はじめに、ふた、ありき
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▼作者不詳「鯰絵」(1855年) (大鯰を懲らしめる民衆を描いた鯰絵) 【鯰絵】(なまずえ) 「鯰絵は、江戸時代の日本で出版された、ナマズを題材に描かれた錦絵(多色刷りの浮世絵)の総称である。大鯰が地下で活動することによって地震が発生するという民間信仰に基づいており、1855年(安政2年)10月2日に起きた「安政の大地震」の後、江戸を中心に大量に出版された。当時の書籍や浮世絵は幕府の検閲を受けていたが、鯰絵はほぼすべてが無届けの不法出版であり、取締まり逃れのため、作者や画工の署名が無いものが多い。鯰絵には、多種多彩な構図が用いられた。大鯰を懲らしめる庶民の姿を描いた合戦図が特に知られる。これらは必ずしもオリジナルの画題・構図で描かれたわけではなく、地震以前に知られていた浮世絵や民画をパロディ化したもの、当時流行していた世俗の文化を取り入れたとみられるものが多数ある。地震の発生直後から出版が始められた鯰絵は、身を守る護符として、あるいは、不安を取り除くためのまじないとして庶民の間に急速に広まり、流行が収束するまでのおよそ2ヶ月の間に多数の作品が作られた。」(ウィキペディアより抜粋) ▼作者不詳「要石で鯰をおさえこむ鹿島大明神」(1855年) ▼作者不詳「要石で鯰をおさえこむくまモン」(2016年) ▼歌川豊国「ひゃうたん鯰/名画尽の内所作事」(1857年) ▼熊本県「くまモン」(2016年) ▼「くまモン」使用の許諾不要に…支援や募金活動 「熊本県は19日、県のゆるキャラ「くまモン」のイラスト利用申請を、熊本地震被災地支援チャリティーイベントや募金活動に限って、許諾不要の届け出制にすると発表した。県くまもとブランド推進課によると、従来は申請から約3週間かけて審査していた。しかし地震発生以降、「支援するために、くまモンを使わせてほしい」との要望が18日だけで約10件寄せられたため、柔軟に対応することにした。同課所定の用紙とデザイン画をメールで提出することで使用を認める。後日、支援活動の内容を報告してもらう。使用料は、熊本のPRにつながれば国内企業は原則無料。」(毎日新聞2016年4月19日) [トリックスター] 「鯰は、地震をひき起こすものとして版画に描かれるが、しかしそれと同時に、世界の更新者のみならず冨や幸運をもたらす者としても、つまり典型的なトリックスター形象として表現されている。」(コルネリウス・アウエハント「鯰絵 民族的想像力の世界」1964年) ▼作者不詳「世直し鯰の情」 擬人化されたナマズが、被災者の救助を行っている。 ▼作者不詳「世直しくまモンの情」 くまモンが被災地の復興を行っている。 [野生の思考] 「鯰絵をとおして江戸の庶民たちが表現した土着的なリスク思考のなんと深く豊かであったことか。地震や火災で縁者を失ったものもあったろうし、焼け出されて着の身着のままの人びとも多かっただろう。そういう庶民が、ウィットに富むこれらの鯰絵を手にして、悲しみにうちひしがれながらも心には微笑をたたえているのである。鯰絵には自分たちを襲った災害の張本人である自然が、名指しで糾弾され批判されている。しかし、庶民はその張本人を恨むのでもなく敵意を持つのでもなく、災害をももたらす自然の本質を理解した上で、知性とユーモアをもって、乗り越えがたいほどの困難を乗り越えようとしているのだ。江戸の庶民には、人間が自然の一部分であることが、はっきりと自覚されていた。そこからぎすぎすしたところの少しもない、感傷性に溺れることもない、こうした知性豊かな表現が生まれたのである」(中沢新一「プレート上の神話的思考」2013年) [社会批評] 鯰絵は、当時(安政期)の社会不安(ペリーの浦賀来航など)や経済格差(富裕な町民と貧しい庶民)を風刺し、世直しを訴えている。 「何とどうだ、こう揺すぶったら、ありったけ、出さずばなるまい。さあ、今までためたその金を、残らず、はきだしてしまえ。そうすると、多くの人が、喜こぶは」【富の再分配】 「神のお留守をつけ込んで、のらくら鯰がふざけだし、後の始末を改めて、世直し、世直し、建て直し」【社会改革】
by illcommonz
| 2016-04-25 09:26
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