はじめに、ふた、ありき
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「おわったところからはじめよう」(マイケル・ムーア Twitter 2016年11月9日) マイケル・ムーアには、大統領選の結果ははじめからみえていたようだし、その展開は、ジョセフ・ヒースが二年前に書いていたとおりだった。 「アメリカ右派は、昔からそれなりにクレイジーな連中をかばってきた。特に銃マニアや宗教的保守派をかばってきた。だが近年はそこに、ティーパーティー運動をはじめ、進化論も地球温暖化も信じないし、ほかの多くのことも疑ってかかる、なにからなにまで科学否定派までが加わった。アメリカ人がふと気づいたとき、その政治システムは、保守かリベラルかではなく、クレイジーか、クレイジーではないかに分かれていた。しかもクレイジーのほうが優勢にみえた。アメリカがどうもまずいことになっていると大衆が意識しだしたのは、コメディアンのスティーヴ・コルベアが「真実っぽさ」ということばを広めた年だった。このことばは、政治家が合理性や証拠、さらには事実にもとづいた議論よりも、むやみに感情やカンに訴えかけてきている現状を評したものだった。感情はいまや客観的真理に勝利したのだ。たとえば、2012年の共和党大統領予備選挙では、議論と論争がどんどん現実から遊離して、ほとんどこの世のものとは思えない様相を呈した。もちろん政治的に優位に立つためにウソをつくのは大昔からあることだ。変わったのは、かつて政治家はそれがバレるのを恐れていたこと。たとえ厳密には真実でなくても、せめて本当らしく聞こえることを思いつかないといけない。ところが、政治家はついに気づいてしまった。ひたすら同じことをくりかえしていけば、それが真実であろうがなかろうが、大衆は信じるようになるのだ。そのため多くの政治家は、真実を語るふりをすることすらやめてしまった。選挙戦は、人々の頭ではなく、心に訴えることで決するのだ。頭よりも胸のうちに訴えることは、ラジオのトークショーはもちろん、テレビの受けもいい。真実などというものはなく、あるのは真実っぽさばかりだ。しかしこの環境は、わたしたちが生み出したものだ。いまどきの選挙がむきだしの感情への訴えで決するものであるとして、それは私たちが下した決定の結果だということだ。この世界は私たちが築いてきたものであり、その責任を引き受けなければならない。そしてこれは変化を求めて然るべき世界である。正気をとりもどす。さて、どうやってそれに取り組むのか。」(ジョセフ・ヒース 2014年) 正気をとりもどすこと。今回の選挙には間に合わなかったが、今からでもぜんぜん遅くはない。マイケルムーアがいうように、はじめるには、今が絶好のスタート地点だ。それは日本も同じ、世界も同じ。感情に流されず、一息ついて、よく考えてみる。 さしあたりまずは、イグレシアスのこのことばから学べることを、よく考えてみたい。 「僕のDNAには敗北が染みついている。(中略) 左派の人間は概ねそうだろう。(中略)勝つためには、我々は左翼であることを宗教にするのをやめなければいけない。左翼とは、ピープルのツールであることだ。左翼はピープルにならなければならない。左翼は庶民に語りかけていない。ワーキングクラスの人々を異星人のように扱っている。為政者は僕たちがわけのわからない言葉を話す少数派のままでいることを望んでいるのだから、それでは彼らの思う壺だ。」(パブロ・イグレシアス) ブレイディみかこ「勝てる左派」と「勝てない左派」より
by illcommonz
| 2016-11-15 10:30
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