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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼村崎百郎とミッシング箱庭
▼村崎百郎とミッシング箱庭_d0017381_2315628.jpg
DOMMUNE「FRINGE CULTURE 第三夜」
①2016年6月6日 19:00~21:00
「餓鬼道と「村崎百郎の世界」村崎百郎が残した惑星遺産」
 「80年代のトランス・レコードで異彩を放ったバンド「餓鬼道」 2010年代にまさかの復活を遂げ、近年は精力的にライブを敢行する。 ヴォーカルでリーダーのyumeを中心に、ライブごとに異なる編成、異なる楽曲、異なる表現形式と変幻自在の活動を見せる。 近年は造形作家マンタム、球体間接人形作家三浦悦子とのコラボや各種展覧会の音楽制作も手掛け、その流れとして伊豆にある謎の遊園地「まぼろし博覧会」に併設された、作家・村崎百郎の記念館である「村崎百郎館」の館内音楽や、村崎百郎の遺稿にインスパイアされた新バンドとしてのアルバムを森園&餓鬼道のタックで作成中。今回は餓鬼道の過去現在未来に渡る活動や、その活動理念、新バンド「村崎百郎の世界」の構想などをリーダーのyumeさんに自在に語っていただく。特別ゲストとして村崎百郎のパートナーであった漫画家・森園みるくも出演!さらなるシークレットゲストやスタジオでの餓鬼道ライブも! 」

②2016年6月6日 21:00~24:00
「サイケデリック武勇伝/大柴陽介物語」
「2000年前後、露骨キットの吉祥寺東風、西新宿ロスアプソン、夜ごとの高円寺無力無善寺から高円寺円盤、日本ロックフェスティバルなどを中心に、俺はこんなもんじゃない、カニバリズムガンジーバンド、メンピス、ハズレッシヴ、相澤純一郎(hizumi)、ツポールヌ、藤井洋平、我々、デーモンズなどなどロックバンドから弾き語り、エレクトロニカなどなど、何が出自で何処から来たのかわからないアーティストから自称アーティストまで多くの物事が、ほぼ謎のまま蠢いていた。それから約10年、その多くは未だ謎であり、またその多くは現在の東京インディーズの源流となっていることは見逃された事実である。本年4月、そのほぼ中心にいた大柴陽介(2014年没)率いるミッシング箱庭の短くも濃厚な活動を編んだ ベ ストアルバムが発売され、また6月には彼に焦点を当てた450頁に及ぶ大労作書籍『RETURN OF サイケデリック武勇伝 大柴陽介物語』が自主刊行される。今回のDOMMUNEでは上記の関係者を招きライブを交えながらその謎を解き明かしていく」

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▼「村崎百郎」(文=イルコモンズ)
 「人間は燃えるゴミである」と説く村崎百郎は、一切の良識やモラルを排した「鬼畜」の視点から現代の世相について語り続けた著述家である。2010年の夏、「本を読んで、裏切られた」とかたる男に刺殺されるまで、「善にも悪にも徹してきれないこと」を本性とする人間への「最低の礼儀」を貫き通した「村崎百郎」こと、黒田一郎は、「鬼畜」の仮面と「狂人」の皮を、自らの生の一部としてひきうけた「人間的な、あまり人間的な」作家だった。」
(※「村崎百郎館」寄稿文 ※初出「トランスフォーメーション展」(2010年)

▼「ミッシング・リンク・イン・ザ・パーク」(文=イルコモンズ)
 「さて、今日は思う存分、公園で昼寝するぞ」と、万全の寝不足の体勢でのぞんだのだったが、「ミッシング箱庭」の演奏がはじまった瞬間、スイッチがはいってしまい、とても昼寝どころではなくなってしまった。

 その衝撃は、あの場にいた人なら分かるだろう。あちこちから「すごい!!」の声があがり、同時に、笑いが起きた。人類がはじめてファズやフランジャーを発明した時、おそらくそこで鳴っていたであろうような、驚きと発見に満ちた音がした。エレキギターにエフェクターをかけるとき、いまなら決して誰も選ばないような音が選びとられていた。その音には、電気の力を知ってしまった野生のどうぶつのにおいがした。

 「うぉ、うぉ、うぉぉぉ!」と、そのどうぶつはよろこんだ。
 「もっとしゅぎょうして、つよくなって、あそびにゆこう」と、そのどうぶつは考えた。しかし、そのどうぶつが手にいれたものは、とてもアブナイものだった。
 「うぉ、うぉ」
 濡れた指でそれにふれると、手がぴりぴりっとシビレた。
 「うぉ、うぉ、うぉ」
 今日のような雨の日に、はだかで抱くと、おなかがびりびりびりっとシビれた。
 「うぉ、うぉ、うぉぉ!」
 もっとつよく抱きしめると、からだじゅうがびびびびびびびびっとシビれた。
 「うぉ、うぉ、うぉぉぉぉぉぉおぉぉおぉぉぉおぉぉぉぉ!」
 あたまがおかしくなるほど、しびれた。

 こうやって、たくさんしゅぎょうをつんだ、どうぶつは、つよくなった。あそびにゆくときは、そのアブナイやつを鎖につないでおくことにした。なぜなら、それはほんとうにアブナイものだったからである。
 それがあの太い鎖につながれたギターである...

 と、そんなことを考えながら、ミッシング箱庭の演奏を聞いた。世の中のコードからはずれた野生人が奏でる「野良の音楽」を久しぶりに聞いた。雨の公園で、いまや未来になりつつある原点への「ミッシング・リンク」をみつけたような気がした。

(※「RETURN OF サイケデリック武勇伝 大柴陽介物語」寄稿文)

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[関連]
▼「村崎百郎のいない世界」(「イルコモンズのふた。」2010年7月30日)
http://illcomm.exblog.jp/11650941/
by illcommonz | 2016-06-05 23:18
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