・H・アンルー) --------------------------------------------------------- ▼アンチ・グローバリズムからグローバリズムを考える #メディアを使ってグローバリズムに抗する人々 「バリーの見解」 サイモン・ロブソン 「コピーライト・クリミナル」 ケンブリュー・マクロード 「ノット・イン・アワ・ネーム」 ソウル・ウィリアムズ 「TV・ターン・オフ」 アドバスターズ --------------------------------------------------------- ▼世界の路上から 「路上は人びとが 最後にたどりつく、 行き止まりの場所となっている」 (映画「路上の子供たち」より) そして反撃は始まった.... 「リクレイム・ザ・ストリート:ザ・フィルム」 「リクレイム・ザ・ストリート1998バーミンガム」 「インファーナル・ノイズ・ブリゲード」 「サウンドデモ 2003-2004」 「ミュータント・ストリートパーティー2004」 「ロンドン・クリティカル・マス2005」 「あるプラカードには「抗議運動は世界中で起こるだろう」とあった」 ナオミ・クライン「ノー・ロゴ」より --------------------------------------------------------- 【予告1】 抵抗の儀礼と文化のかきまわし #国家に抗する社会 (ビデオ「サパティスタ」「山からの嵐」) #帝国に抗する人びと (ビデオ「シアトル決戦」「キロメートル・ゼロ」) #リクレイム・ザ・ストリート (ビデオ「路上の年」「Schニュース・アット・テン」) #カルチャー・ジャミング (ビデオ「カルチャージャマーズ」) #デモクラシー・ナウ (「DVD「これがデモクラシーというもの」) 【予告2】グローバル・ウォーズの時代~野蛮はどっちか? ゴドフリー・レジオ監督 「ナコイカッツィ」2002年 音楽:フィリップ・グラス ヨーヨー・マ- BNF制作 「第4次世界大戦」 2004年 音楽:ムスリムガウゼ エイジアン・ダブ・ファウンデーション
by illcommonz
| 2005-11-29 23:14
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