▼BBC「分断のアメリカ まるで異質な部族同士のよう」(2016年)
「アメリカの「リベラル」と「保守派」の分裂は、政治陣営の対立というよりは、まるで「異質な部族同士」のようだ。「ピュー研究所」が指摘するように、アメリカの政治や選挙では、有権者の思想・人生観の隔たりが年々拡大している。それとともに、有権者の支持を得るため、候補たちの主張も「中道」から遠ざかり、より「過激」になりがちだ。」(「BBCニュース」2016年3月9日)
1989年から2016年までの「現代史」を学ぶ前に、まず、もはや「異なる部族同士」と形容されるまでに分裂してしまったアメリカ合衆国の、いまの「分裂状態」をみておきましょう。これはやがて世界の「未来となりつつある現在」かもしれません。
このような「分裂」と、それに先行する経済的「格差」とのあいだには何か関係があるのでしょうか?この分裂状態のなかで、それ以前にはあったはずの、何かが失われているのでしょうか。それは「中間層」でしょうか?「理性」でしょうか?「共同体」でしょうか?このアメリカのこわれ方から私たちは何を学ぶことができるしょうか?米国をはじめとする世界は「正気をとりもどすこと」ができるのでしょうか?それを考えるために「グローバリゼーションの時代」とよばれる「現代史」を学びます。
[参考]
▼FGTH「トゥー・トライブス」(1984年)
グローバリゼーションの前の時代(「東西冷戦時代」)の「二つの部族」
【関連事項】ピュー・リサーチセンター、ゲーテッド・コミュニティ、パーク・アベニュー、グローバル超富裕層、パナマ・ペーパーズ、独立する富裕層、SNS、プルートクラシー、アメリカの中のもうひとつの国・イロクォイ連邦